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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

とことん!スタンダー道!セレズニア・トークンで良いお年を(スタンダード)

岩SHOW

年の瀬がキタキタキタァ!

 もうじき2024年も終わるね……早いもんだ。今年は色んな特殊セットもリリースされて、新カードてんこ盛りな1年だったなぁ。もう毎日情報量の波が押し寄せて、覚えてるかな?春ごろにスタンダードを中心に話題を振りまいたあの特殊なカードたちを……

 

 『サンダージャンクションの無法者』に収録された「ビッグスコア」!本セットから独立したカード群として、30種類の神話レアが含まれる専用のエキスパンションシンボルまで用意されたこちら。それらは再録及び新規カードで構成され、神話レアだけあって強力なラインナップとなっている。《身代わり合成機》《古のヤギ角》などのカードは新しいデッキを送り出したり、既存のデッキを強化したりと活躍をしたものだ。

 しかし30種類もあるので、それらがすべて登場と同時にスポットライトを浴びたというわけではない。その中には実力が未知数のカードだって眠っているのだ。というわけでスタンダードのデッキについてとことん楽しさや愛を語っていく、このフォーマットをとことん遊びたいプレイヤーのためのコーナー、とことん!スタンダー道!年内ラストの今回は、2024年のスタンダードにもたらされた特殊カード、ビッグスコアの中から2種類をフィーチャーしたデッキを紹介しよう!

とことん!ビッグスコア道!

 リストを見る前に先に明かすと、今回のデッキで用いられているビッグスコアはこちら!

 

 《砂嵐の回収者》&《収集家の檻》!まずはクリーチャーである《砂嵐の回収者》。これ自身は3マナで1/1と非力だが、一緒に3/3のゴーレムも連れてくる。実質的に4/4であれば3マナに十分見合った値であり、単一の対象を取るクリーチャー除去1枚で完全に対処されないのは偉い。ゴーレムはアーティファクトなので《喉首狙い》を受けないのもナイス。そして回収者はすべてのトークンに+1/+1カウンターを置きトランプルを与えるという、タップするだけで全体を大きく強化する能力を併せ持っている。自身が生成するゴーレム以外にもトークンを用意することで、そのポテンシャルが完璧に発揮されることになる。

 そしてアーティファクトである《収集家の檻》。これは秘匿という能力を持っている。ライブラリーの上から5枚見て、その中で1枚を選んで裏向きに追放。条件を満たすことでこの追放したカードをマナを支払わずにプレイすることができる。この檻の秘匿の条件とは……もう一つの能力を起動した後に参照する。クリーチャーに+1/+1カウンターを1つ置き、その後パワーが異なるクリーチャーを3対コントロールしているのであれば、条件達成!簡単なようで、ちょっと難しい、でも狙ってみたくなる絶妙なものになっている。この回収者と檻、2つのビッグスコアの共通点を見れば……一目瞭然!トークンを並べて+1/+1カウンターで強化するデッキを紹介しようというわけだ。セレズニア(緑白)カラーのデッキの登場であるッ!

とことん!セレズニア・トークン!
SAKAMOTO MASAAKI - 「セレズニア・トークン」
チャンピオンズカップシーズン3ラウンド3店舗予選 in 三宮 権利獲得 / スタンダード (2024年12月14日)[MO] [ARENA]
4 《低木林地
4 《剃刀境の茂み
4 《ハッシュウッドの境界
4 《不穏な大草原
1 《ミレックス
1 《噴水港
5 《平地
1 《
-土地(24)-

4 《ラノワールのエルフ
4 《脚当ての補充兵
4 《空騎士の従者
4 《砂嵐の回収者
4 《血滾りの福音者
2 《けだものの友、トビー
4 《ミストムーアの大主
-クリーチャー(26)-
2 《失せろ
2 《魂の仕切り
2 《幽霊による庇護
4 《収集家の檻
-呪文(10)-
2 《幽霊による庇護
2 《魂の仕切り
2 《ゴバカーンへの侵攻
2 《安らかなる眠り
4 《エイヴンの阻む者
2 《跳ねる春、ベーザ
1 《ビビアン・リード
-サイドボード(15)-
晴れる屋 より引用)

 

 

 というわけで《砂嵐の回収者》《収集家の檻》を主軸とし、これらと相性の良いトークン系のカードを中心に組まれた「セレズニア・トークン」のリストを見てみよう。《脚当ての補充兵》《血滾りの福音者》《ミストムーアの大主》といった面々でトークンを生成、回収者でそれらを強化し、パワーの違うクリーチャーを複数体並べることで檻の秘匿達成を狙う。

 それらトークンとさらに相性が良いものとして《空騎士の従者》に注目。2マナ1/1とスタート時こそ頼りないが、クリーチャーが戦場に出るたびに+1/+1カウンターを得て着実に成長。カウンターの数が3個を超えると飛行を得るため、航空戦力として非常に頼もしいものに。2ターン目従者→3ターン目回収者or福音者or補充兵と動けばもうカウンターが2つになるので、飛行を得て攻撃しだすのは思っているよりもずっと早いターンになりそうだ。もちろん檻で増やして飛ばすのもGOOD。横並びのデッキに、一点突破の縦の要素。トークン系のデッキを組むときにはこの2つの要素を意識するとうまく機能するものだ。

 そしてもう一つの注目カードは《けだものの友、トビー》!これ1枚でパワー1と4のクリーチャーが並ぶので、空騎士をしっかりと2回誘発させつつ、檻の条件にも一気に現実味を帯びる。そしてトークンが4体以上並ぶと、それらは飛行を得る。空騎士といい、このデッキは実は空から殴ってフィニッシュというシーンを演出しやすい。トークンを並べて横と縦、2つの軸で打倒せよ!

 

 このデッキならではのチョイスに《魂の仕切り》を挙げておこう。インスタントのパーマネント除去であるが、これは対戦相手のパーマネントだけでなく自分がコントロールしているものも対象に取れる。追放されているカードはプレイすることが可能で、対戦相手がそれを行うには{2}余計に支払わなければならない。時間稼ぎ系の除去なわけだが、自分のものを追放した場合にはノーリスクで再プレイが可能だ。《審判の日》《太陽降下》などの全体除去がとんできても、この仕切りで自分の回収者やトビーを追放して唱え直せば、すぐさまクリーチャーを複数体並べられる。秘匿したカードを唱え終わった檻を追放して、秘匿おかわりなんて魅せプレイも可能!対戦相手のカードに対抗する除去のスロットを確保しつつ、自分にとっても嬉しい除去避けになり得るカードを確保できる。それが《魂の仕切り》の良いところだね。

 さて、2024年のスタンダードをとことん盛り上げるためにこのスタンダー道を走ってきたわけだが……最近耳にするのは「スタンダードの大会、参加者が増えている」「スタンのデッキ組んでる人が多くなった」などなど……現場にてスタンの盛り上がりを実感している人々のポジティブな声!スタンダー道の道場主として、これ程うれしいことはない。一時期は、もうストレートに言っちゃうと人気が低迷していたスタンダード。ネガティブな意見が多かったものだが、2024年はプラスに大きく動いた1年だったと、結論付けて良いだろうね。あとはもう竜の如く、天まで昇るのみ!いや、来年は巳年か。では蛇の如く、生命力に溢れて突き進むのみ!スタンダー道を歩むプレイヤーがもっともっと増えるように、来年も気合いを入れていくぞ!

 それじゃあ、年越しも新年も、スタンダードで良いものにしよう。ではまた来年!

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