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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

緑単アグロ:ビヒモス、ダニ……そしてリザード!(スタンダード)

岩SHOW


 残暑はまだ続く。なんだか涼しく感じる日もあれば、妙に生ぬるいなんともドッシリした気候の日もある。必要なのは活力!活力に満ちていれば環境がどうだろうと強く生きていけるはずだ。活力に満ちたデッキを使えば、どんな環境でも楽しみながら戦っていける!というわけで個人的に活力が湧く、大好きなアーキタイプを紹介しよう。スタンダード、どんな時もいつだって組んで遊びたい……緑単色のアグロデッキだ!

pcpalhares - 「緑単アグロ」
Magic Online Standard League 5-0 / スタンダード (2025 年9月4日)[MO] [ARENA]
18 《
2 《魂石の聖域
-土地(20)-

4 《ラノワールのエルフ
4 《脚当ての補充兵
4 《血液共生のダニ
4 《逆上したベイロス
4 《鋭い目の管理者
3 《神出鬼没の狩人、スーラク
2 《名もなき都市の歩哨
4 《ウロボロイド
-クリーチャー(29)-
3 《巨大化
2 《王のもてなし
2 《リミットブレイク:ティファ
4 《亭主の才能
-呪文(11)-
4 《受け継ぎし地の開墾
2 《屑鉄撃ち
2 《痛烈な質問
3 《鉄道の喧嘩屋
2 《蛇皮のヴェール
1 《神出鬼没の狩人、スーラク
1 《倦怠の宝珠
-サイドボード(15)-
Magic Online より引用)

 

 

 緑といえばクリーチャーを最も得意とする色、低コストで優れたスペックのクリーチャー達を最序盤から展開し、ガンガン殴っていくわかりやすいにも程がある真っすぐなデッキ、それが「緑単アグロ」!『久遠の終端』では《逆上したベイロス》が2マナ域に加わった。速攻を持つため3ターン目から殴っていけてトランプルでダメージを叩き込む。これ自身も後続のクリーチャーも打ち消されず、ダメージも軽減されない……なんか色々詰め込んだ2マナ域の新エースだ。

 《ラノワールのエルフ》《神出鬼没の狩人、スーラク》など優秀なクリーチャーらをベイロスと共に展開し、それらをこれまた新戦力《ウロボロイド》でまとめて強化!とんでもない打点を叩き込み、対戦相手を速やかにノックアウト!

 

 さらに『久遠の終端』は面白い1マナ域も与えてくれた。《血液共生のダニ》だ。1マナ1/1でキーワード能力などを持たない、一見ひ弱なこのダニ……その真価を発揮するのはタップ状態になった時。能力が誘発し、対象のクリーチャーをこれのパワー分だけサイズアップ。何もなければ+1/+1、微々たる修正だがそれが勝負を分けることもある。『久遠の終端』リミテッドではこれを宇宙船の配備能力などでタップすることで味方を強化しサイズで勝って攻撃する、という戦術がある。

 しかしこのスタンダードのデッキはまどろっこしいことはなく、特殊な方法でタップするのではなくアグロらしくダニで殴ろう!というシンプルな答えに行きついている。《ウロボロイド》や《亭主の才能》などで強化することで打点も上がる、なんだったら……《巨大化》してやっても良いじゃないか。ダニのパワーを4にすれば横にいるやつも+4!相手のボディががら空きなら《巨大化》→《リミットブレイク:ティファ》をメテオストライクで唱えて……ダニと何かの2体で老けたダメージを叩き出すことも可能なのだ。このブン回り、一度で良いから体験すべき!

 

 さて、緑単アグロが期待の新セット『マジック:ザ・ギャザリング | マーベル スパイダーマン』から得られる新戦力を考察してみよう。まずはクリーチャーより、《コナーズの呪い、リザード》!爬虫類好きの僕にとっては特に好きなヴィランの一人でもあるリザードが、緑単色のクリーチャーとして作られているのは感激だ。4マナ5/5トランプルと求められるスペックを持ちつつ、リザード・フォーミュラという能力でクリーチャー1体を4/4のトカゲに変えてしまうという面白い働きを披露してくれる。これは自分のクリーチャー、たとえば《ラノワールのエルフ》のような非力なものをサイズアップさせて戦力を高めるという使い方をしても良いし、相手の大型クリーチャーをサイズダウンさせて突破するという使い方をするのもありだ。このトカゲになったクリーチャーは能力をすべて失うため、厄介な能力を持ったものを無効化するという、実質的な除去としても機能する。押し込みたい時、押されている時の両方に対応できる、適応能力の高いデザインはまさしくリザードらしい。

 

 非クリーチャー呪文には《意志を貫く力》!重機に押しつぶされそうになりながらもそれを持ち上げて耐える、スパイダーマンの怪力と意志の強さが描かれたアートが印象的だ。

 このカードは鋼の肉体とメンタルをクリーチャーに与える。対象に破壊不能を与え、さらにダメージを受けた分だけ+1/+1カウンターを置くという、戦闘や除去から生き延びた上にサイズも上がるという、状況を一変させる強力なインスタントだ。《王のもてなし》や《蛇皮のヴェール》などクリーチャーを護るためのインスタントは緑単アグロの重要なカードで、《意志を貫く力》も破壊不能が有用な環境であれば存在感を発揮してくれるはずだ。

岩SHOW - 「緑単アグロ」
9月19日以降のスタンダード (2025 年9月11日)[MO] [ARENA]
19 《
2 《魂石の聖域
-土地(21)-

4 《ラノワールのエルフ
4 《脚当ての補充兵
3 《血液共生のダニ
4 《逆上したベイロス
4 《鋭い目の管理者
3 《神出鬼没の狩人、スーラク
1 《名もなき都市の歩哨
4 《ウロボロイド
2 《コナーズの呪い、リザード
-クリーチャー(29)-
3 《巨大化
2 《意志を貫く力
1 《リミットブレイク:ティファ
4 《亭主の才能
-呪文(10)-

 

 上記の新カードを先ほどのリストに取り入れてみて、今回はこれにて終了としよう。生命力あふれる緑単は使っていて楽しく元気が湧くアーキタイプ。アグロとしてブン回った時の「俺つえ~」感、是非とも味わっていただきたいね。『マジック:ザ・ギャザリング | マーベル スパイダーマン』環境のスタンダードも色んなデッキをプレイして、充実した実りある秋を過ごそうじゃないか。

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