READING

戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

とことん!スタンダー道!現環境最強格、ケイヤ(スタンダード)

岩SHOW

新セット情報がキタキタキタァ!

 『霊気走破』の情報初出しが1月下旬に行われて、新セットの加入でスタンダードがどう変化するのか、プレイヤーの期待も高まっていることだろう。今セットの主役と言えばチャンドラ!

 

 今回はデスレースがテーマなので、チャンドラも某アニメのようにバイクでドリフトを決めている。カッコいいじゃないか。レースらしく、機体を生成してそれをクリーチャー化させて突撃させるスピード感に溢れるデザイン。過去の4マナで作られたチャンドラはスタンダードを中心に構築フォーマットで活躍する傾向にあるので、今回のバイク乗りチャンドラも存在感を示してくれることに期待。2025年最初のプレインズウォーカー・カードを担うのは我らがチャンドラだ!

 

 プレインズウォーカーと言えば現スタンダードでもいくつか存在している。多元宇宙においてこの次元を渡る能力を持った存在は激減したため、一時期に比べてその枚数は減ったが……それでも能力を保持した数名、そして能力を失う前の面々がスタンダードで共存している。そんな現スタンダード環境のプレインズウォーカーの中でも、最強の1枚を決めるなら……どれだろう?トーナメントでの使用率、個々人の好み、意見は分かれるだろうが、マナコストを置いておいて単体のカードパワーで見た場合……《無形の処刑者、ケイヤ》はかなりの上位にランクインするだろう、1位でもおかしくないね。

 このケイヤは7マナと重いだけあって、マジでなんでもできる。対戦相手のライフを3点吸い取る[+2]能力はゲームに勝つ手段であるだけでなく、ライフ回復でアグロ相手に耐える手段でもある。[0]能力はなんとカードを2枚引ける。このアドバンテージ、尋常じゃない。対戦相手に占術1を許してしまうが、そんなのは些細なこと。なんだったら相手が1ドローでも十分に軌道に値するものだ。そして[-3]はクリーチャーやエンチャントを追放する除去能力、プレイヤーだけでなく自分自身も守れるプレインズウォーカーの安心感は高いもの。そしてこの追放したパーマネントのコピーである1/1飛行のスピリットを生成する……強いカードを処理しつつ、こちらにもその恩恵をもたらしてくれるため、これまたアドバンテージを大きく稼いでくれる可能性アリ。なんでもできる上に、なんとケイヤは呪禁持ち。相手の呪文や能力の対象にはならないぜ……これは高コストも納得、出せれば勝利がグッと近づくエース級!ただしコストは重たい……こんな規格外の1枚、どんなデッキで使おうか?

とことん!オルゾフ(白黒)コントロール!
Ido Taisei - 「オルゾフ・コントロール」
スタンダード・ショーダウン 3-0 / スタンダード (2025年1月17日)[MO] [ARENA]
4 《コイロスの洞窟
4 《秘密の中庭
4 《静寂の神殿
2 《眠らずの城塞
2 《噴水港
4 《平地
4 《
-土地(24)-

3 《永劫の無垢
3 《薄暮の聖人、エレンダ
-クリーチャー(6)-
2 《苦痛ある選定
1 《喉首狙い
1 《保安官を撃て
2 《別行動
2 《審判の日
2 《死人に口無し
2 《シェオルドレッドの勅令
2 《失せろ
2 《極悪非道の盗人
3 《領事の権限
4 《人参ケーキ
3 《精神迷わせの秘本
1 《大天使エルズペス
1 《戦慄衆の将軍、リリアナ
2 《無形の処刑者、ケイヤ
-呪文(30)-
2 《悪魔祓い
3 《安らかなる眠り
4 《残虐爪の強奪
3 《石の脳
3 《暗黒星の占い師
-サイドボード(15)-
晴れる屋 より引用)

 

 

 答えはこうだ!というわけでスタンダードを愛しスタンダードを遊びつくすためのデッキ情報を共有する「とことん!スタンダー道!」、今週は「オルゾフ・コントロール」をご紹介!最重量級プレインズウォーカーのケイヤを使うには、兎に角安全に唱えられるターンまでたどり着かなければならない。最低でも7マナ、理想はケイヤを唱えつつ《喉首狙い》などインスタントの除去を構えられる9マナ以上を確保した状態まで生き延びたい。ケイヤを出してさあここから圧倒するぞとなっても、それまでにタコ殴りにあってライフが残りわずかってんじゃあどうしようもない。なので彼女を用いるのであれば、常に脅威を排除しながらしっかりと生き延びていく、重コントロールを組む必要がある。

 幸いケイヤのオルゾフカラーには《審判の日》《死人に口無し》などに見られるように優秀なクリーチャー除去が揃っており、また《失せろ》《シェオルドレッドの勅令》などそれ以外のパーマネントへの対処も可能。白と黒の呪文で相手のパーマネントを粉砕しながら生き延びて、最終的にはケイヤなどプレインズウォーカーが安全な盤面でやりたい放題暴れて勝つ、というフィニッシュを目指す。これぞ典型的なボード(盤面)コントロールだ。

 

 コントロールは生きてさえいれば逆転のチャンスが訪れる。逆に考えれば逆転できるターンまで生き延びてナンボだ。ライフは何よりも重要なファクターである。このリストのカードもライフを得るものが優先してチョイスされている。相手のクリーチャーをタップ状態で戦場に出させる《領事の権限》は、速攻クリーチャーでの攻撃を食い止める。同時に相手がクリーチャーを出すと1点のライフを得られるため、理想はこれでライフだけもらって殴られる前に除去!そうやって相手の焦りを引き出して、複数体を展開してきたら《別行動》などでまとめてドカン。たかが1点だが、この1点が染み渡る。

 手札を稼ぐ手段も《精神迷わせの秘本》が選ばれている。これは名カードだ、マナを払う余裕があればドローし、そうでなければ占術を狙う。除去や土地などその都度欲しいカードを手に入れる助けになり、合計4回使用すればこれを追放して4点回復する。相手がガンガン攻めるアグロの場合はさっさと占術して回復し命を繋ごう。遅いデッキ相手には勿論ドローで手札の枚数差を作って突き放すと、柔軟なのがこの秘本の魅力。これらの再録カードと《人参ケーキ》などでライフを得て、しっかりとケイヤが活躍するターンまで生き抜こう!

 新たなプレインズウォーカーをはじめ、新カードの加入でスタンダードの強いカードのランキングは塗り替わることになるか、あるいは不動の地位を保つパワーカードの存在感が際立つのか……《無形の処刑者、ケイヤ》は間違いなく最強格のカードだが、これを活かすのは簡単ではない。『霊気走破』環境で眼にする機会が増えれば面白いね。それじゃあ新カードのプレビューを日々チェックしつつ、スタンをますますやりこんでいこうぜ!

  • この記事をシェアする

RANKING

NEWEST

CATEGORY

BACK NUMBER