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岩SHOWの「デイリー・デッキ」

今週のCool Deck:リアニメイトだアホイ!ジェスカイ眼魔(スタンダード)
デッキリストは財宝だ。かつてはそれを確認する方法は少なく、僕ら学生は雑誌を買って少し前の競技イベントで活躍したデッキの情報を仕入れていた。今では誰でもネットでデッキリストを閲覧することが気軽に行える。特に近年は競技イベントを運営する際にネット上で管理し、トーナメントが終わればそのままプレイヤーの順位とその使用デッキが公開されるようなサイトが用いられている。そのため参加者全員分のデッキリストをチェックすることさえも可能なのだ。
かつては優勝デッキとごく一部のリストしか拝めなかったものだが……我々のようなデッキマニアにはたまらないことだよ、クールな時代になった!というわけでマジックのカードやデッキをクールさという観点から語ることを信条とした当コラム。今週もジャパンスタンダードカップの全選手のデッキリストを確認できる機能を利用して、数多あるデッキの中からクールに感じたものを紹介させていただこう。
『霊気走破』のプレリリース期間中に開催されるという異例のトーナメントとなったジャパンスタンダードカップ。クールな限定プロモが手に入るチャンスというのもあって、日曜日の幕張に数多くのプレイヤーが集うことになった。場内では他にもチームシールドやチャンピオンズカップファイナル2日目など、各デュエルスペースで大盛り上がりの大熱戦。その中でも新環境のスタートを世界に先駆けて切るということでスタンダードカップの注目度は高かった。実際のところ上位に入賞したデッキの大半は前環境のデッキそのままのものであった。プレリのタイミングで新カードを揃えてデッキを組むなんて難度が高いからね。
しかしそこはお祭り、晴れ舞台。歌舞伎者たちはしっかりと新カードを取り込んだデッキを持ち込んだのだった。上位入賞はならずとも、そんな傾奇者たちのクールなデッキからは学べることがあり、そして何より見ていて楽しい。デッキリストという公開された財宝は皆で共有してこそ!さあ今回取り上げるデッキはコチラ!
1 《アダーカー荒原》 3 《シヴの浅瀬》 2 《戦場の鍛冶場》 4 《金属海の沿岸》 4 《尖塔断の運河》 4 《感動的な眺望所》 2 《轟音の滝》 1 《不穏な投錨地》 1 《島》 -土地(22)- 3 《略奪するアオザメ》 4 《逸失への恐怖》 2 《太陽の執事長、インティ》 1 《たかり空エイ》 4 《忌まわしき眼魔》 4 《蒸気核の学者》 2 《上げ潮、キオーラ》 -クリーチャー(20)- |
4 《塔の点火》 1 《跳ね弾き》 2 《抹消する稲妻》 1 《幽霊による庇護》 2 《航路の作成》 4 《救いの手》 2 《再稼働》 2 《プロフトの映像記憶》 -呪文(18)- |
3 《邪悪を打ち砕く》 3 《兄弟仲の終焉》 1 《幽霊による庇護》 1 《削剥》 2 《除霊用掃除機》 2 《否認》 1 《呪文貫き》 2 《ウラブラスクの溶鉱炉》 -サイドボード(15)- |
スタンダード、ジェスカイ(白青赤)カラーの《忌まわしき眼魔》デッキ!チャンピオンカップの方でもモダンでこれをキーにしたデッキが大活躍を見せたものだが、その強さはスタンダードでも味わえる。5/5飛行という本人の戦闘力も高く、戦慄予示にてこれ1枚が複数のクリーチャー展開に繋がり、状況によってはこれが2枚目の眼魔を呼び込んだりとクールすぎる能力の持ち主。墓地のカードを6枚追放するという追加コストは重たいが、モダンと同じくスタンダードでもこれを賢く運用するデッキが組まれている。
《救いの手》や《再稼働》など軽い白のリアニメイト呪文を用いて、墓地から釣り上げる!これで追加コストも無視して眼魔を戦場に出すことができる。リアニメイトを促すために眼魔を墓地に落とすカードがあるが、これによって墓地をどっさり作って6枚追放というコストを捻出して眼魔素出しも狙う。そんな白青2色のデッキは以前より組まれていた。そこに『霊気走破』をきっかけに赤を加えたのがこのリスト。
このリストが採用した新カードは……キールホーラーズの海賊たち!この一団はコルダタンというサメ型種族を中心に構成されており、カードとしては青と赤がこれを担っている。手札からカードを捨てるというアクションで何らかのポジティブなものを引き起こすというメカニズムが割り当てられている。そしてこの色には《逸失への恐怖》《太陽の執事長、インティ》《蒸気核の学者》《上げ潮、キオーラ》……これららのクリーチャーに加えインスタントやソーサリーに手札を捨てる手段がたっぷりと存在している。そういったカードとキールホーラーズの海賊たちを組み合わせてデッキを組むというアプローチを、この「ジェスカイ眼魔」は取り入れているというわけだ。
クールなラインナップは《略奪するアオザメ》と《たかり空エイ》。これらのカードはほぼ同じで、いずれもサイクリングにより捨てて別のカードを引くことが可能。そして手札を捨てるたびのその枚数分の+1/+1カウンターを乗せるという誘発型能力を持つ。飛びエイの方が飛行を持っている分コストは重くなっているが、それでも2マナ。青ざめは1マナなので1ターン目に出せるため、早いターンからこれらを育てていくプランを取ることができる。これらが除去されたなら、育てるために捨てた眼魔をリアニメイトするという強烈な二の矢を浴びせよう。あるいはこのサメたちを釣り上げるというプランも悪くない。青赤の新しい戦い方をもたらしそうなクールなヤカラたちに注目すべし!
さあ『霊気走破』環境のスタートは切られた。ゴールテープを切るのはまだまだ先のこと、そこに向かってどれだけクールなゲーム体験を味わえるか、全プレイヤーによるレースは現在進行中!キールホーラーズはデッキリストという財宝目掛け、大胆不敵に一直線!というわけで今週はここまで。Stay cool! Hoa, the deck ahoy!!
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