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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

クラウド参入、ドカンと一撃ハンマータイム!(パイオニア)

岩SHOW
 

 以前、《ミッドガルの傭兵、クラウド》を用いたスタンダードのデッキリストを紹介させていただいた。クラウドは装備品を探して手札に加える、カード1枚がクリーチャーと装備品で合計2枚分になるアドバンテージを獲得できるものだ。白マナ2つは必要だが2マナという低コストでこの確実にアドバンテージに繋がるクリーチャーはそれだけで優秀。スタンダードでも数々の装備品があるため色々な動きを始動できるが……フォーマットが変われば、組まれるデッキの雰囲気もガラリと変わる。

 たとえばパイオニアでクラウドを使うなら、どんなデッキになるだろうか?プロモカードも配布され、折角最高にカッコいいクラウドのカードがあるなら色んなデッキを組んで遊びたいのが人情。というわけでパイオニアの装備品デッキのリストがこちら!

Theagent002 - 「ハンマータイム」
Magic Online Pioneer Challenge 32 優勝 / パイオニア (2025年7月13日)[MO] [ARENA]
4 《聖なる鋳造所
4 《感動的な眺望所
4 《サンビロウの境界
4 《針縁の小道
5 《平地
1 《
-土地(22)-

4 《ミッドガルの傭兵、クラウド
4 《フェイの血筋のケラン
4 《耐え忍ぶカー、ケンバ
1 《獅子の飾緒
4 《カズールの徴収者
-クリーチャー(17)-
4 《ポータブル・ホール
3 《幽霊による庇護
4 《シガルダの助け
4 《巨像の鎚
2 《影槍
4 《コーリ鋼の短刀
-呪文(21)-
4 《引き裂く流弾
1 《幽霊による庇護
4 《冥途灯りの行進
3 《摩耗 // 損耗
2 《勝利の楽士
1 《獅子の飾緒
-サイドボード(15)-
Magic Online より引用)

 

 

 パイオニアにはスタンダードにない装備品が沢山あるが……中でも目を引くのはやっぱりこれ!《巨像の鎚》!+10/+10という半ばギャグのような修正値!あまりの重さにこれを担いだクリーチャーが飛行を失うというのも素晴らしいフレーバー。この装備品は{1}という本体のコストの軽さと、装備したクリーチャーの素のサイズなど関係なしに破壊力を生み出すそのアンバランスさがオンリーワンの魅力を放つ1枚。唯一の難点はその装備コストの重さ。これの装備を起動するには{8}ものマナが必要となる。

 普通はこんなコストを支払えないが、白や赤には装備コストを軽減したりそもそも無視するようなカードが揃っているので無問題。スタンダードのクラウドデッキでも共演する《耐え忍ぶカー、ケンバ》をはじめ、低コストで扱いやすい装備コスト踏み倒し系のカードの中から選ばれたのは……《シガルダの助け》!これ単体では何もしないエンチャントではあるが、装備品をインスタントのタイミングで唱えられるようになり、それらが戦場に出ると自動でクリーチャーに装備される。クリーチャーで攻撃してブロックが決定してから、《巨像の鎚》唱えて抜けているクリーチャーに持たせて大ダメージ!というハチャメチャな動きが可能になる。

 また《カズールの徴収者》は{0}でどんな装備品でもこれに持たせられる能力を持ち、3マナでパワー3と最低限のスペックを持ったクリーチャーというのもエラい。これらの装備コスト無視カードとハンマーのコンボを、クラウドによるサーチで支えようというのがこのリストの思惑だ。無理して装備品を詰め込む必要がなくなり、サーチしてきたクラウド自身がハンマーの担ぎ手となるためデッキの無駄が大きく省かれ、スッキリとした逸品に仕上げられている。

 

 スタンダードにはない装備品となるとこれを忘れちゃいけない、《コーリ鋼の短刀》!スタンダードでは使えなくなったがパイオニアなどでは現役バリバリ。1ターンに2回の呪文というアクションでモンクを生成、それらに装備させて速攻とトランプルで攻めるという強力な装備品をクラウドで手札に!またこれを誘発させるための2回の呪文という条件も、クラウド→ハンマーと動けば簡単に満たせられるのもポイント高し。さらに、クラウドは自身が装備している装備品の誘発型能力を追加でもう1回誘発させるという能力も持つ。短刀を彼が装備している状態で条件を満たせば、モンクが2体生成されるというえげつない事態に。ゴリゴリに盤面を作り、ハンマーの点と短刀の面攻撃でノックアウトを狙え!

 また《獅子の飾緒》のような装備品でありクリーチャーであり、さらに墓地対策でもあるカードを引っ張ってこれるのもパイオニアならではだ。特定の相手に劇的な働きを見せるエッジの効いた装備品、メインやサイドにジャラジャラ用意してクラウドで使い分けて戦うデッキを突き詰めるのも楽しいぞ。

 元々破壊力は十分、ただ《巨像の鎚》を引かない時の頼りなさが気になるデッキだったパイオニアの「ハンマータイム」。その弱点は《ミッドガルの傭兵、クラウド》の参入によりかなり軽減されたようだ。サイズこそ正義、戦闘面での暴力で圧倒したい!そんなプレイヤーはクラウドにハンマーを調達させて、各種カードで装備コストを無視して殴ろう!

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