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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

とことん!スタンダー道!フィンの蛇狩りシーズン到来、接死デッキ(スタンダード)

岩SHOW

狩りの季節がキタァァァァ!

 日本の狩猟時期は11月より始まる。鳥獣の繁殖期が終わり、木々の葉が落ちて見通しが良くなり、野山で作業する人も減ることで、鳥獣の保護と誤射の危険性が下がるこの時期から日本の猟師さんたちの活動が始まる。お鍋を始め、ジビエを堪能できる季節がやってくる。自然の恵みに感謝しつついただこう!

 

 スタンダードにも超級のハンターがやってきたァァ!『ファウンデーションズ』Starter Collectionで再録された《牙持ち、フィン》!彼は“蛇狩り”の異名で呼ばれる。星界の大蛇であるコーマに唯一ダメージを与えた人間として名高く、その時に浴びた返り血からコーマの毒を吸収し、自身も猛毒の血液を持つに至った伝説のハンターだ。

 最終的にはコーマを打倒したフィン、彼の能力は……猛毒の血液らしく接死、ダメージを与えたクリーチャーを問答無用で破壊。そして接死持ちのクリーチャーが対戦相手に戦闘ダメージを与えた場合、毒を2つ与える。毒は10個たまると敗北になる。つまりフィンが居れば接死クリーチャーで5かいダメージを与えるだけで勝利になる……たとえパワーが1であってもだ。フィンがスタンダードに帰ってきたことで、最近鳴りを潜めていたあのデッキが再び浮上してくるか?

 ということで毎週スタンダードへの愛、楽しいデッキを紹介してこのフォーマットの魅力を伝えるとことん!スタンダー道!今回も猛毒の狩人と共にスタンをとことん追求していくぞ!

とことん!猛毒道!
Lord_Khran - 「ゴルガリ・フィン」
スタンダード (2024年11月21日)[MO] [ARENA]
3 《ラノワールの荒原
4 《花盛りの湿地
2 《地底の遺体安置所
3 《眠らずの小屋
2 《ミレックス
1 《沈んだ城塞
1 《解体爆破場
3 《
3 《
-土地(22)-

4 《敬慕される腐敗僧
4 《多汁質の頭蓋住まい
3 《すりのチビボネ
4 《牙持ち、フィン
3 《グリッサ・サンスレイヤー
-クリーチャー(18)-
4 《苦痛ある選定
2 《痛烈な質問
4 《伝染する一噛み
2 《羅利骨灰
2 《強迫
3 《過剰防衛
2 《ヴラスカの加入
1 《裏切りの棘、ヴラスカ
-呪文(20)-
2 《胆液吐きのバジリスク
3 《切り崩し
2 《大渦の脈動
1 《一巻の終わり
1 《死人に口無し
2 《亭主の才能
1 《過剰防衛
1 《強迫
2 《アガサの魂の大釜
-サイドボード(15)-
AetherHub より引用)

 

 

 というわけでスタンダード、フィンを主役にした接死&毒デッキ、この能力を得意とする黒と緑で組まれたゴルガリ・カラーのリストを紹介しよう。現在スタンダードの接死クリーチャーの中でも最強格は……やっぱり《グリッサ・サンスレイヤー》!3マナ3/3という安定したボディに接死、そして先制攻撃。触れる者皆傷つける、攻撃してもブロックしても彼女にかなうものは僅かばかりだ。攻撃を通せばドローしたり色々やってくるのも厄介で、そこにフィンで毒まで追加されるときたらこれはもうたまったものではない。

 他にも《すりのチビボネ》など対戦相手本体に戦闘ダメージを与えられると何かできるのが接死クリーチャーのあるあるだ。攻撃を通してもダメージ以外に色々しんどい、ブロックすれば大事なクリーチャーが死亡する……常に嫌な2択を仕掛けられる、接死とフィンでジワジワ攻めるべし。

 

 いくら接死クリーチャーのラインナップが良くても、フィン4枚だけでは毒を10個与えるのは簡単ではない。そのあたりのリアルも見つめてこそのデッキ構築だ。幸い、スタンダードには毒に関するカードが揃っている。そう、忘れがちだが毒性能力を持ったファイレクシアンたちは今なお現役だ。戦闘ダメージを本体に与えることに成功すると、指定された数だけ毒を与える毒性クリーチャー。その中でもフィンと相性◎なのが《多汁質の頭蓋住まい》。1マナ1/1で毒性と接死を併せ持つ。そう、コイツは自身とフィンの両方の毒に対応している。1ターン目頭蓋住まい、2ターン目フィンを出して攻撃すれば早くも毒を3個与えられる!挨拶代わりにはちょうどいい一撃だ。

 そして同じく1マナの毒性持ちに《敬慕される腐敗僧》も。少し前にスタンで活躍していた毒デッキの顔と言えば腐敗僧!これは自身のクリーチャーが呪文の対象になると、対戦相手に直接毒を与える。誘発は対戦相手の《喉首狙い》のような除去でも、自身がクリーチャーに向けて唱える《過剰防衛》のような呪文でも行われるので、相手にフィンらを除去してもただでは済まさないぞと牽制しつつ、効率よく毒を与えよう。

 

 《伝染する一噛み》はデッキに完璧に噛み合った1枚だ。クリーチャーが自身のパワー分のダメージを他のクリーチャーに与えるこのソーサリー、接死クリーチャーであればダメージ量に関係なく一撃必殺!さらに自身のクリーチャーが呪文の対象になるので腐敗僧誘発!そして!これ自身が毒を与えるゥッッ!こういう他のデッキじゃ活かしきれないが、特定のデッキにとっては至高の1枚になるタイプのカード、良いよなぁ。接死ビームで除去して殴って、毒による瞬殺を後押ししよう。

 個人的にはこのリストに《狩人の才能》もあれば良いなと思っている。パワー分のダメージを与えるこれまた接死と組ませて確定除去になり、レベル2では攻撃クリーチャーのパワーを上げつつトランプルも付与。接死クリーチャーがトランプルを持つと、相手のブロッククリーチャーに割り振る致死ダメージは1点で済むため、残りのパワー分のダメージは本体に割り振れるようになる。そのためどんな高タフネスが立ちはだかろうとも、強引にダメージをねじ込めるのだ。このクラス・エンチャントはレベル3でドローも狙えるようになるため、デッキを盛り上げるエッセンスとしては良いものになるんじゃないかな。

 『ファウンデーションズ』の意外な再録カードたちは、スタンダードで色々なデッキを成立させる可能性を秘めている。《牙持ち、フィン》のように「そういえば持ってたな」というカードがあれば、引っ張り出してデッキを組んでみよう。初出の時は活躍できなかったカードなんかも、現行スタンダードのカードと組み合わさることで思わぬ輝きを放つかもしれない。入念に準備をしたら、いざ狩りの時間だ!

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