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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

とことん!スタンダー道!「スイカ」デッキは4マナに注目(スタンダード)

岩SHOW

夏の終わりがぁ!見えてキタァ!

 毎日の予報を見ていてももう40度近い数字が出ることは減り、実際に自分の身体でも「今日はまだマシだなぁ」「風が気持ち良いから散歩も出来るね」くらいに感じるようになってきた……8月もいよいよフィナーレ。残暑は毎年のように続くだろうが、暑さのピークは超えたんじゃないの?学生諸君は夏休みの終わり、宿題とか間に合っているかい?マジックにハマりすぎてやってませんってんじゃあダメだぞそりゃ!

 というわけでマジック大好き、スタンダードやってます、やるからにはとことんやりたい!そんな皆にスタンダードという道を歩んでいくために必要なデッキ情報をお届けするとことん!スタンダー道!夏の終わりを彩るのは……スイカカラーのデッキだ!

 

 昔も昔、25年ほど前は黒と緑のデッキをスイカと呼んだ。まだまだゴルガリなんてギルド名もない時代だ、何色か伝わればなんでもOKなフリーダム期。スイカはその皮の色から何のデッキかわかる、素敵な呼び名だった。緑のクリーチャーを展開してビートダウンを仕掛ける。黒のクリーチャー除去で対戦相手の盤面を掃除し、速やかに殴り切る。時にはコントロール的にも立ち回る、今でいうミッドレンジなスイカ。

 当時は《殺し》で除去し、《ブラストダーム》などの中型クリーチャーで攻撃したものだ……ダーム、懐かしい。4マナ5/5という重量級ボディは当時は稀有で、除去耐性もある。戦場に滞在できるターンは短いが、3回も攻撃出来ればそれで御の字。こういった黒の除去が強くて、4マナくらいのちょうどいい重さのクリーチャーで攻めるデッキ、好きだなぁ。現在のスタンダードでもスイカの精神をそのまま引き継いだデッキは組める。時代を経て、クリーチャーの質は劇的に向上した。各マナ域のクリーチャーが昔では考えられないほど強くなった。もちろん4マナ域も!今日のデッキの主役はそんな中量級の面々だ。

moon11 - 「ゴルガリ(黒緑)ミッドレンジ」
Magic Online Standard Challenge 32 トップ8 / スタンダード (2025年8月14日)[MO] [ARENA]
4 《花盛りの湿地
4 《ウェイストウッドの境界
4 《眠らずの小屋
2 《始まりの町
2 《魂石の聖域
4 《
5 《
-土地(25)-

4 《ラノワールのエルフ
2 《暗黒騎士、セシル
4 《苔森の戦慄騎士
2 《鋭い目の管理者
4 《名もなき都市の歩哨
3 《エレジーの見習い
2 《ウロボロイド
1 《破壊の嵐孵り
-クリーチャー(22)-
2 《強迫
1 《脅迫戦術
3 《悲劇の軌跡
2 《保安官を撃て
1 《長い別れ
1 《一巻の終わり
3 《不浄な別室 // 祭儀室
-呪文(13)-
2 《強迫
1 《敵意ある調査員
2 《悪意ある覆い隠し
2 《戦略的裏切り
1 《一巻の終わり
3 《受け継ぎし地の開墾
1 《大渦の脈動
1 《下水王、駆け抜け侯
1 《神出鬼没の狩人、スーラク
1 《不浄な別室 // 祭儀室
-サイドボード(15)-
Magic Online より引用)

 

 

 現スタンダードのスイカ、改めゴルガリカラーには使い勝手の良いカードが揃っている。2マナでパワー3のトランプル、ドローにもなるし墓地から再利用も可能な《苔森の戦慄騎士》をはじめ、《破壊の嵐孵り》《大渦の脈動》とパーマネント破壊はどんとこい。《ラノワールのエルフ》から3マナのパーマネントに繋げるムーブもこのアーキタイプのセールスポイント。今回のリストでは3/4警戒に地図で展開をサポートする《名もなき都市の歩哨》と、ドローを供給し続ける《不浄な別室》がこれにあたる。これらの強力カードを2ターン目に繰り出せれば、対戦相手に対してリードしながら攻めていけるだろう。

 《不浄な別室》はデーモンデッキというイメージがあるが、このリストではデーモン・カード自体は不採用。《祭儀室》から繰り出すトークン、そして《魂石の聖域》がクリーチャー化することでデーモンをコントロールする条件を満たしてむしろライフが得られるし、多少ライフが減ろうとも先に殴り勝てば問題ない。《暗黒騎士、セシル》の変身を早めると思えばプラスに働くし、《覚醒のパラディン、セシル》の絆魂で回復も可能だしな。

 

 そんな3マナのパーマネントがゴルガリのイメージだったが、『久遠の終端』の新カードで4マナ域も強化された。ラノワール経由で3ターン目に出てくれば、これらも大きなインパクトをもたらすことになる。

 《エレジーの見習い》は新能力であるヴォイドを引っ提げて登場。ワープでクリーチャーが出てくるか、あるいは土地以外のパーマネントが戦場を離れたかで条件を達成。ターン終了時に2/2のロボットを生成する。このリストでは後者の条件の身を狙うのだが、クリーチャーをはじめなんでも触れるゴルガリであればこのヴォイドを達成するのは難しくない。同じヴォイドを持つ《悲劇の軌跡》と共に使って、相手のクリーチャーを根絶やしにしつつこちらの盤面をロボで埋め尽くすのは最高の気分だ。またクリーチャーの攻撃が対戦相手本体に通るとカードを引けるというアドバンテージももたらし、絆魂で回復も担う。一通りなんでもやってしまうわりに4/4とサイズ面でも他の4マナ域に負けない、かなりデンジャラスな注目の1枚。

 

 またデンジャラスさを語るなら《ウロボロイド》も激ヤバだ。自身のパワー分の+1/+1カウンターをばら撒く能力が毎ターン戦闘開始時に誘発、最初は1個だけだがこれでもまあ十分な強化だ。次ターン以降は自身でパワーを上げた分だけカウンターも増加、うっかり生き延びると戦場がとんでもないことに。

 スイカの頃から四半世紀、宇宙時代に突入したマジック。4マナのクリーチャーも大きく進化し、強さと楽しさを両立している。それらを採用したゴルガリカラーのミッドレンジ、スタンダードのオススメデッキの1つだ。他にも4マナには素敵なクリーチャーがいるはず!皆のお気に入りな1枚を、自身の手で輝かせよう。晩夏を彩るデッキで、スタンダードという道をとことん極めよう!

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