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岩SHOWの「デイリー・デッキ」

マルドゥ・パルヘリオン:ドミナントが変身!(パイオニア)
FFシリーズと言えば召喚獣!コラボセット『マジック:ザ・ギャザリング——FINAL FANTASY』でも召喚獣は重要な存在として多数カード化されている。エンチャントとタイプを併せ持つ英雄譚・クリーチャーとして表現されているが、それらの中で少し毛色が違うものがいくつか見られる。第一面が人間であり、第二面で召喚獣に変身する面々だ。それらは「FINAL FANTASY XVI」の主要キャラをカード化したもの。このシリーズ最新作では召喚獣とは人間の内にに宿り、自らの身体へとその召喚獣を喚び降ろすことのできる異能者のことをドミナントという。ドミナントは巨大で強力無比な召喚獣に変身し、戦争の流れを大きく変える重要な存在だ。
マジックの変身というメカニズムはこれらのキャラクターに対してうってつけのものだったわけである。そんなXVIのドミナントたちの中でも《フェニックスのドミナント、ジョシュア》はマジックプレイヤーの注目を集めている。3マナ3/4とスペックが優秀で、勝つ手札を最大2枚入れ替える能力でデッキの動きに安定感をもたらす。そして5マナとタップというコストを払って変身、《火の召喚獣、フェニックス》に。4/4飛行に絆魂と頼もしすぎる航空戦力となり、ライジングフレイムで2点ダメージを対戦相手に与えることで相手を追い詰めつつこちらが回復できる。そして最後はⅢ章……墓地からクリーチャーを6マナ以下の組み合わせでリアニメイト。6マナのクリーチャーを一本釣りも良し、2マナを3体というように散らしても良しと転生の炎を振りまく。ジョシュアのドミナント時の能力でクリーチャーを捨てておいて、これで蘇らせるという動きもスマートだ。
そしてドミナントから変身する召喚獣は、他の召喚獣と異なり英雄譚の最後の能力を解決しても生け贄にはならず、ドミナントの姿に戻って戦場に戻る。準備が整えば再びフェニックスとして顕現させられるので、長期戦になってもジョシュア一人で盤面を支えられるだろう。そんなパワーカードであることを期待させる新カード、こんなデッキに取り込んでみてはどうだろうか。
| 3 《始まりの町》 2 《神無き祭殿》 2 《聖なる鋳造所》 3 《秘密の中庭》 3 《黒割れの崖》 2 《感動的な眺望所》 3 《荒廃踏みの小道》 1 《優雅な談話室》 1 《見捨てられたぬかるみ、竹沼》 1 《平地》 1 《沼》 -土地(22)- 4 《逸失への恐怖》 2 《税血の収穫者》 2 《勝利の楽士》 4 《大牙勢団の総長、脂牙》 2 《フェニックスのドミナント、ジョシュア》 3 《ベイルマークの大主》 -クリーチャー(17)- |
4 《致命的な一押し》 1 《苦々しい勝利》 2 《消失の詩句》 4 《思考囲い》 4 《鏡割りの寓話》 4 《パルヘリオンⅡ》 2 《領事の旗艦、スカイソブリン》 -呪文(21)- |
2 《強迫》 3 《ポータブル・ホール》 2 《塔の点火》 1 《摩耗 // 損耗》 2 《未認可霊柩車》 2 《耳の痛い静寂》 1 《黙示録、シェオルドレッド》 1 《ヴェールのリリアナ》 1 《先駆ける者、ナヒリ》 -サイドボード(15)- |
パイオニアの「パルヘリオン」!《パルヘリオンⅡ》という超巨大機体、攻撃すれば天使2体を生成してこれで盤面を固めつつ大ダメージを叩き込める。素直に唱えるには重たい8マナ、これを《大牙勢団の総長、脂牙》でコストを踏み倒して戦場に!脂牙はそのターンのみではあるが、どんな機体であっても墓地から戦場に戻すことができる。これで墓地に埋めたパルヘリオンを釣り上げ、その搭乗コストは脂牙をタップしてそのまま支払い、いざ出撃!3ターン目に13点ダメージを与えつつ4/4飛行が2体の盤面を作って、これで勝利は目の前だ。
この変則的なリアニメイトデッキ、白黒にもう1色足すという組み合わせが定番で、主流なのは赤を加えたこのデッキのような「マルドゥ・パルヘリオン」。《逸失への恐怖》《鏡割りの寓話》など赤くて優秀な手札を捨てるカードがあるからね。この手札からパルヘリオンや《領事の旗艦、スカイソブリン》捨てて脂牙に繋げる重要な役職、色もあってるしジョシュアに任せても良いんじゃないか?というこのリスト。Magic Online上のトーナメントでも上位に入賞しているので、このアプローチはアリなようだ。機体を捨てるセットアップをしつつ脂牙を引き込むという動きが決まれば最高、またコンボが決まらない状況でもフェニックスに変身して空からライフを攻めていけるのが素晴らしい。《逸失への恐怖》とか《税血の収穫者》をまとめて戻すというのも気分が良くなりそう。
新カードと言えば《始まりの町》も採用されている。5色全ての色マナを加えられる。もちろんそんな便利な土地にはデメリットもつきもの、この土地は色マナを加えるサイに1点のライフの支払いが必要だ。《真鍮の都》や《マナの合流点》の親戚というところだ。しかしこれらの土地と違って、色マナではなく無色マナを加えるだけならライフの損失はない。かなり使い勝手は良いが、もちろんそこにも理由があってゲームを開始して1・2・3ターン目でなければタップ状態で戦場に出る。4ターン目以降はテンポ感が削がれてしまう……しかし逆に言えば序盤に色マナの確保が大事なデッキで、4マナ以上の呪文をあまり使わないようなデッキであればそのデメリットは無視出来るというもの。コンボを成立させるために必要な3色のマナを捻出し、スムーズに決める!このような目的のデッキであれば《始まりの町》はデッキに安定感をもたらしてくれることだろう。
《フェニックスのドミナント、ジョシュア》、この期待の1枚の他にも彼の兄である《イフリートのドミナント、クライヴ》なども魅力的なカードだ。彼らの能力が生かせるデッキが思いついたら、君自身でデッキ構築にトライしてみてね!
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