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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

《アメイジング・スパイダーマン》降臨!さあデッキを作ってみよう(スタンダード)

岩SHOW


 9月に入ったと思ったら一気に次期セットのプレビューがスタート、今年は年間にスタンダード対応セットが6つというかつてないスケジュールなので、新セットリリース月は非常にあわただしくなるのももうお馴染みになってきた。この秋を彩るべくリリースされるのは……『マジック:ザ・ギャザリング | マーベル スパイダーマン』!世界一知られているキャラクターとトレーディングカードゲームの元祖との夢のタッグだ!

 これはねぇ……衝撃とかそんな表現もチープに思えるほどの、とてつもないもんだぞ。幼少時からアニメやゲームでスパイダーマンに親しみ、フィギュアやコミック、ポスターにアパレルなどなど色んなグッズを集めて……映画やアトラクションに大歓喜してきた、そんな人が世界中に一体どれだけの数いるのか見当もつかない。僕もそんなスパイディを愛する者の一人であり、かつてノートなどに「スパイダーマンがマジックのカードになったら……」なんて妄想を落書きしたものだ。そんな妄想が実際のカードになってリリースされるとは、両コンテンツを大好きで本当に良かったなぁと、日々着実に感動と期待が高まっている次第だ。

 

 《ピーター・パーカー》は、しっかりと0/1で戦闘に全く持って不向きなところがニクいデザイン。戦場に出た時に生成する蜘蛛は、彼に噛みついてスパイダーパワーを注入することになるスーパースパイダーだ。2マナで2/1到達と0/1、2つのパーマネントが確保できるのでクリーチャーの数をカウントするタイプのカードと相性が良い。

 

 そして緑白青を含む4マナを払えば《アメイジング・スパイダーマン》に変身!変身メカニズムをここで持ってくるのが素晴らしい。0/1が一気に4/4警戒&到達と、攻防両面で活躍するスペックに。そしてスパイダーマンらしいウェブスリングという新能力を扱う。これは蜘蛛糸でスイングしながら颯爽と現れる姿をイメージさせるもので、タップ状態のクリーチャーを手札に戻すという条件付きで、その呪文本来のコストではなくウェブスリングのコストで唱えられるという能力。マジック既存の能力で例えると、忍術に少し近いものになるね。攻撃などでタップになったクリーチャーと入れ替わる形でスパイダーマンが参上!《アメイジング・スパイダーマン》はこのウェブスリング能力を、色付きの伝説呪文に与えるという能力を持っている。どんな伝説呪文でも緑白青の3マナで払えるようになるため、かなりイレギュラーな動きが狙えそうだ。スパイダーマンと絆を育むヒーローの仲間や、彼に挑戦する悪人など、伝説のクリーチャーがピーターの周りに集まってくる、彼の巻き込まれ体質を見事に再現した能力だと思うね。

 変身クリーチャーでありながら、これはモードを持つ両面カードでもある。ピーターとして唱えてから変身を狙っても良いし、最初から第2面のスパイダーマンとしての姿で唱えてもOK。2枚引いてもピーターとスパイダーマン、別のモードで並べられるのも使い勝手が良いね。

 さて、このコラムではマジックのデッキを日々紹介しているわけだが、今回は折角なのでこの《ピーター・パーカー》を用いたデッキ案を紹介してみよう。《アメイジング・スパイダーマン》は伝説を参照とするので、バント(緑白青)カラーの伝説呪文を把握するところから始めよう。このテーマと相性の良いカードとしてまず思いつくのが……

回転

回転

 

 『マジック:ザ・ギャザリング——FINAL FANTASY』にも伝説のクリーチャーと伝説に関するカードが多く収録されている。中でも《星の意思、ヴェーネス》は伝説呪文を唱えると1ドローのボーナスを盛たらす、伝説デッキの構築を強く促す1枚。伝説をウェブスリングで唱え、タップ状態の伝説を戻してそれをまた唱えて……毎ターンこうしてループを動かして、オマケにドローして手札を膨れ上がらせよう。《セラ・ファロン》は伝説のコストを軽減するため、ウェブスリングとはまた別の形で重い伝説呪文を唱えることをサポート。《クリスタルになったセラ》に変身すれば伝説クリーチャーをまとめて+2/+2、これなら非力なピーターも戦闘に繰り出せる。

 

 ウェブスリングやセラで本来のコストよりも少ないマナで唱えて美味しい思いができる伝説と言えば……まずは《暴走暴君、ガルタ》!手札のクリーチャーを全て戦場に出せるというパワフルな能力で、本人のサイズと共に盤面を完全に制圧。あるいは《世界を喰らうもの、コーマ》なども面白い。ドでかいサイズにトランプルと護法、ダメージが通れば3/3が4体という、これ1枚で勝てる系のフィニッシャーだ。スパイダーマンの助けを借りてこれらの怪獣を戦場に送り出したい!

岩SHOW - 「バント・コーナ(仮)」
2025年9月19日以降のスタンダード (2025年9月4日)[MO] [ARENA]
4 《繁殖池
4 《フラッドファームの境界
4 《ハッシュウッドの境界
2 《行き届いた書庫
1 《マルチバースへの通り道
2 《吹きさらしの要塞、アダージア
1 《目覚めの安息地、エヴェンド
1 《クライヴたちの隠れ家
2 《平地
1 《
2 《
-土地(24)-

4 《ラノワールのエルフ
4 《ピーター・パーカー
1 《お手伝いする狩人
3 《星の意思、ヴェーネス
2 《セラ・ファロン
2 《救助のけだもの、コーナ
1 《ルクサの体現、サブ=スネン
1 《首席議長ゼガーナ
2 《暴走暴君、ガルタ
2 《世界を喰らうもの、コーマ
1 《原初の夜明け、ゼタルパ
1 《アブソリュートヴァーチュー
-クリーチャー(24)-
2 《縫い目破り
4 《失せろ
2 《ルイゾワの献身
3 《セリーマ号
1 《マリーナ・ヴェンドレルの呪文書
-呪文(12)-

 

 

 スタンダードで巨大なパーマネントをお手軽に運用するデッキと言えば《セリーマ号》《救助のけだもの、コーナ》のコンボ。《セリーマ号》でコーナをサーチ、コーナを配備でタップして手札からパーマネントを戦場に出す。《セリーマ号》で持ってくるのは他の伝説のクリーチャーでも良く、それをコーナから叩きつけるなど、この2枚の相性はすこぶる良い。このセリーマ×コーナのコンボデッキに《アメイジング・スパイダーマン》という選択肢を追加する形で、伝説クリーチャーをたっぷり盛り込んだリストを考えてみた。

 《原初の夜明け、ゼタルパ》や《アブソリュートヴァーチュー》など最強格のクリーチャーを、コーナの生存やウェブスリングで戦場に出し、カードパワーでの圧殺を狙う。《首席議長ゼガーナ》《マリーナ・ヴェンドレルの呪文書》などドローも豊富に用意、尽きないリソースで戦う不屈のデッキを目指して……これを書いているタイミングではまだ公開されていない、ウェブスリングを狙うデッキと相性の良いカードも出てくるだろう。そういった新カードや既存のカードの中から悩みながらチョイスして、夢にまで見たスパイダーマンデッキをスタンダードで組んでみよう。ビビッと反応するカードがあれば、それがスパイダーセンスだ!直感に従ってトライしてみよう!

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