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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

とことん!スタンダー道!兎の群れでモフって勝つ、白単と緑白(スタンダード)

岩SHOW

『ブルームバロウ』環境キタキタキタァ!

 いやまあこれ書いてるタイミングだとまだ実装されてないんですけどもね、細かいことは良いんだよ。てなわけでローテーションを経て新セット『ブルームバロウ』環境が始まったスタンダード!今こそまさに旬を迎えたスタンダード、遊ばないのは勿体ない。定番というフォーマット名を与えられているのにはワケがある。スタンダード、マジで楽しいフォーマットなのでこの夏を機に始める人が増えて欲しいと心から願っている……スタンダードという道を皆で歩み、共に極める!同志が集う道場的なコラムを目指している「とことん!スタンダー道!」。今回は新環境の考察からはじめよう。

とことん!白単道!
 

 今回は白単色のアグロデッキを考えてみたい。何故か?それは永らくスタンダードの白いクリーチャーの中でもエース的な存在であったあのカードが去ってしまったからだ……そう《輝かしい聖戦士、エーデリン》!3マナでタフネス4の警戒持ち、パワーは自身のコントロールするクリーチャーの数であり、そして自身の攻撃で人間・トークンを増やして自分のサイズを上げる自己完結っぷり。人間は攻撃している状態で出てくるので、これ1枚であれよあれよという間にライフを壊滅状態まで追い込める。人間というタイプも偉い、様々な恩恵を受けやすいタイプだからだ。

 《銅纏いの先兵》でパワーを上昇させてやることができるので、これらを組み合わせた白単色の人間デッキは一時期スタンダードでもそれなりの数が見られたものだ……このエーデリンはローテーションでスタンダードを退場。今後はパイオニアなどで人間デッキのダメ押し要因として活躍することだろう。

 

 有力な人間デッキの要を失うのと同時に、『ブルームバロウ』には一切人間が存在しない!というわけで白単色のアグロを組むのであれば、それは今迄ありがちだった人間デッキから方針を大きく転換せねばならないだろう。代わりにやって来たのは沢山の動物たち……中でも今迄プッシュされることがほとんどなかった種族たちが主役となって押し寄せてきた!白という色は兎・コウモリ・鳥・ハツカネズミが主要なタイプになる。それを体現しているのが《渓間の冒険呼び》だ。

 この兎は上記の4種族を強化する、いわゆるロードと呼ばれる役割を持つ。これだけ多くのタイプをまとめて強化するロードも珍しいね。とにかくシンプルに全体強化、2マナのクリーチャーが他のすべてのクリーチャーを+1/+1修整するのは文句なく強い!そして当該種族が戦場に出れば、占術も行える。どんどん後続のドローが強くなっていくってわけだ。これはクリーチャーを展開するデッキにとって嬉しいオプションである。そして冒険呼びは自身のサイズが2/3である……タフネス3!?マジ?ちょっと硬いじゃないか。比較的マイナーな種族のロードだからこそ、コストパフォーマンスに優れたボディを与えられたのだろう。とにもかくにもこのタフネスのおかげで1・2マナ圏のクリーチャーと接触しても生き延びる可能性は高め、2点ダメージやタフネス-2修整では落ちないので、なかなか信頼できる1枚になっている。

 というわけで今回はこの兎とその仲間たちのロードを使った白単を考えてみたぞ!

集え、平地の仲間たち!
岩SHOW - 「白単アグロ」
スタンダード (2024年7月19日)[MO] [ARENA]
22 《平地
1 《立藤村
-土地(23)-

4 《歴戦の巣穴守り
4 《小癪な家ネズミ
4 《渓間の冒険呼び
4 《威厳あるバニコーン
2 《花粉盾の兎
2 《収穫の儀式の幹事
2 《血滾りの福音者
2 《乗っ取り屋
4 《巣穴の戦導者
-クリーチャー(28)-
3 《骨化
3 《跳び込め
3 《三匹の盲目ネズミ
-呪文(9)-

 

 

 サンプルとして組んでみた白単色の動物アグロ。組みやすいように基本土地を意識した構成にして万能除去《骨化》を使う形にしてみた。平地に住まう兎ら動物が集結するアグレッシブな構成で、デッキ内の最も重いカードは《巣穴の戦導者》に設定した。この兎は単体でも十分に強い。クリーチャーの数が少なければ攻撃時に兎を生成し、ある程度の数が揃っているなら強化モードを選んでダメージを引き上げる。そしてもし土地を引きすぎてしまっても新生能力でそれをしっかりと消費してクリーチャーに変換できる。そのマナは《乗っ取り屋》で用意できるかもしれない、なかなか良い兎が既にスタンダードに居たものだ。

 そして既存のウサギと言えば《威厳あるバニコーン》!クリーチャーが並べば並ぶほど強くなるカードなので、デッキの設計思想にもぴったり合致する。各々の兎のポテンシャルを引き出して華麗にビートを決めたい、そんなデッキだ。

 

 戦導者の新生と組み合わせたいのが《三匹の盲目ネズミ》だ。ハツカネズミを生成するので《渓間の冒険呼び》と相性良し、Ⅱ章およびⅢ章能力でトークンをコピーしてさらにハツカネズミを……と、このトークンのコピーで新生した戦導者も増やすことができるのだ。さすがに3体以上戦導者が並ぶとえげつないことになるだろうな……またそうやってトークンを意識した兎のチョイスも行っている。1マナ圏の《歴戦の巣穴守り》には3点ダメージを叩き込んでくれることを期待しているよ。《跳び込め》などでトークンを用意してワッと攻め込む、古き良き白いアグロの王道を歩むのだ。

緑も添えるとどうなるか

 今回兎という種族は白だけでなく緑も担当している。そのためこの2色でデッキを組むとより《渓間の冒険呼び》がイキイキしてくることだろう。オマケでもう一つリストを考えてみたので参考までに。

岩SHOW - 「セレズニア・アグロ」
スタンダード (2024年7月25日)[MO] [ARENA]
4 《剃刀境の茂み
4 《低木林地
1 《不穏な大草原
1 《草萌ゆる玄関
8 《平地
5 《
-土地(23)-

4 《歴戦の巣穴守り
4 《脚当ての補充兵
3 《渓間の冒険呼び
4 《威厳あるバニコーン
3 《腕利きの射手、フィ二アス
2 《穴ぐら守りの導師
3 《耕作する高原導き
2 《毛むくじゃらのボディガード
2 《花粉盾の兎
1 《乗っ取り屋
2 《巣穴の戦導者
-クリーチャー(30)-
2 《人参ケーキ
4 《門道急行の事件
2 《世話人の才能
-呪文(8)-

 

 

 《腕利きの射手、フィ二アス》と《穴ぐら守りの導師》を迎え入れ、これら面で押すのと一点突破の両方を狙っていく、緑白らしいアグロを目指してみた。トークン生成をより意識しているので《世話人の才能》も投入。レベル3まで上げて一気にフィニッシュに持っていければ御の字、そうでなくてもドローとレベル2のトークンコピーで十分かなと。もっと時間があれば練ったリストになるだろうが、何分リリース前の考察で時間がないので大雑把に、あくまで考え方のサンプルとして捉えてもらえたら幸いだ。

 これが公開されるタイミングはスタンダードが最も活発な時期だろう。毎日のように新デッキが増える、まさに多産な兎がぴょんぴょんと跳ねてくるような光景が拡がっていることを願うよ。それじゃあ新スタン……全力で楽しもうぜ!

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