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岩SHOWの「デイリー・デッキ」

とことん!スタンダー道!スゥルタイ・テラーに挑戦(スタンダード)
氏族の時代がキタキタキタァ!
スタンダードについてとことん熱くなろう!この道を突き進もう!というモットーでお送りするとことん!スタンダー道!。今回はもちろんのこと、紙のカードでは本日公式発売予定日を迎える『タルキール:龍嵐録』についてガッツリいこう!
今回のタルキールは一度は隆盛し、歴史改変により消滅した氏族が復活。自分たちを支配する龍王たちに対抗するべく儀式を行い、精霊龍を生み出し戦いに勝利。3色からなる氏族が完全復活を遂げたのであった。というわけで今セットは3色がメインテーマ、それぞれの氏族で異なるものを取り扱うが……今回は青黒緑の氏族・スゥルタイ群をピックアップしてデッキを考えてみよう!
スゥルタイは代々墓地を扱う役割を担い、今回もその例に漏れない。個人的に特に注目な1枚は《誉れある死者の目覚め》!
この英雄譚、とりあえず戦場に出せれば土地でないパーマネントを破壊できるということで、3マナの万能除去でありそれに墓地に関する他の能力がオマケでついてきている、というデザインになっている。Ⅱ章能力は3枚切削で、3色3マナのカードとしては枚数は大人締めだが、先にも述べた通り除去がついでに墓地も肥やしてくれるのであれば御の字。そしてラストのⅢ章能力では手札を捨てることで、墓地の土地やクリーチャーと交換することができるという墓地回収。枚数的なアドバンテージにはならないが、切削された重要なカードを回収して質的なアドバンテージをもたらしてくれる……かもしれない。
活躍するか否かは墓地のカードに左右されるものではあるが、そこは他にも切削や諜報など、ライブラリーなどの領域から墓地にカードを送り込むものを多数用意することでカバーしてやれば良い。というわけでスゥルタイ・カラーで墓地利用デッキというと……
3 《ヤヴィマヤの沿岸》 4 《植物の聖域》 3 《グルームレイクの境界》 1 《ウィローラッシュの境界》 1 《地底の遺体安置所》 1 《迷路庭園》 1 《眠らずの蔓茎》 2 《島》 1 《森》 -土地(17)- 4 《トレイリアの恐怖》 4 《渦泥の蟹》 -クリーチャー(8)- |
4 《手練》 2 《花粉の分析》 4 《薮打ち》 2 《跳ね弾き》 3 《ローナの渦》 4 《この町は狭すぎる》 4 《希望の種子》 4 《蓄え放題》 4 《嵐追いの才能》 4 《豆の木をのぼれ》 -呪文(35)- |
2 《苦痛ある選定》 2 《逃げ場なし》 1 《覆われた羊飼い》 2 《羅利骨灰》 1 《毒を選べ》 2 《中止 // 停止》 2 《呪文貫き》 1 《ティシャーナの潮縛り》 1 《群れの巣人》 1 《沼》 -サイドボード(15)- |
「スゥルタイ・テラー」!テラーとは恐怖、《トレイリアの恐怖》のこと。この海蛇は墓地のインスタントとソーサリーの合計値の分、不特定マナコストが軽減される。最大で青1マナまで軽減され、そんな軽いコストで5/5に護法持ちという優れたボディを戦場に出すことを狙っているのがこのアーキタイプ。恐怖の他に同様の能力を持った《渦泥の蟹》も採用。これは戦場に出た際にクリーチャーをタップできるので、攻防両面で貢献してくれる瞬速持ちだ。
これらの海産物のコスト軽減のために該当する呪文を墓地に落とし込んでいくのがこのデッキの基本ムーブ。《手練》《薮打ち》などでライブラリーを掘り進みつつ墓地を増やしたり、《蓄え放題》などで切削しつつクリーチャーなどを回収するという動きで一気に展開を狙ったり。土地の枚数は20枚に満たず、それを上記のカードで集めるというプレイ感覚はスタンダードの他のデッキと一線を画するものだ。
このデッキはコストが軽減されるハイコスト生物を主役としているため《豆の木をのぼれ》を搭載し、これの能力を少ないマナの支払いで誘発させてドローして手札を常に満たすのだ。《この町は狭すぎる》もコスト軽減されるため、これで蟹と相手のクリーチャーを戻してドロー、蟹を出して相手のクリーチャーを寝かせつつさらにドロー……みたいに動ければこの世の支配者になったような万能感で満たされる。《嵐追いの才能》を戻してカワウソを再展開、才能のレベル2でこの町を回収というスタンダード最強奥義の1つも含まれており、リストは細く見えてもその実、逞しく相手をコントロールするデッキでもあるのだ。
このテラーデッキは対戦相手のクリーチャーに触れる手段を増やすために黒を足してスゥルタイ・カラーとなっているものがある。なのでこれに《誉れある死者の目覚め》を取り入れるのは難しい話ではなく、デッキが目覚めている除去も増えてグッドな予感。
新カードで言えば《ラクシャーサ流取り引き》も見逃せない。色マナ3種類を揃えれば3マナで手札が増えるインスタント、しかもライブラリーの上から4枚見て2枚を加えるという質も量も優秀なアドバンテージ源!手札に加えなかったカードが墓地に落ちるのも素晴らしく、捲れ次第ではこれ1枚でインスタントとソーサリーが最大3枚分墓地に落ちることに。4マナで唱えることになっても十分に強いカードなので、これはぜひとも採用したい。
今回の墓地利用には2つのメカニズムが用意されており、特にテラーデッキとしては調和能力が気になるところ。これは調和コストを支払うと墓地から唱えられ、クリーチャーをタップすると不特定マナを軽減できるというもの。《止まぬ囁き》は1マナ1ドロー、ただそれだけのカードだが回転率重視のテラーデッキであれば重要アリ。《ウレニの拒絶》もバウンスによる時間稼ぎで、これらを墓地から使いまわせればかなりのお得感。いずれも調和コストは重いのだが、テラーデッキの誇る海蛇と蟹はこれらのコストをに軽減する!戦場に出してすぐにドローやバウンスを行えるため、これも試しておかなければならないね。
3 《ヤヴィマヤの沿岸》 4 《植物の聖域》 3 《グルームレイクの境界》 1 《ウィローラッシュの境界》 1 《地底の遺体安置所》 1 《迷路庭園》 1 《キシュラ村》 2 《島》 1 《沼》 1 《森》 -土地(18)- 4 《トレイリアの恐怖》 4 《渦泥の蟹》 -クリーチャー(8)- |
4 《手練》 4 《止まぬ囁き》 4 《薮打ち》 2 《跳ね弾き》 2 《ウレニの拒絶》 4 《この町は狭すぎる》 2 《希望の種子》 4 《蓄え放題》 3 《嵐追いの才能》 3 《豆の木をのぼれ》 2 《誉れある死者の目覚め》 -呪文(34)- |
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ザックリと新カードを採用した「スゥルタイ・テラー」のメインデッキ案を提示して今回は結びとさせていただこう。氏族が復活したタルキール、3色デッキが台頭することになるのかどうかはデッキビルダーらの腕次第。あの頃のタルキール環境を彷彿とさせるデッキを目指して、皆も3色をはじめとする『タルキール:龍嵐録』を用いたデッキの構築に励んでほしい。
では、以上!来週は環境最初期に登場したデッキをとことん!紹介させてもらうのでお楽しみに。
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