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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

《永年生》で最強クリーチャーをリアニメイト!(スタンダード)

岩SHOW
Jiroxys - 「アブザン・リアニメイト」
スタンダード (2025年3月30日)[MO] [ARENA]
2 《コイロスの洞窟
2 《低木林地
2 《秘密の中庭
4 《花盛りの湿地
2 《剃刀境の茂み
2 《薄暗い裏通り
2 《地底の遺体安置所
2 《草萌ゆる玄関
4 《ウェイストウッドの境界
1 《
1 《
-土地(24)-

4 《肌裂けの人形
4 《宝物庫生まれの暴君
4 《恐怖を喰うもの、ヴァルガヴォス
-クリーチャー(12)-
4 《切り崩し
4 《苦々しい勝利
2 《毒を選べ
4 《ゾンビ化
4 《蛾の儀式
4 《ブルードハート・エンジン
2 《ヴェールのリリアナ
-呪文(24)-
AetherHub より引用)

 

 

 今回は開幕デッキリストから、スタンダードの「アブザン(白黒緑)リアニメイト」。リアニメイトは《動く死体》のような墓地からクリーチャー・カードを直接戦場に出す類の呪文や能力、そしてそれを用いるデッキの相称で、最古の時台より存在するコンボデッキだ。本来なら大量のマナやその他のコストを要求する強力なクリーチャー……スタンダードで言えば《恐怖を喰うもの、ヴァルガヴォス》のようなカードを、《ゾンビ化》《蛾の儀式》といったカードで4マナ前後で戦場に降臨させる。早いターンで戦場に出てきたヴァルガヴォスや《宝物庫生まれの暴君》といった怪物は対戦相手を踏み潰し打ち砕く!破壊されてしまってもすぐにリアニメイトで蘇生させる!ということでハマれば大変に気持ちいい、一部のマジックプレイヤーの心を捉えて離さない魅力に満ちたアーキタイプである。

 

 このリストは『霊気走破』より《ブルードハート・エンジン》を採用。このアーティファクトは毎ターン諜報を行い、不要なドローを回避しつつ大型クリーチャーが墓地に落ちるのを手助けする。そしてこれを生け贄に捧げることで《ゾンビ化》のような釣り竿と呼ばれる、リアニメイト手段の役目もこなす。リアニメイトは釣り竿と、その対象になる大物を墓地に埋めるカードとか必要不可欠である。このエンジンは1枚でその両方を担える、一見地味だがなかなかにすごいヤツなのである。このために白黒に緑が加わり、アブザンカラーに仕上げられているのだな。

 

 アブザンでリアニメイトといえば『タルキール:龍嵐録』の神話レア《永年生》!このソーサリーは墓地からパーマネントを戦場に戻すという万能リアニメイト。さらにこの釣り上げるパーマネントに呪禁と破壊不能を与えるという、超強力なオプション付きだ。これで大型クリーチャーを蘇生させれば……対象を取る除去は完全シャットアウト、取らない全体除去も《審判の日》なんかの破壊という形式であればこれも通じない。《太陽降下》のような対象を取らない上に追放するものか、《勢い挫き》などのクリーチャーを生け贄にさせる類のものでしか除去できなくなってしまう……そんな最強状態のヴァルガヴォスが出てくるなんて、チクショウ震えが止まらねぇ……。

岩SHOW - 「アブザン・リアニメイト」
スタンダード (2025年4月3日)[MO] [ARENA]
1 《コイロスの洞窟
1 《低木林地
2 《秘密の中庭
4 《花盛りの湿地
2 《薄暗い裏通り
4 《地底の遺体安置所
2 《草萌ゆる玄関
4 《ウェイストウッドの境界
1 《偉大なるアラシンの都
1 《キシュラ村
1 《
1 《
-土地(24)-

4 《旅する植物学者
2 《ラシィドのうろつくもの
4 《宝物庫生まれの暴君
4 《恐怖を喰うもの、ヴァルガヴォス
-クリーチャー(14)-
4 《切り崩し
4 《苦々しい勝利
3 《ゾンビ化
4 《蛾の儀式
2 《永年生
4 《ブルードハート・エンジン
1 《ヴェールのリリアナ
-呪文(22)-

 

 

 というわけで先ほどのリストを参考に、新リアニメイト呪文《永年生》を搭載したリストを考えてみた。この最新の釣り竿はもちろんのこと、墓地にクリーチャーを埋める手段も新カードからピックアップ。《ラシィドのうろつくもの》は4マナ5/5とサイズが普通に強く、壁役として十分な働きを見せつつ、土地の枚数分ライブラリーを切削してくれる。そしてこのうろつくもの自身が墓地に落ちたら、相続能力で土地の数だけクリーチャーを強化してやるという、骨の髄まで味わい尽くせるデザイン。これでヴァルガヴォスを強化して絆魂で超回復を狙いたい!

 それからもう1枚、個人的に好きなデザインなのが《旅する植物学者》。これがタップ状態になると能力誘発、ライブラリーの上を見て土地なら手札に、それ以外なら墓地においてもOKというアドバンテージを取ったり墓地を肥やしたり……できるかもしれない。この不確定さが、上手くハマった時にたまらない満足感をもたらしてくれそうで、ついついこういうカードをデッキに入れてしまうんだよなぁ。2マナ2/3という堅めのボディも壁役として頼もし気。《アイノクの旅人》のようなもっと確実に墓地にカードを送ってくれるようなカードもあるので、安定感重視の場合はそういったカードを採用するのが良いだろう。

 最強クリーチャーを可能な限り低コストで早く出す。リアニメイトは誰もがやりたいことを素直に実行するデッキだ。墓地対策という明確な弱点はあれど、それを乗り越えてコンボを決めた時の気分爽快っぷりは何にも例えがたい、オンリーワンの味わい。《永年生》で最強にして究極の大怪物を降臨させるべし!

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