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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

今週のCool Deck:マーフォーク、アリーナでもあの無限コンボを(パイオニア)

岩SHOW


 2025年もマジックのデッキのクールな側面、存在そのものがクールなデッキ、とにかくクール尽くしでやっていく……そんな所存で金曜日を迎えよう。今週のCool Deckのお時間だ。昨年も数々のクールなデッキ達を紹介できて、我が使命を少しでも果たせたように思う。「マジックは最高にクールだ」ということを一人でも多くの人に知ってもらう、その使命に向かって一直線!ぶれることなくクールなコラムであり続けたいものだ。

 さて、新年一発目のクールデッキでは……何を紹介しようかな。皆は2024年のマジック活動をどのような形で終えたのだろうか?僕は大晦日、年越し配信としてマジックをプレイし、また視聴者とのカードに関するクイズを行ってマジック収めと、シームレスでマジック初めを迎えた。これはクールなことと胸を張って良いだろう。2024年の終わりと2025年の始まりをマジックに包まれながら、寄り添いながら過ごしたわけだ。2024年ラストにプレイしたデッキは……これが中々クールなもので。ビジュアルも爽やかで、何より謎のハマりで気持ちよく勝つことが出来て、おいおい大晦日だからって大サービスだねと満ち足りた気持ちで年内最後のゲームを楽しめた。MTGアリーナでプレイしたのがこのリストだ。

claudioh - 「シミック・マーフォーク」
Magic Online Pioneer Challenge 32 優勝 / パイオニア (2024年12月29日)[MO] [ARENA]
4 《繁殖池
4 《植物の聖域
4 《ヤヴィマヤの沿岸
4 《樹皮路の小道
1 《天上都市、大田原
1 《耐え抜くもの、母聖樹
3 《変わり谷
2 《
-土地(23)-

4 《陥没穴の偵察
4 《クメーナの語り部
4 《ヴォーデイリアの呪詛抑え
4 《キオーラの追随者
4 《オラーズカの暴君、クメーナ
4 《上げ潮、キオーラ
1 《鑑識の研究者
-クリーチャー(25)-
4 《密輸人の回転翼機
4 《アガサの魂の大釜
4 《深根の巡礼
-呪文(12)-
4 《証人保護
2 《形成師の聖域
2 《脚当ての陣形
2 《軽蔑的な一撃
4 《ティシャーナの潮縛り
1 《永劫の好奇心
-サイドボード(15)-
Magic Online より引用)

 

 

 パイオニア(エクスプローラー)のマーフォーク!海や川に住む魚人種族をテーマにしたデッキだ。マーフォークと言えばマジックでも最古の種族の一つ。その歴史は長く《アトランティスの王》などの同族デッキ推奨カードを備え、クールで熱狂的なファンもいる人気の高い一派だ。青がメインで、緑にもそれなりの数が存在するためこの2色で組まれることが多い。パイオニアでは《ヴォーデイリアの呪詛抑え》がデッキの主役だ。全マーフォークを強化するロードと呼ばれる能力、そして瞬速持ち。相手の攻撃やブロックを見てからサッと滑り込ませて戦闘をクールに支配。そしてこの呪詛抑えはマーフォークを生け贄に捧げることで、非クリーチャー呪文への打ち消しを狙える。要求するコストは{1}のみなので払いやすいものではあるが、これでかなり計算が狂って除去が機能しなかったりコンボが不成立になったり……クールでテクニカルなマーフォークらしさを凝縮したロードだ。これの他にマーフォークをタップして恩恵を得る《オラーズカの暴君、クメーナ》、そして1~3マナの軽いマーフォークで固められたのがこのクールなリストだ。

 

 このマーフォークをプレイしようと決めたのは、待望の1枚がアリーナにやってきたからだ。それは《キオーラの追随者》!これは『パイオニアマスターズ』なる大型再録セットに収録されてようやくアリーナに降臨した。《キオーラの追随者》はこれをタップすることで他のパーマネントをアンタップする能力を持つ。これを2体並べると、延々とお互いをアンタップすることが可能だ。

 ……それがどうかしたのかという話ではあるが、あるエンチャントを加えることでこの無意味な往復運動がクールな者へと早変わり。トークンでないマーフォークがタップになると、マーフォーク・トークンを生成する《深根の巡礼》だ。この巡礼で追随者×2の無限タップ&アンタップで、トークンも無限に並べることが可能になる。無量大数の軍団を結成して攻撃、あるいはこれらを《オラーズカの暴君、クメーナ》でタップして+1/+1カウンターをばら撒いて、ブロックされないマーフォークで攻撃!このクールな無限トークンコンボを備えたマーフォークがついにアリーナで組める!《鑑識の研究者》を代理にしてコンボは成立してはいたのだが、やっぱり2マナと3マナの差は大きい。ということで待望の完成版マーフォークで遊べるようになったので、思わず組んでみたってわけだ。クール!

 

 ところで同じクリーチャーを2体並べるのってハードル高くないか?両方が召喚酔いが解けてタップ能力を起動できるようにならないと決まらないし……と思うのは自然なことだ。このデッキを実際にプレイしていて、コンボに必要な3枚がスルッと揃って決まるということはほとんどなかった。しかしそれが「=コンボが決まらない」とはならないんだな、これが。そこにはクールなアンサーとして《アガサの魂の大釜》が用意されている。この大釜は墓地のカードを追放、それがクリーチャーなら自分のクリーチャーに+1/+1カウンターを置く。そしてカウンターが乗っているクリーチャーは、大釜によって追放されているクリーチャーの起動型能力を持つ。これで追随者を追放すれば、誰でもコンボパーツになれる!追随者は出すと即除去されるものだが、大釜でそれをポジティブに利用する!このクールさに抜かりなし。《陥没穴の偵察》だったり、クメーナだったりとカウンターを乗せる手段は他にもあるのでそれらで乗せて能力をコピーして美味しく利用しよう。

 またコンボ抜きでも《深根の巡礼》を強く使うために《密輸人の回転翼機》を採用。これに搭乗するためにマーフォークをタップすることでもトークンが生成できる。搭乗は1ターンに何度でも狙えるしクリーチャーを何体タップしても良いので、ガンガン寝かせてズンズン展開。地面を固めながら空から回転翼機で殴るのがゲームの基本展開だ。これの能力で追随者を捨てて大釜のコンボ成立をサポートする、って動きも良い感じ!

 こんな感じで今後もクールなデッキを紹介していけたら……我が使命も果たせる。世界中にマジックがクールなコンテンツであると伝えるため、2025年もスタイリッシュに決めていくのでヨロシクゥ。

 それじゃあ今週はここまで。Stay cool! Let's make 2025 cooooool!!

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