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岩SHOWの「デイリー・デッキ」

とことん!スタンダー道!赤単アグロ、最多勢力における新カード(スタンダード)
スポットライトがクルゥ~ッ!
マジックの祭典は日本でも定期的に開催されているが、この6月末に開催される「マジック・スポットライト:FINAL FANTASY」は『マジック:ザ・ギャザリング——FINAL FANTASY』リリースを記念しての特別なイベントだ。一時期のイベント自粛期間を経て、2022年から再開されて今日も続くプレイヤーズコンベンション。このイベントの形式は過去の祭典とは異なるものだったので、昔からマジックを楽しんでいる層には「前とは違うなぁ」という感覚があったかもしれない。このスポットライトはかつて開催されていたグランプリと同型のものであるため「お祭りが帰ってきた!」と思ってもらえるかな。かつてを知らない新規プレイヤーにはこの絶好の機会を逃さず、行けるなら会場に足を運んでみて欲しい。会場中でマジックが遊ばれ、しかも今回はFFシリーズのテイストが随所にちりばめられ……歴史あるカードゲームとビデオゲームのクロスオーバー、かつてないビッグなイベントとなるだろう。
メインイベントは誰でも参加可能なスタンダードの賞金制トーナメント。予約状況などはこれを書いている段階では何とも言えないのだが、もし今からでも参加可能なら……予約してスタンダードの競技マジックに挑戦!もし定員に達していても、スタンダードを始め各種サイドイベントで場内は常時にぎわっているので遊びに行くべし!というわけでスタンダードをこよなく愛する同志の集い、とことん!スタンダー道!スポットライトの会場でも最多勢力となるだろう、あのデッキをピックアップ!
| 16 《山》 4 《岩面村》 2 《魂石の聖域》 -土地(22)- 4 《心火の英雄》 4 《雇われ爪》 4 《熾火心の挑戦者》 4 《多様な鼠》 2 《魔道士封じのトカゲ》 4 《叫ぶ宿敵》 -クリーチャー(22)- |
4 《噴出の稲妻》 4 《魔女跡追いの激情》 4 《巨怪の怒り》 4 《オペラ劇場のラブソング》 -呪文(16)- |
3 《除霊用掃除機》 2 《塔の点火》 2 《石術の連射》 2 《焦熱の射撃》 2 《魔道士封じのトカゲ》 4 《陽背骨のオオヤマネコ》 -サイドボード(15)- |
赤単色のアグロデッキ!最も古典的でシンプルな、そして破壊力に溢れたアーキタイプ!この赤単、昨夏に《心火の英雄》《熾火心の挑戦者》ら雄姿能力持ちのハツカネズミ、そしてそれらを対象にとって二段攻撃やトランプルを与えつつ、雄姿も誘発させる《多様な鼠》とが世に放たれてからというもの、デッキの構成は大きく変化していない。ハツカネズミと組み合わせて機能する《岩面村》、そしてこの村で速攻を得られる《雇われ爪》。《雇われ爪》と同じくトカゲでありコンボ対策を任されている《魔道士封じのトカゲ》や、回復を封じるダメージを飛ばす《叫ぶ宿敵》……こういった面々でクリーチャー陣を形成、これらを非クリーチャー呪文でバックアップし、効率よくダメージを叩き込んで短期決戦で勝利する。今も昔も変わらない赤単の流儀だ。
その非クリーチャー呪文は、《魔女跡追いの激情》などの除去や対戦相手にも撃ち込める《噴出の稲妻》などのダメージ呪文が外せない。そして果敢や雄姿を誘発させるため、自身のクリーチャーを対象にとって強化する呪文……《巨怪の怒り》やその類のカードもいくつか用意しておきたい。
その強化枠に加わったのが『マジック:ザ・ギャザリング——FINAL FANTASY』に新カード《オペラ劇場のラブソング》。これはモード呪文であり、1つのモードではクリーチャーを最大2体対象にしてそれらのパワーを2上昇させる。これ単体で見ても2マナで最大4点分のダメージに貢献するため十分に強く感じるが、これが果敢や融資を誘発させることでその効率は更に跳ね上がる。そしてもう1つのモード、これがまた強い!ライブラリーの上から2枚のカードを追放し、自分のターン終了までの間これらを唱えることが可能になる。《探索するドルイド》の出来事モードと同じ内容であり、自分のターンに唱えて手数を稼いでも良いが、相手のターンに唱えておいて続く自分のターンにしっかりとマナを使って2枚とも使い切るという動きを決めたいところ。序盤にはこれを積極的に狙わずとも良く、ダメージ優先でゲームを進め……対戦相手が粘りを見せて長期戦になりそうな時に、月欠けたリソースをこのラブソングでカバーして仕留めきる、という動きは赤単が望んでいたものだ。
| 16 《山》 4 《岩面村》 2 《魂石の聖域》 -土地(22)- 4 《心火の英雄》 4 《雇われ爪》 2 《僧院の速槍》 4 《熾火心の挑戦者》 4 《多様な鼠》 2 《魔道士封じのトカゲ》 4 《叫ぶ宿敵》 -クリーチャー(24)- |
4 《噴出の稲妻》 4 《魔女跡追いの激情》 4 《巨怪の怒り》 2 《自爆》 -呪文(14)- |
4 《虚空の力線》 2 《塔の点火》 2 《石術の連射》 1 《焦熱の射撃》 2 《魔道士封じのトカゲ》 4 《陽背骨のオオヤマネコ》 -サイドボード(15)- |
こちらのリストはラブソングではなく《自爆》を採用。これも面白いチョイスで、クリーチャーを対象にしつつそれのパワー分のダメージを任意の対象に飛ばし、またそれ自身にも与える。パワーが膨れ上がったクリーチャーを《自爆》させて対戦相手にとどめを刺す! これはインスタントであるため、対戦相手がこちらのクリーチャーに除去を使ってくるのを見てから唱え、無駄なくダメージを発生させることが可能だ。さらに《叫ぶ宿敵》との組み合わせは秀逸で、宿敵のパワー分のダメージ(何もなければ3点)を飛ばしつつ、宿敵が自身にも同じダメージが飛ぶ。そうやってダメージを受けたことで宿敵の能力が誘発、受けた分のダメージをまた対戦相手に与えることで6点くらいのダメージを叩き込める。さらにこの宿敵からのダメージを受ければ対戦相手はライフを得られなくなるので、何らかのアクションで大きくライフを得ようとするところをこれで防ぐというアクションは覚えておきたい。もちろん自分が赤単と戦う場合も要注意!
というわけでスポットライトの会場でも最多勢力になるであろう、現スタンダードの「赤単アグロ」を改めて紹介させていただいた。赤単などとの激闘をどう戦うか?各々の手腕を発揮して、自分の限界に挑戦だ。今週末は皆が「マジック・スポットライト:FINAL FANTASY」で楽しく最高な時間を過ごせることを願っている。スタンダードはもちろん、他の構築フォーマットやリミテッド、統率者戦などなどあらゆるマジックと、そしてFFに満ちた会場で、素敵なひと時を!
緊急追記!
| 16 《山》 4 《岩面村》 2 《魂石の聖域》 -土地(22)- 3 《魔道士封じのトカゲ》 4 《多様な鼠》 4 《熾火心の挑戦者》 4 《心火の英雄》 4 《雇われ爪》 4 《双つ口の嵐孵り》 1 《光砕く者、テルサ》 4 《叫ぶ宿敵》 -クリーチャー(28)- |
4 《噴出の稲妻》 4 《巨怪の怒り》 1 《自爆》 1 《稲妻の一撃》 -呪文(10)- |
2 《魂標ランタン》 2 《メテオストライク》 3 《塔の点火》 2 《石術の連射》 1 《魔道士封じのトカゲ》 2 《真紅の鼓動の事件》 3 《陽背骨のオオヤマネコ》 -サイドボード(15)- |
「プロツアー『マジック:ザ・ギャザリング——FINAL FANTASY』」では赤単アグロを用いて行弘賢選手が見事に優勝!けんちゃんおめでとう!というわけで締め切り後に急遽追記だ。行弘選手が用いた赤単は……《自爆》を採用。これでフィニッシュする姿はこのプロツアーに相応しいものだった。そして注目すべきポイントは《双つ口の嵐孵り》4枚採用!これはドラゴンとして唱えて使おうというわけではなく、そのもう1つのモード《黒焦げの噛みつき》を用いるため。ソーサリーではあるが2マナで5点ダメージの除去、地上を固める相手のクリーチャーを突破するために頼もしいこの前兆呪文を重視してのチョイス。《焦熱の射撃》よりもこちらを選択しているのは《岩面村》《魂石の聖域》といった土地を多く引いた場合には射撃は唱えづらく、飛行にダメージを与えられないというデメリットがそれほどに気にならなかった。《魔女跡追いの激情》もハマれば1マナで唱えられるが、ムラのある激情よりも安定して2マナの噛みつきを選んだという形だろう。
また《魔道士封じのトカゲ》は非クリーチャー呪文を連打するデッキに劇的に刺さる対策カードであり、これがメインから3枚積まれているところにプロツアーという舞台でそういったデッキが増えるという読みが伺える。スポットライトでこのトカゲをどこまで重視するか?そのあたりは各々のプレイヤーの読みと直感に委ねられているッ!
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