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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

とことん!スタンダー道!トカゲデッキに意外なスケルトン(スタンダード)

岩SHOW

ヒサシブリダナ~テーブルトップ!

 というわけで、当コラムでも予告していたようにテーブルトップの大会に久しぶりに参加してきたぞ。フォーマットはもちろんスタンダード!スタンは長くプレイし続けているが、もっぱらMTGアリーナ内だったので……紙のカードでスタンのデッキを組んで遊ぶというのはほんとうに久しぶりだ。いつ以来だろうか?

 そもそもなんでそんなに永らくやっていなかったテーブルトップを再開したのかというと、答えは……チーム戦だったからだ。大阪で各フォーマット1名ずつの5人チーム戦の大会が開催されるとのことで、付き合いの長いマジック仲間たちに誘われて参戦を決意。で、メンバー内で一番スタンダードをプレイしているのが自分だったので、担当することになったという次第だ。

 そんなわけでまずは何よりもデッキ。肝心かなめ、最も重要なチョイスだが……そこは5人チームというお祭り、だからこそ好きなデッキを選ばせてもらった。アリーナで使ってみたところ手ごたえがあって、回れば勝てるという自信もあったからね。それじゃあ早速デッキリストをご覧いただこう。全てのスタンダード好きのためのとことん!スタンダー道!今回も駆け上っていこうぜ!

とことん!トカゲ道!

 『ブルームバロウ』環境のスタンダードで最も好きなデッキは……真っ先にパーツを集めて作ったトカゲだな、やっぱり。リリース前から組む気満々だったアーキタイプ、ラクドス(黒赤)カラーのトカゲを主としたアグロデッキ。トカゲという生き物が子どもの頃からずっと大好きなので、遂にマジックでそのトカゲを主役としたデッキが組める!というのは大変に嬉しいことだ。

 

 トカゲは対戦相手がダメージを受けているとボーナスを得られるカード、そしてその条件を満たすために対戦相手に様々な方法でダメージを与えるカードが多数登場。中でも《鱗の焦熱、ゲヴ》はトカゲを唱えるだけで対戦相手にダメージを与え、その条件が達成されていると自分のクリーチャーに+1/+1カウンターが乗っている状態で戦場に出る。これでクリーチャーをガンガン展開しライフをゴリゴリと削る、硬派なアグロデッキである。中でも《炎貯えのヤモリ》によるマナ加速は、他のスタンダードデッキではまねできないこのデッキならではのセールスポイント。1ターン目に1マナクリーチャー→2ターン目に攻撃ヤモリヤモリゲヴ、という具合に動ければ全体除去を備えていても間に合わないだろう。

Alesita - 「ラクドス・トカゲ」
Magic Online Standard League 5-0 / スタンダード (2024年9月10日)[MO] [ARENA]
4 《硫黄泉
4 《黒割れの崖
4 《魂の洞窟
2 《泥干潟村
1 《岩面村
6 《
1 《
-土地(22)-

4 《雇われ爪
4 《玉虫色の蔦打ち
4 《見捨てられた鉱夫
4 《鱗の焦熱、ゲヴ
4 《火硝子の導師
4 《炎貯えのヤモリ
4 《笑う者、ジャスパー・フリント
4 《思考忍びの邪術師
-クリーチャー(32)-
4 《喉首狙い
2 《苦々しい勝利
-呪文(6)-
4 《切り崩し
3 《苦痛ある選定
4 《ぎらつく氾濫
4 《強迫
-サイドボード(15)-
Magic Online より引用)

 

 

 これが今回チーム戦に参加するにあたって筆者が参考にしたトカゲデッキだ。爆発的な展開力と共に、継続して戦場を作っていく能力も高いのがトカゲの魅力。ダメージを与えられていれば第2メインの開始時に《火硝子の導師》がライブラリーの上から2枚を追放。そのうち1枚をプレイできるので土地でもクリーチャーでもその他の呪文でも、その時に必要なものをこれで見つけて攻め立てるべし。トカゲで勝つときはこの導師が止まらないという展開が多いので、もし2体以上クリーチャーが並んでいてどれを除去するか迷ったら……導師から潰すことをオススメするね。

 自分が得するのとはまた別のアドバンテージの取り方として《思考忍びの邪術師》が使えるのもトカゲデッキの強さであり楽しさ。ダメージを与えてからこの邪術師を繰り出し、対戦相手の手札を覗いて1枚捨てさせよう。気を付けたいのは、対戦相手の手札が1枚の時はダメージを与える前に邪術師を出した方が良いこともある、というのを忘れずに。邪術師はダメージを与えた場合、土地を捨てさせることができない。相手のラスト1枚が土地だった場合、戦闘後に邪術師と動くと美味しくない可能性があるので、何か理由がない場合は手札1枚の相手に邪術師先出しするのが良い結果に繋がるだろうね。

 

 トカゲだらけのこのデッキに、混ざり込んだ異物的な1枚が《見捨てられた鉱夫》。このチョイスは何故なのか?その理由はプレイしてみるとわかる。1マナ2/2、ブロック出来ないデメリットはアグロ的にはどうということもない。1マナで打撃力のあるクリーチャーが12枚体制で、ここまでやればほぼ1ターン目から動いていける。

 このスケルトンは対戦相手に対して悪事を働くと、墓地から戦場に戻すことができる。この能力が強く、どれだけ除去やブロックされても追放されない限りワラワラ墓地から、それも経った1マナで這い出して来る。悪事は対戦相手やそれに属するものを呪文や能力で対象に取ることで働いた扱いになる。トカゲデッキにはこれに該当するものが山ほどある。ここまで紹介してきたトカゲたちに加えて《雇われ爪》に《玉虫色の蔦打ち》、これらのダメージを与える能力も対戦相手を対象に取る。攻撃したり土地を出すだけで鉱夫がカムバック。なので何も恐れずにガンガン攻撃を仕掛けていける。

 《笑う者、ジャスパー・フリント》は悪事の条件を満たしつつ、鉱夫という無法者が増えることでこれが追放するカードも増えるという相性◎な間柄。というわけで同一種族に染めることにこだわらずに《見捨てられた鉱夫》を採用した形、これが個人的には一番しっくりきたね。

 このデッキを使って肝心の戦績は……実際に対戦した5マッチ、すべて対戦相手がコントロールデッキ!がっちりとアグロ対策が施されており、全ラウンド苦しい戦いが続いた……手札破壊を駆使して2勝3敗が関の山だった。成績に関わらず、どのラウンドも楽しくゲームが出来たよ、これは長く共にマジックを続けてきた友あってのこと。チームメイトに感謝だ。折角デッキも用意したので、色々とスタンのトーナメントに出てスタンダー道を今後も驀進していく予定だ。デュエルスペースで、あるいはオンラインで、相まみえた時にはお手柔らかによろしく!

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