READING

戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

とことん!スタンダー道!万能サーチ《輝晶の機械巨人》デッキ(スタンダード)

岩SHOW

スタンの春がキタキタキタァ!

 梅が咲き誇り、小鳥が飛び交う春の昼下がり。いやぁ冬ももう終わったな、春がやってきたんだ。そしてこの回が公開される頃にはもうこの春を彩る次なるセット『タルキール:龍嵐録』のプレビューが始まっており、このセットのカードがお披露目されはじめていることだろう。

 

 サルカンの手により歴史が改変され、ウギンをはじめとするドラゴンが蘇ったタルキール。その後、新ファイレクシアの侵略や領界路による次元のつながりという様々なイベントを経て、一体この次元はどうなっているのか?モンゴルやインドなどのアジアのテイストが感じられるセットの空気も独特で、新カードを目にするのが楽しみでしょうがない。しかしまあどれだけ頑張ってもこれを書いている今は新カードを知るすべがないので、こういう時は逆に……

 過去のスタンダードを振り返るのも面白い。過去から学べることはいくらでもあるからね。というわけで唐突だが最近「あれどんなんだっけかな」と思い浮かんだデッキ、「キブラー・バント」を個人的に振り返ってみた。懐かしのデッキとは思っていたが、もう15年前なんだな……カッコいいデッキだと思ってからもうそれだけの時間が経ったのか。皆も良かったら↑のリンクから読んでみてね。かのプロツアー殿堂兼勝者が仙台に持ち込んだ珠玉のリストは一見の価値ありだ。

 

 さて、何故このデッキを思い浮かべたのか?というところだが、最新カードの中に「キブラー・バント」で輝きを放った《イーオスのレインジャー》を思い出させるヤツ、いるじゃない。イーオスは1マナ以下のクリーチャーを2枚サーチ、シンプルに手数が稼げるしそれにより《復讐蔦》を墓地から戻せるというのが強い動きだった。このムーブに当時多くのプレイヤーが憧れたもんだよな。では本題に入って今回のデッキの話に移ろう。《イーオスのレインジャー》の系譜に並ぶ最新カードと言えば……

_Cygnus - 「セレズニア・ギアハルク」
Magic Online Standard League 5-0 / スタンダード (2025年3月10日)[MO] [ARENA]
4 《低木林地
4 《剃刀境の茂み
4 《ハッシュウッドの境界
3 《不穏な大草原
7 《平地
2 《
-土地(24)-

4 《生歯の子ワーム
4 《内なる空の管理人
4 《ひよっこ捜査員
1 《機能不全ダニ
4 《威厳あるバニコーン
4 《堅いクッキー
3 《名もなき都市の歩哨
4 《輝晶の機械巨人
3 《鋼の熾天使
-クリーチャー(31)-
4 《薄暮薔薇の聖遺
1 《溶岩拍車のブーツ
-呪文(5)-
3 《エイヴンの阻む者
2 《別行動
2 《邪悪を打ち砕く
3 《幽霊による庇護
1 《安らかなる眠り
1 《魂標ランタン
3 《過去立たせ
-サイドボード(15)-
Magic Online より引用)

 

 

 《輝晶の機械巨人》!この機械巨人は戦場に出た時に1マナ以下のクリーチャーを2枚手札に加えられる、まんまイーオス……というわけではなく、なんとアーティファクトやエンチャントも持ってこれる!マルチカラーだけあって、本人の戦闘力だけでなくアドバンテージの内容も大きく進化したものになっている。この能力で1マナクリーチャーを持ってきて戦場を作るのはもちろん、《溶岩拍車のブーツ》サーチで速攻を持たせたり、《薄暮薔薇の聖遺》を持ってくれば除去までできる!かなり色んなことができる全局面対応型な万能機械巨人を主役としたのがこの白緑2色のアグロデッキだ。

 

 1マナクリーチャーの質が良好な現スタンダード、機械巨人でサーチできるクリーチャーも小粒ながらパンチの効いた面々を確保できる。このデッキはスタンダード環境に長く存在し続けるアーティファクトを主体とした白緑アグロの最新モデルだ。《生歯の子ワーム》や《内なる空の管理人》といった成長するクリーチャーを軸に、これを《ひよっこ捜査員》の手掛かりや《堅いクッキー》の食物、《名もなき都市の歩哨》の地図といったアーティファクト・トークンを展開することで強化していくのが狙いだ。機械巨人によりこれらのクリーチャーやひよっこを持ってきて最後の詰めや全体除去後のリカバリーを狙っている。特に子ワームはライフが得られるため、ギリッギリの殴り合い展開中にはたかが1点と言えど五臓六腑に染みわたる。飛行で上から攻められる管理人とどちらを優先するかは状況に合わせてチョイスしよう。

 

 最後に機械巨人のサーチ先として、今回のリストでは用いられていないが候補となるカードをご紹介。殴り合いとなれば《バジリスクの首輪》が火を噴く。接死と絆魂、攻めにも守りにも頼りになりすぎるナイス装備。それから機体という選択肢も時には効果的だろう、《ボヤージャーの滑空車》はソーサリー除去が効かない管理人みたいなものなので、それらを意識しつつ空から攻めたいときにピッタリ。そして《マネドリ》!青を足すことになるが、その価値は大いにあるコピークリーチャー!他の軽いクリーチャーに化けるも良し、機械巨人を真似て更なる手札確保につなげるという貪欲ムーブも……夢が拡がる《輝晶の機械巨人》。これを使ったデッキをとことん追い求め、スタンダードという道を突き進むのも良いだろう。スタンダードを愛する者に捧ぐスタンダー道、それじゃあまた来週!

  • この記事をシェアする

RANKING

NEWEST

CATEGORY

BACK NUMBER