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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
とことん!スタンダー道!アルカニス降臨、3枚ドローはこうして狙え!(スタンダード)
手札があれば何でもできる!
元気にスタンダード、やってますかッッッ!?プレイヤーの元気は手札でわかる。手札を持っていないヤツは元気が足りない。ターンの頭にドロー下1枚だけじゃ心許ない。それに引き換え手札を持っているヤツは見るからに元気だ。何せできることが沢山ありますからなぁハッハッハッ。今週もとことん!スタンダー道!いくぞ~ッッ!スタンダードという、道。迷わず行けよ、皆で駆け抜けようぜ。
というわけで今回もスタンダードのデッキについてアツくアツくアツく語っていこう。毎度のようにスタンでは衝撃的なデッキと出会えるもので、ネタ切れにならずに済んでいる。それもこれも定期的に投下される新セット、新カードによる環境変化と、それを巧みに使いこなしてデッキを組む世界中のビルダー達のおかげだ。今回のお題は冒頭で叫んだように、「手札があればなんでもできる」を体現したデッキだ。カードを引くことは万人にとって最高のアクション。そのドローを極めし者こそ……
《全能なる者アルカニス》!『ファウンデーションズ』Starter Collectionで再録されてスタンダードにやってきた懐かしい伝説のウィザードだ。『オンスロート』の伝説のピットファイターらの一人で、名前もイラストもカッコよすぎてヤバい。
このアルカニスは6マナにしてはサイズが小さく戦闘には向いていないが、タップするだけで3枚ドローをもたらしてくれる。3枚だぞ、3枚。マナも不要で《Ancestral Recall》、しかも生き延びれば6枚、9枚ととてつもないドローを供給する。初出から何年たっても、アルカニスの「使いたくなる感」は異常だ。6マナのクリーチャーを出して、それが除去されずに無事にターンが帰ってきて召喚酔いが解けるというプロセスは、今のスタンダードではハードルが高い……しかし、うっかり生存しないわけでもない。青いデッキで使ってみるのも一興……いや、即座に除去されるというのなら、別の方法でこの3枚ドローを受け取るというのもアリじゃないか。今日のデッキはそれを狙う、貪欲さ溢れる逸品だ!
4 《闇滑りの岸》 2 《黒割れの崖》 2 《尖塔断の運河》 4 《グルームレイクの境界》 3 《ブレイズマイアの境界》 3 《地底街の下水道》 1 《轟音の滝》 2 《島》 2 《沼》 -土地(23)- 4 《遠眼鏡のセイレーン》 4 《侵攻の伝令、ローナ》 4 《逸失への恐怖》 3 《上げ潮、キオーラ》 2 《ヴォルダーレンの興奮探し》 3 《黙示録、シェオルドレッド》 4 《全能なる者アルカニス》 -クリーチャー(24)- |
2 《切り崩し》 2 《喉首狙い》 2 《苦々しい勝利》 4 《アガサの魂の大釜》 3 《プロフトの映像記憶》 -呪文(13)- |
4 《強迫》 2 《否認》 2 《削剥》 2 《紅蓮地獄》 1 《ギックスの命令》 3 《ウラブラスクの溶鉱炉》 1 《最深の裏切り、アクロゾズ》 -サイドボード(15)- |
スタンダードでアルカニスの能力でドローするスマートな方法……それは《アガサの魂の大釜》!この大釜は墓地のクリーチャーを追放し、クリーチャーに+1/+1カウンターを乗せるアーティファクトだ。そして同カウンターを乗せられたクリーチャーは皆、大釜で追放されているクリーチャーの起動型能力を得る。もう、わかるよね。アルカニスを大釜に放り込めば、アルカニスでないクリーチャーをタップして3枚ドローが可能になる!6マナのクリーチャーを出して維持するのが難しいなら、もっと軽いクリーチャーを出しておいてアルカニスの能力を与えてやれば良いのだ。これなら簡単に甘美な3枚ドローを味わえる。
アルカニスを墓地に落とすため、このデッキではルーターを用いる。これはカードを引いてから手札を捨てるという能力を持ったクリーチャーらの通称で、現行スタンダードには《侵攻の伝令、ローナ》や《上げ潮、キオーラ》といった優秀なルーターが揃っている。中でも注目は《逸失への恐怖》!戦場に出た時に誘発するタイプのルーターであり、そして墓地に4種類以上のカードタイプが揃うと、攻撃時に追加の戦闘フェイズが得られるように。この時にクリーチャーを1体アンタップすることができる。これは攻撃してタップになったクリーチャーを起こして追加のフェイズで攻撃させるという意図でつけられているのだが、これはタップ能力をもう一度起動させるためにもちいることが可能だ。つまりアルカニスを追放していれば、夢の6枚ドロー!ここまでいけば手札が切れるよりも使いきれないことを心配した方が良いレベルだ。
さて、ルーターと大釜でアルカニスのドローを堪能できることはよくわかったが、ただカードを引くだけでなくそれをゲームの勝利に繋げなければ意味がない。とりあえず《黙示録、シェオルドレッド》でゴリゴリに回復して、ライフを危険域から一気に安全圏に引き戻しておくと安心だ。
そして攻めに活かすのは《プロフトの映像記憶》の役目。このエンチャントを貼っておいて、各ターン最初のドロー以外でカードを引くと、その枚数分の+1/+1カウンターを置く。カードを引けば引くほどダメージに換算されるので、大釜でカウンターをばら撒いて、複数体のクリーチャーにアルカニスの力を授けたい。これでパワーを上昇させたクリーチャーで攻撃し、それでも足りなければ《ヴォルダーレンの興奮探し》!クリーチャーにカウンターと自身の能力を与える吸血鬼、その能力は生け贄に捧げてパワー分のダメージを対象に与えるというもの。これで映像記憶で育てたクリーチャーをぶん投げて、一気にフィニッシュへ持っていく!興奮探しの能力を大釜で共有するという手もあり、デッキのカードが絶妙に噛み合ってコンボを生み出す……実にレベルの高い構築が施されたリストだ。
《全能なる者アルカニス》の秘めたカードパワーは相当なもの。これ自身を扱うのは容易ではないが、《アガサの魂の大釜》で他のクリーチャーにその能力を与えるというアプローチは、夢を現実のものにしてくれる。手札があれば何でもできる。手札が欲しけりゃ、てめぇの力で勝ち取ってみろ!
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