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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

とことん!スタンダー道!大型クリーチャーをこよなく愛するナヤ・レジェンズ(スタンダード)

岩SHOW

ジャパンオープンの結果がキタキタキタァ!

 そう思わず叫んでしまうほど、このトーナメントの結果を待っていたんだよ……元気ハツラツに、スタンダードという道を皆で駆け上っていくことを目的とした当コラム。スタンダー道を極めんとする皆は、この大会に参加したのかな?僕は土曜の夕方から出なければならなかったので、不参加となってしまったのだが……誰でも参加できてしかも参加費無料!こんなスタンダードのイベントなら、タイミングさえ合えば出たいものだよ。一人でも多くのスタンダー道仲間が参加して、ゲームを楽しんでくれたのならこんな光栄なことはないね。

 そして参加しなかったとしても、全参加者デッキリストを眺めるという楽しみ方がある。優勝デッキやトップ8だけじゃなく、長いトーナメントで勝ち越し以上の成績を収めたデッキ……あるいは今回は成績に恵まれなかったデッキ……すべてがスタンダードプレイヤーにとって有益な情報の宝庫なのだ。人のデッキを見ることほど勉強になり、そして楽しいことはない。400を超える膨大なデッキの中でも、当コラムで取り上げたくなる心に響くデッキを求めていると……あったぜ、味わいに満ちた逸品が!

とことん!巨大クリーチャー!

 構築フォーマットにおいて、デッキに採用するクリーチャーのコストは重要なファクターだ。どれだけ強いクリーチャーでも、唱える前にゲームが終わってしまっては意味がない。なのでスタンダードでも重宝されるのは1・2マナのクリーチャーで、これらの採用率が高くなっている。しかしデカいクリーチャーが強い!カッコイイ!楽しい!というのもまたまぎれもない事実だ。今回紹介するリストは、クリーチャーの平均コストが4.45!ズッシリ重くドッシリ重厚感。巨大なクリーチャーは最高なんだよ!さあモンスター達の住処に跳び込もう。

TraceOn - 「ナヤ・レジェンズ」
マジック:ザ・ギャザリング ジャパンオープン2024 7-3 / スタンダード (2024年8月10日)[MO] [ARENA]
4 《戦場の鍛冶場
4 《低木林地
2 《銅線の地溝
4 《優雅な談話室
4 《草萌ゆる玄関
4 《英雄の公有地
2 《平地
1 《
1 《
-土地(26)-

4 《統一の詩人、ファートリ
2 《忠実な馬、フォーチュン
2 《熱心な略奪者、ブリーチェス
4 《跳ねる春、ベーザ
4 《落星の学者、ロクサーヌ
2 《運命の大嵐、ドラゴンホーク
4 《原初の征服者、エターリ
-クリーチャー(22)-
4 《失せろ
2 《魂の仕切り
2 《アイレンクラッグ
4 《アニーの加入
-呪文(12)-
2 《エルズペスの強打
2 《魂の仕切り
4 《一時的封鎖
2 《第三の道のロラン
1 《巣ごもりの季節
4 《ウラブラスクの溶鉱炉
-サイドボード(15)-
Melee より引用)

 

回転

 

 スタンダードの全クリーチャーが同じマナコストだったら?その中で最強を決めるのであれば個人的には《原初の征服者、エターリ》を推す!この恐竜は1枚で呪文2枚を唱える、オマケというにはあまりにも大きなオマケを備えている。1枚は自分のライブラリーから、もう1枚は対戦相手のライブラリーから。上から捲って公開されたものになるので一体何が飛び出すかは解決してみないとわからないが、往々にしてゲームの流れはこれ1枚で変わる!この強烈な能力に7/7トランプルのビッグボディ、そして変身してさらに戦闘力が増すというなんでもアリな1枚。7マナという入コストが設定されているのも納得だ。

 このエターリを一つのゴールに据え、そこに至るまでのマナをしっかり確保、またクリーチャー除去も用いて時間稼ぎする。それがこのナヤ(赤緑白)カラーのパワフルなデッキの描くストーリー。《統一の詩人、ファートリ》で土地を獲得したり《熱心な略奪者、ブリーチェス》で宝物を作って着実にマナを伸ばし、《落星の学者、ロクサーヌ》で《隕石》を落として除去しながらマナも増やす。

 

 それらのカードを《忠実な馬、フォーチュン》で使いまわすことで更にマナが増え、エターリの降臨が現実のものとなる。《アニーの加入》もこれを大きく後押しする。加入自体が除去であり、伝説のクリーチャーの能力を2回誘発させる。つまりこれがあってエターリが出てくると……もう勝ちだよ勝ち!

神話世界の怪物がキタキタキタァ!
 

 そしてこのデッキが迎えた『ブルームバロウ』のクリーチャーも……小さな森の住人ではなく、大きく力強い伝説の存在だ。特に《跳ねる春、ベーザ》はこのジャパンオープンを通して大活躍を見せた1枚だ。4点のライフ回復、1枚ドロー、2体の魚、宝物1つ……相手に負けている要素に併せてそれぞれアドバンテージを提供してくれる。特に小さなクリーチャーで攻めるアグロデッキ相手には4点回復が染み渡る。この回復などをフォーチュンや加入で2回以上誘発させられれば、序盤に攻め込まれたことなどかわいいものだ。伝説のクリーチャーであっても勝利のために必要なピースは躊躇なく4枚投入。ベーザも2枚以上引いてしまっても構わない、むしろ引きたいのでフルで採用だ。

 そしてベーザと同じく神話レアの《運命の大嵐、ドラゴンホーク》は勝ちに行くためのカードだ。パワー4以上のクリーチャーの数だけライブラリーを追放し、それらをプレイするか、あるいはプレイしなかった枚数分2点のダメージを与えるか。どっちであってもゲームを大きく動かす、パワフルな誘発型能力が巨大クリーチャー好きの心に刺さる。負けている状況を大逆転とは持っていきにくいかもしれないが、イーブンの状況で出てくれば必ずや天秤をこちらに傾けてくれるだろう。

激シブチョイスを見逃すな
 

 このデッキの激シブな1枚が《魂の仕切り》!他のリストではあまり目にしないカードだが、このデッキならではの小技であり見逃すわけにはいかない。対戦相手のパーマネントに対して唱えれば、時間を稼ぐ追放除去。唱えなおされてしまうが、追加コスト{2}を要求するのでかなりテンポを崩すことができる。相手が攻め手を出し直してもその頃にはエターリがやってくるさ。そして自身のクリーチャーに対して撃てば、相手の除去を回避した上でクリーチャーの能力を再利用することが可能だ。ベーザをおかわりするのが最高に気持ち良い、ゲームを決定づける一手になる。自分のカードに対しては追加コストが発生しないので、安心してこれでベーザらのモンスターを使いまわそう。エターリから捲ってもハズレにならない除去ってのがスマートだなぁ。

 今回紹介させていただいたリストは7勝3敗と好成績を収めている。ジャパンオープンにはまだまだ強くて面白いデッキがたくさん潜んでいる。皆もデッキリストを要チェック!そして響くデッキが見つかったら、実際に組んでみてスタンダードをプレイだ!ランク戦で待ってるぞ!

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