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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
レガシーからモダンへの輸入デッキ、ルビー・ストーム(モダン)
『モダンホライゾン3』は新規のカードがたっぷりなのは勿論、再録カードもてんこ盛りだ。それまでモダンでは使用できなかった、古いセットや特殊セットのカード達が再録されている。全く新しいカードが変化をもたらすのはもちろんのこと、待望のあのカードが遂にモダンに!というサプライズも楽しいものだ。
再録カードはテキスト欄にすかしが描かれており、そのカードの初出となるセットのエキスパンション・シンボルを確認することができる。レガシーでエルフデッキを支える《ワイアウッドの共生虫》や《ティタニアの僧侶》、統率者系セットからは《巨大なるカーリア》のようなインパクトのある伝説、そして《溢れかえる岸辺》らフェッチランドや《サファイアの大メダル》などのメダリオンといったサイクルを丸ごと再録したもの……既に持っているプレイヤーはそれで遊べる環境が拡がって嬉しいニュースになったはずだ。というわけで今回は再録カードから、ちょうど例に挙げたメダリオンより1枚をピックアップ。
メダリオン/Medallionこと「○○の大メダル」は『テンペスト』が初出。5色全てに存在し、それぞれその色の呪文を唱えるコストを{1}軽減する。マナクリーチャーなどを持たない色にとっては貴重なマナ加速であり、特に青の《サファイアの大メダル》はコントロールやコンボを支えた名カード。最近ではレガシーにて《ルビーの大メダル》が一部愛好家の心を掴み「ルビー・ストーム」なるコンボが組まれている。そのデッキの大多数のパーツはモダンでも使用可能なカードなので……これはつまり、モダンでも「ルビー・ストーム」を組めるということだ。それじゃあレガシーより輸入されたその姿、拝ませてもらいやしょうか。
2《樹木茂る山麓》 2《沸騰する小湖》 2《乾燥台地》 2《踏み鳴らされる地》 1《商業地区》 1《焦熱島嶼域》 8《山》 -土地(18)- 4《モンスーンの魔道士、ラル》 1《ゴブリンの壊乱術士》 -クリーチャー(5)- |
4《ルビーの大メダル》 4《捨て身の儀式》 4《発熱の儀式》 4《魔力変》 4《無謀なる衝動》 4《レンの決意》 4《不可能の一瞥》 4《願い》 1《ヴァラクートの覚醒》 3《炎の中の過去》 1《ぶどう弾》 -呪文(37)- |
3《血染めの月》 1《虚空の杯》 2《炎の斬りつけ》 2《夏の帳》 2《自然の要求》 1《破壊放題》 1《錬金術師の計略》 1《巣穴からの総出》 1《ぶどう弾》 1《炎の中の過去》 -サイドボード(15)- |
モダン版「ルビー・ストーム」はレガシー版とやることは変わらない。マナ加速などのインスタントやソーサリーを中心に呪文を連打し、ストーム付きの呪文に繋げる。モダンでストームデッキのフィニッシュといえば《ぶどう弾》!そのターンに唱えた呪文の数だけコピーができるストーム能力、これで《ぶどう弾》で20点を目指す……19回も呪文連打できるのか?これが意外に繋がったり、あるいは《ぶどう弾》2枚使っても良いわけだしね。《ルビーの大メダル》を設置したら、そこから《捨て身の儀式》などのマナ加速を連打、連打、全力連打!可能な限りマナを増やし、そこから更に呪文を唱えてゴールを目指す。ドロー付きの《魔力変》はこのストームで勝つデッキに欠かせない1枚で、これで次なるマナ加速や手数を増やすカードに繋げていく。
マナを増やしきったら《願い》から《ぶどう弾》をはじめとする様々なカードにアクセス。全体除去を備えていないデッキ相手であれば《巣穴からの総出》でゴブリンを並べて次のターンに殴って勝つというサブプランもあり。《錬金術師の計略》なども面白いチョイスだ。他にも《破壊放題》など相手のコンボを阻害するパーマネントを除去するカードなどもある中、本命は《炎の中の過去》。これでマナ加速や《願い》などを使いまわし、一気にフィニッシュへ!
《無謀なる衝動》《レンの決意》などの衝動的ドローと呼ばれる、カードを追放して期限付きで使えるようにするアドバンテージ源も「ルビー・ストーム」では重要なファクター。その枠に新カード《不可能の一瞥》が採用されているのが面白い。期限は短いが3枚も追放できるので、ストームをがっぽり稼げそうだ。あるいはこれを唱えた上で追放したカードを使わずにターンを終えるのも未来に繋げる一手。唱えなかったカードの枚数分だけエルドラージ・落とし子を生成。これらは使い捨てのマナになるので、次のターンに大きく動き出すための燃料に。あるいはクリーチャーでもあるので相手の攻撃を耐えるため、ブロック役に使っても良し。3マナという重さだけが気になるところだが、だからこそルビーを使おうって寸法だ。
新戦力として《モンスーンの魔道士、ラル》にも要注目!これもルビーと同じく呪文のコスト軽減でストーム稼ぎに大いに役立つ。さらに変身するとプレインズウォーカーになる。コイン投げの要素が絡むが、二分の一の確率で《力線の神童、ラル》に。で、ここがポイントなのだが、ラルはコイン投げに勝っても変身させないことを選んでも良い。頃合いになるまでスルーし続け……そのターンに唱えたインスタントやソーサリーの合計が6つを越えた時の誘発で、満を持して変身!《力線の神童、ラル》はそのターンに唱えたインスタントとソーサリーの数だけ追加の忠誠度を得るので、変身して即[-8]の起動を狙っていこうというわけだ。ライブラリーを8枚捲ってその中のインスタント&ソーサリーをマナ不要で!これが決まればコンボ完走も同然だ。マナ加速兼ゴールを務めるラル、プロツアーでも活躍なるか?
モダホラ3の再録により、レガシーなどから輸入されてくるデッキは他にもあるかもしれない。モダン環境、毎日新しいデッキ、新しいテクニックが生まれている。さあ混沌の世界へ飛び込もう!
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