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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

時は来た!緑単色アグロ入場ッ!(スタンダード)

岩SHOW
 

 『ブルームバロウ』は動物の世界。動物……といえばマジックでは古来より緑がそれを最も扱ってきた色だ。森林などから発生する緑マナ、それを用いて呼び出される自然界の野生動物たち……今セットでは各色がそれぞれの動物を扱っているが、動物カラーの本家本元は一味違う。今回の動物は……低コストでかつ逞しいものが揃っているぞ!何せレアに1マナのクリーチャーが3種類もいる!これは何気にすごいぞ。しかもどれもがパワー2以上になるポテンシャルを持っているので、マナ効率にも優れているときたもんだ。

 《渓間の怪力呼び》は素のスペックは1/1、アライグマ・兎・カエル・リスと緑が担当する4種族のクリーチャーが戦場に出ると+1/+1カウンターを得る。トランプルも持っているので、早いターンに展開出来ればグングンと育って終盤まで殴り続けられることだろう。《脚当ての補充兵》は新生能力で実質3マナのカードとしても運用できる、その柔軟さのおかげで中盤以降に引いてきても働いてくれそう。対戦相手がこちらのクリーチャーを対象に取るとクリーチャーに+1/+1カウンターを置くことができる。これが新生で2体並べばなかなかにいやらしいのではないだろうか。そして最後に《霧息吹の古老》、これは2/2とスペックは文句なし。アップキープに自身の他のクリーチャーを手札に戻し、これまた+1/+1カウンターを得る。この手のクリーチャーは戻せるクリーチャーが自分自身しかいなければ手札に戻ってしまうのでまた出し直さなければならなかったりするのだが、この古老はそのような心配はなく戦場に残ってくれる。

 どれもそれぞれに長所が異なり、それぞれのデッキで……あるいは一緒に使ったりして、緑のビートダウンを押し進めてくれそうだ。

 

 また、緑のメイン種族の一つアライグマにも要注目だ。こちらもマナ効率に優れたナイスなラインナップ。《鋭い目の管理者》は2マナ3/3、かつての《漁る軟泥》のように墓地を追放する能力を持っている。殴れる墓地対策、これだけでも頼りになるのに追放しているカードの種類が4タイプ以上になると突如として7/7トランプルのタイタン級サイズに!ゲーム終盤に一気に墓地を喰わせて、フィニッシュに繋げたい。《屑鉄撃ち》は3マナ4/4到達、攻防両面で役に立ってくれる上に、対戦相手がややこしいアーティファクトやエンチャントをコントロールしていればそれを破壊させることもできる。カードを1枚贈呈してしまう?大丈夫、土地とか特に役に立たない何かを引くことを願おう。

 これらのクリーチャーはそのハイスペックっぷりを緑マナの濃さで実現させている。2色以上のデッキでは使いにくい、だったら……緑単!今こそ緑単アグロの時代がくる!ローテーションと新セットの加入で装い新たなスタンダード、緑単色のデッキを考えてみたので参考にしてもらえたら幸いだ!

岩SHOW - 「緑単アグロ」
スタンダード (2024年7月25日)[MO] [ARENA]
19 《
2 《魂の洞窟
2 《樫穴村
-土地(22)-

4 《渓間の怪力呼び
4 《脚当ての補充兵
4 《鋭い目の管理者
4 《木苺の使い魔
2 《幹拳の拳闘家
2 《耕作する高原導き
4 《屑鉄撃ち
4 《逆棘芽の農家
2 《金脈のハイドラ
-クリーチャー(30)-
3 《薮打ち
1 《尾の強打
4 《狩人の才能
-呪文(8)-

 

 

 《渓間の怪力呼び》を用いてこれを強化して殴ることを重視した形の緑単だ。アライグマの種類を多く採用することで怪力呼びを育てていく。スタンダードには既に《木苺の使い魔》がいる、これのタイプが生かされるタイミングが遂にやって来た。使い魔でマナを伸ばしつつ怪力予備も育てて後続に繋げる、そんな2ターン目を迎えられれば最高だ。

 《幹拳の拳闘家》はこの使い魔から得たマナと上手く絡めたい1枚。各ターン呪文に対して支払ったマナが合計4マナ目となると、この拳闘家はターン終了まで破壊不能を得る。そのまま突っ込ませて良し、格闘呪文と組み合わせて一方的に討ち取って良し。この積算4という能力は、4マナの呪文一つで満たすこともできるし、あるいは2マナの呪文2枚のように、複数のカードを組み合わせても達成することが可能だ。《逆棘芽の農家》や《金脈のハイドラ》、あるいは《脚当ての補充兵》《耕作する高原導き》らの新生などと軽い呪文を組み合わせることで、うまく4マナという設定をクリアして無敵のアライグマを突撃させよう。

岩SHOW - 「緑単アグロ」
スタンダード (2024年7月25日)[MO] [ARENA]
19 《
2 《樫穴村
1 《ミレックス
-土地(22)-

4 《ジンジャーブルート
4 《生歯の子ワーム
2 《脚当ての補充兵
4 《堅いクッキー
4 《鋭い目の管理者
2 《毛むくじゃらのボディガード
2 《茨越えの餌あさり
2 《食事を終わらせるもの、ジンジャー卿
2 《屑鉄撃ち
4 《逆棘芽の農家
-クリーチャー(30)-
1 《脚当ての陣形
4 《狩人の才能
2 《甘歯村へようこそ
1 《エリエットの誘う林檎
-呪文(8)-

 

 

 土地・クリーチャー・その他の呪文の枚数バランスはそのままに、別バージョンのリストも考えてみた。こちらは食物関係のカードを色々と盛り込んだ形だ。給餌という新たな能力、これは食物を生け音にするか墓地のカードを追放するかで条件を満たしてちょっとしたお得を受け取れる。《毛むくじゃらのボディガード》でデカいリスを並べたり《茨越えの餌あさり》で2マナ加えたりといった具合にだ。《ジンジャーブルート》などの食物を展開してこれらの給餌にあてたり、あるいは《逆棘芽の農家》に食わせても良いね。この農家は緑単を支える打点・アドバンテージ両面で強力な4マナクリーチャー。コイツ単体で用いても十分働いてくれるし、このようにシナジーを重視しても楽しいだろう。

 

 緑単アグロをいつも試している筆者としては、《狩人の才能》はこういうのが欲しかったという、待望の1枚だったりする。クリーチャー除去と共に何かをするカードというのが、ずっとずっとずーっと欲しかったんだよなぁ……こんなタイミングでやってくるなんて、ここまで我慢した甲斐もあったというものだ。レベル2に上げることでクリーチャーのパワーを上昇させてトランプルも付与、更にレベル3までいければドローもできてアグロの弱点も克服だ!いやぁ~嬉しいね、各々の中に眠る狩人としての才能、全世界の緑系アグロ好きは目覚めさせていただきたいところ。

 さあ、どんな形でも良い。期待のニューフェイスらを携えて、緑単色のデッキで今日も対戦だ!

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