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岩SHOWの「デイリー・デッキ」

今週のCool Deck:パルヘリオンとサイクリング(パイオニア)
クールなことやってるかい?マジックのカードやデッキのクールさに浸るコーナー、今週のCool Deck。クールと言えば、温かくなってきて自転車に乗ってる人を多く見るようになったよ、ガチの自転車ね。僕の地元は自転車専用道路がガッツリ設けられているおかげで走りやすく、故にガチのサイクリング勢がよく走っている。サイクリングもアイテムとかにこだわると奥が深いんだろうなぁ、マジックのスリーブやデッキケースのように。ギアとかのチューニングもデッキ調整のようで少しいじると大きく変わって楽しかったりするのかな。サイクリングと言えば、マジックにもまんまその名の能力がある。
サイクリングはマナやライフなど定められたコストの支払いと共に手札からそのカードを捨てることで起動できる。多くの場合はカードを引き、ものによっては基本土地や特定のタイプのクリーチャーなどを手札に加える指定付きのものもある。要するに手札の入れ替えというわけで、重いカードが唱えられない序盤にそれを捨ててドロー、あるいは終盤によりインパクトの大きいカードを求めて効果の薄い呪文を捨てるなど、カードに柔軟性を持たせる能力である。
サイクリングとは自転車に乗ることや競技を意味するが、円や輪など物事が巡ることも意味している。手札の循環・カードの円環という意味合いでこの能力名が与えられたのだろう。マジックの生みの親であるリチャード・ガーフィールド博士によりデザインされたというサイクリングは、兎に角使い勝手が良い。マジックにおいてクールでない瞬間、所謂事故った状態を回避する手段として、サイクリングを持ったカードというのは本当に有難い。またサイクリングにより何らかの能力が誘発するカードも手札をの枚数を減らさずに何らかのアクションが取れてこれまたクールだ。
今回は勿論このサイクリングを持ったカードを取り上げるわけだが、果たしてどんなデッキか?答えはパイオニアの「パルヘリオン」デッキだ!
2 《神無き祭殿》 2 《草むした墓》 2 《寺院の庭》 3 《秘密の中庭》 3 《花盛りの湿地》 3 《剃刀境の茂み》 1 《低木林地》 1 《陽光昇りの小道》 1 《闇孔の小道》 1 《見捨てられたぬかるみ、竹沼》 1 《耐え抜くもの、母聖樹》 1 《平地》 1 《沼》 -土地(22)- 4 《ラフィーンの密通者》 4 《大牙勢団の総長、脂牙》 -クリーチャー(8)- |
4 《思考囲い》 3 《強迫》 3 《苦々しい勝利》 1 《消失の詩句》 1 《ウルヴェンワルド横断》 4 《蓄え放題》 2 《ウィザーブルームの命令》 1 《忌まわしい回収》 1 《未練残り》 3 《エシカの戦車》 2 《轟雷のブルードワゴン》 1 《武勇の旗艦》 4 《パルヘリオンⅡ》 -呪文(30)- |
3 《致命的な一押し》 2 《ポータブル・ホール》 2 《消失の詩句》 3 《虚空の力線》 1 《グリッサ・サンスレイヤー》 1 《跳ねる春、ベーザ》 1 《黙示録、シェオルドレッド》 2 《勢団の銀行破り》 -サイドボード(15)- |
超巨大なマナ総量の 《パルヘリオンⅡ》、これで攻撃すれば天使が2体飛び出し、大ダメージを与えながら一気に有利な盤面を作りだせる。普通に唱えて搭乗して攻撃……というプロセルを経るのは手間だが、《大牙勢団の総長、脂牙》であれば墓地からこのパルヘリオンをリアニメイトしつつ、速攻を与えられる。これは戦場に留まらず手札に戻ってしまうが、一度攻撃出来ればそれで十分、残った天使でケリがつく。
というわけで何らかの手段でパルヘリオンを墓地に落とし、脂牙で釣り上げる白黒+αのコンボデッキはパイオニアの定番だ。今回紹介するのは緑を3色目にしたもので、《蓄え放題》《ウィザーブルームの命令》などで切削したり《ラフィーンの密通者》で捨てるなどして、それを拾うという構成。またリアニメイトしても素出しでも強い機体として《エシカの戦車》を備え、普通に殴り勝つルートも取れるのがこのカラーリングのクールポイントだ。
機体であればなんでも戦場に戻せる脂牙。この能力をパルヘリオンのみに使うのも勿体ない、ということでサブの機体を添えるのもこのアーキタイプの定番。《エシカの戦車》以外に用意されているのが……今回のテーマ、サイクリングを持った最新のマシン!《武勇の旗艦》は重たいがその分強い、キーワード能力3つ持ちのパワフルマシン。これはサイクリングを持つためお膳立てなしで自ら墓地に落ち、脂牙で戻して攻撃→手札に戻る→サイクリングで捨てて次のターンにまた戻して……と繰り返し出撃できる優れモノ。サイクリング時に追加でマナを払えば操縦士を生成し、これを搭乗させたりブロックに回したりとできるのも消耗戦では活きてくるクールなオマケ。
そしてもう1台、《轟雷のブルードワゴン》もサイクリングでループが狙えて、しかもこちらは戦場に出るとパーマネントを破壊可能!土地でない4マナ以下という制限はあるが、多くのデッキが用いるパーマネントはこの条件の範囲内なので問題ナシ。クリーチャー以外にも触れる点が偉すぎる、《鏡割りの寓話》や《不浄な別室》など強力なパーマネントをバキバキと砕き、戦場にクールな雷を轟かせよう。
サイクリングのおかげで特別な手段が必要なく、墓地がすべて追放などされた後でもすぐにコンボを再開できるようになったパイオニアの「パルヘリオン」。サイクリングって本当にクールだよな……カードも自転車も。というわけで今週はここまで。Stay cool! Let's go cycling!
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