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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

ジェスカイの2つの道:召集とトークン(スタンダード)

 
Groocha - 「ジェスカイ召集」
Magic Online Standard League 5-0 / スタンダード (2024年9月1日)[MO] [ARENA]
4 《アダーカー荒原
4 《戦場の鍛冶場
1 《シヴの浅瀬
4 《金属海の沿岸
4 《感動的な眺望所
4 《尖塔断の運河
1 《平地
-土地(22)-

4 《ひよっこ捜査員
4 《遠眼鏡のセイレーン
4 《内なる空の管理人
2 《ヨーティアの前線兵
4 《毅然たる援軍
4 《イモデーンの徴募兵
2 《血滾りの福音者
4 《イーオスの遍歴の騎士
-クリーチャー(28)-
4 《上機嫌の解体
4 《門道急行の事件
2 《戦導者の号令
-呪文(10)-
3 《エルズペスの強打
2 《魔女跡追いの激情
2 《邪悪を打ち砕く
1 《没収の強行
3 《ゴバカーンへの侵攻
4 《交渉団の保護
-サイドボード(15)-
Magic Online より引用)

 

 

 台風10号の影響が去って、爽やかな空が気持ち良い。秋が近いのかな、今週も元気に行こう!ってなわけで週明け一発目のデイリー・デッキはいきなりデッキリストから。スタンダードをプレイしている人にはお馴染みのジェスカイ(青赤白)カラーの召集デッキだ。

 召集能力持ったカードの中でもひときわ強力な《イーオスの遍歴の騎士》を主役としたデッキで、これの召集コストをトークンを始めとする軽量クリーチャーで行う。手札を消費してそれらを展開し、イーオスの能力で手札を補充。切れ目ない攻めを継続させるとともに《イモデーンの徴募兵》を探り当てて、それらで全体強化して一気にフィニッシュへ……最大の爆発力を持ったデッキが息切れしにくい要素を持っているのだから、そりゃ強い。《ひよっこ捜査員》《ヨーティアの前線兵》などでアーティファクトを用意し《上機嫌の解体》からゴブリンを3体用意して早期のイーオスを目指す。そのアーティファクト要員として《遠眼鏡のセイレーン》を採用。そのため3色になっている。

 この召集デッキが現スタンダードのジェスカイカラーの顔となっているのだが……似て非なるリストを発見したので、今回の主役はそちらである。

Thwoz - 「ジェスカイ・トークン」
Magic Online Standard League 5-0 / スタンダード (2024年9月1日)[MO] [ARENA]
4 《アダーカー荒原
3 《戦場の鍛冶場
4 《金属海の沿岸
4 《感動的な眺望所
4 《尖塔断の運河
2 《噴水港
2 《ミレックス
1 《平地
-土地(24)-

4 《ひよっこ捜査員
4 《遠眼鏡のセイレーン
4 《内なる空の管理人
2 《威厳あるバニコーン
2 《毅然たる援軍
3 《イモデーンの徴募兵
-クリーチャー(19)-
3 《塔の点火
2 《稲妻のらせん
3 《人参ケーキ
2 《忠義の徳目
3 《世話人の才能
2 《戦導者の号令
2 《大天使エルズペス
-呪文(17)-
2 《アルコンの栄光
2 《地盤の危険
2 《没収の強行
1 《失せろ
1 《クチルの側衛
3 《交渉団の保護
1 《否認
3 《ウラブラスクの溶鉱炉
-サイドボード(15)-
Magic Online より引用)

 

 

 こちらのリストは「ジェスカイ召集」に似ているが……しかし召集要素である《イーオスの遍歴の騎士》不採用という決定的な違いがある。これは召集ではなくトークンデッキであり、一部のカードも別のものに置き換わっている。たしかにイーオスはハマれば滅茶苦茶強い。最大で2枚のクリーチャーが手に入るのだが、これはライブラリーの上から6枚に該当するカードがあるかという運任せな能力でもある。1枚も手に入らない、ということも往々にして起こり得る(何度経験したやら)。サイドボードからカードの入れ替えを行うと、その空振り率はさらに高まることになる。この強力だがリスクのあるイーオスを捨てて、より確実性のあるカードに置き換えた……それがこのリストだ。そのため爆発力よりは安定感を重視し、ターンを重ねてどんどんと強力な盤面を築きあげて戦うものとしてデザインされている。

 その確実性・安定感というものは《世話人の才能》が担っている。トークンが戦場に出るとドローできる、このエンチャントは現スタンダードで一大ムーブメントを巻き起こしている。このリストもそんな世話人デッキの一バリエーションだ。《ひよっこ捜査員》《遠眼鏡のセイレーン》ら召集デッキの相棒たちは世話人との相性も抜群。世話人と各種トークンカードで盤面を固めながらドローを進め、最後は《忠義の徳目》などでフィニッシュへ持っていく。《稲妻のらせん》《大天使エルズペス》などでディフェンス面でも活躍するカードを盛り込むことで、召集デッキなどアグロを相手にして耐える力を意識していることが伺える。

 

 さて、9月に入って早いものでもう『ダスクモーン:戦慄の館』のプレビューが始まっている。ホラーをテーマとしたカードの中でも、《世話人の才能》デッキの友となりそうなのが《陽気な風船師》。クリーチャーのコピーであるトークンを生成することができるので、これで世話人を誘発させてドローしたり、そのトークンをさらに世話人でコピーしたり……色もマッチしているので、楽しいデッキを組めそうな予感。ところでこの風船師が一体何を膨らませているのか……よく見てそれを観察しよう、なんて気は起こさないように。今後も発売まで、プレビューカードで盛り上がりながら、各種フォーマットも楽しんで新環境を待つとしよう。

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