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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

とことん!スタンダー道!《悪魔的助言》でデーモンデッキ(スタンダード)

岩SHOW

ホラーの世界が……来るッッ

 『ダスクモーン:戦慄の館』がもうやってくるというのだ。この夏から秋にかけての変則的なスケジュール、最も影響を受けるのはもちろんッ……スタンダードだ。新カードが2か月足らずで加わることで環境は激変する。しかも『ブルームバロウ』というマジック史上最もかわいくほんわかしたセットから、続くダスクモーンはモダンホラーがテーマ。70~90年代にかけてホラー作品から影響を受けた世界観……おぞましく恐ろしいカードの数々が加わることで、ビジュアル面でもスタンダードにカオスがもたらされることになるだろう。

 すべてのクリーチャーが動物だった次元から一転、戦慄の館を徘徊する悪しき魔物たちに震え上がることになる……ハロウィンも控えホラー映画の公開ラッシュも続くこの秋に相応しいセットであることは間違いない!「とことん!スタンダー道!」もホラー一色になるか否かは……ダスクモーン次第というところだ。

とことん!悪魔道!
 

 プレビュー開始直後(原稿作成時)現時点での注目カードを挙げると、《悪魔的助言》だな。2マナでデーモンを探してきて手札に加える、これまでありそうでなかったサーチ呪文。昂揚という条件を達成することで、探してくるカードはデーモンに限らずなんでもOKとなる。最古にして最強のサーチ《悪魔の教示者》を再現することができるというわけだ。昂揚という条件は、墓地に4種類以上のカードタイプが揃っていることで満たされる。意識してデッキを構築しなければこれを満たすことは容易ではなく、逆に意識した構築をすることでこのハードルを乗り越えることが可能になっている、なんとも絶妙な塩梅だ。

 

 さて《悪魔的助言》。個人的には昂揚関係なく、デーモンを持ってこれるだけでも価値のある呪文であると考えている。2マナでどんなデーモンでも持ってこれるのだから、それだけで十分なアドバンテージじゃないかなと。まだまだダスクモーンのデーモン達の全貌は明らかになっていないが、既存のデーモンを見るだけでも……飛行とサイズ、ライフを失わせる打点最強な《ドロスの魔神》だったりと面白いカードを引っ張ってこれる。これは……デーモンデッキが組めるのでは?

漆黒のデーモンデッキ
岩SHOW - 「黒単デーモン(仮)」
スタンダード (2024年9月5日)[MO] [ARENA]
18 《
3 《魂の洞窟
2 《噴水港
2 《寓話の小道
-土地(25)-

2 《進化した潜伏工作員
4 《大洞窟のコウモリ
2 《腐食の荒馬
1 《ヨーグモスの法務官、ギックス
3 《ドロスの魔神
2 《アクロゾズの放血者
1 《黙示録、シェオルドレッド
1 《シェオルドレッド
2 《終末の加虐者
-クリーチャー(18)-
1 《切り崩し
3 《喉首狙い
2 《循環への給餌
2 《執念の徳目
3 《悪魔的助言
2 《戦慄の奔出
2 《多元宇宙の突破
2 《侵略樹、次元壊し
-呪文(17)-

 

 

 そんなわけで黒単色のデーモンデッキを考えてみた。まだまだダスクモーンの新カードが公開されていない時に考察したものなので、これ絶対相性良いだろってカードが採用されていないかもしれないが……それはご愛敬ということで。基本的には黒単色のミッドレンジ、骨太なクリーチャーで殴る動きを黒の除去でアシスト。殴り合い上等なデッキをイメージしている。ゲームが長引けば《悪魔的助言》でデーモンをサーチしてそのパワーで押し切る。

 また折角デーモンがサーチできるので《アクロゾズの放血者》も採用。これは対戦相手の失うライフの量を倍増させる能力を持つ。《ドロスの魔神》や《黙示録、シェオルドレッド》の能力が倍の効率で働くというのも強いが……《戦慄の放出》と組み合わせた時にその真骨頂が発揮される。対戦相手のライフが半分になるモードを選ぶと、半分のライフを失う→倍失うわけでつまり相手のライフが問答無用でゼロになる。2枚で勝てる夢溢れるコンボ!なかなか決まるものではないが、だからこそサーチ呪文でこれをサポートすることに意義があるというものだ。

 

 新デーモンとしては《終末の加虐者》が見逃せない。これを唱えて戦場に出せれば、お互いのライブラリーを6枚残してあとはまとめて追放する……えげつない!こんなインパクト溢れるデーモンを使わない手はない!毎ターン追加のドローもできるしな!……つまり、うっかりしてると相手より早くライブラリーが切れてしまうということだ。加虐者のサイズで殴り切れれば良いが、そうもいかない可能性もある。だったら対戦相手のライブラリーが6枚に減ったことを利用して、削り勝つ手段も用意しておきたい。

 というわけで《侵略樹、次元壊し》を採用。マナ加速として働いてくれる可能性があり、いざとなれば法務官3体を戦場に出すという動きも。また、《多元宇宙の突破》も加虐者を出した後に唱えられれば一撃で勝負を決めてくれる・お互いにライブラリーが空になっている状態でターンエンドを宣言する、この瞬間からしか得られない脳内物質は確実に存在する。

 

 というわけでデーモンらで殴りつつ、《戦慄の奔出》×《アクロゾズの放血者》コンボや《終末の加虐者》によるライブラリー追放という別手段の勝ち筋も用意した黒単色のミッドレンジ。デーモンをテーマにしたデッキを組むなら《恐怖を喰うもの、ヴァルガヴォス》も使ってみたいところ。各々でデーモンデッキを組んで、新環境に地獄の恐怖をもたらそう!心まで魔物にならない程度に、スタンダー道にのめり込もうぜ。

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