マジックのデッキをクールという観点から紹介する、Cool Deckのコーナー。今週は……ちょっとややこしいデッキなんだ。ややこしいってことはそれだけクールということでもある。説明する過程が長くなるので、早速リストを見てもらおう！

　パイオニアのスケープシフトこと《風景の変容》コンボだ。この複雑怪奇なデッキを初見で理解できたらあなたはクールなプレイヤーだ。《風景の変容》を使ったコンボは数あれど、これはそれらの中でもひときわ異質。変容で持ってくる土地で、想像も出来ないようなチェーン（連鎖）コンボを仕掛けるのだ。それでは四の五の言わずに、コンボを完走した場合のサンプルを紹介しよう。

必須条件

土地を4枚以上と《洞窟探検》をコントロールしている

流れ

まずは《洞窟探検》以外の何かを生け贄にして《鏡に願いを》を協約で唱え《風景の変容》に繋げる

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変容で土地を4枚以上生け贄に捧げ、ライブラリーから同じだけをサーチして戦場へ。内訳は《睡蓮の原野》《お菓子の小屋》《神秘の聖域》《隠された死滅都市》を含むものに

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《洞窟探検》によりアンタップ状態で戦場に出た小屋と聖域の能力が誘発。食物を得て聖域では《鏡に願いを》をトップに

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《睡蓮の原野》の誘発した能力を解決する前に原野から黒マナ3つ、小屋と聖域からそれぞれマナを加える。その後、原野と聖域を生け贄に

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少なくとも計5マナ浮いているので、これらを用いて死滅都市の能力を起動。発見で鏡が公開され、これを協約で唱える。《見事な再生》を持ってきてそのまま唱え、墓地の土地を戦場に戻す

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戻った原野・小屋・聖域・死滅都市で同じアクションをもう一度。今度はトップに《風景の変容》を積む

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マナを出して発見から変容、残っている土地を生け贄に捧げて《残響する深淵》2枚と《睡蓮の原野》を含む土地を戦場へ。深淵は聖域と死滅都市のコピーとし、トップに再生を積む

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原野と聖域のコピーである深淵をタップしてマナを加えてから生け贄に。死滅都市(コピー)を起動して再生を唱え、墓地から原野2枚を含む全ての土地を戻す

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原野2枚から計6マナ、残り土地2枚から2マナ加えてそれら4枚を生け贄にしつつ、再生をトップに仕込んで発見……を繰り返す。深淵を聖域と死滅都市、その都度必要なもののコピーにして連鎖を繋げる

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以上のループで、発見に必要な5マナを差し引いてもマナが増えていく。十分なマナが手に入ったらトップに鏡を積み、そこから《首謀者の収得》→サイドから《世界魂の憤怒》を持ってきてドカーン！

　以上がこのクールなチェーン・コンボのルート、その一例だ。これはあくまで一例に過ぎない。手札と盤面の状況次第で、色々なルートからコンボをスタートすることになるが……共通しているのは《洞窟探検》で土地をアンタップ状態で出せる状態にした上で、《見事な再生》で土地をグルグルと回していくという動き。この基本思想は共通で、そこに至るまでの入りはゲームを重ねて身に着け、ベストを尽くす。やり込みの問われるコンボであるため、非常にクールな存在だ。

　このコンボが一部の愛好家間で今クールに話題を集めているのは《泥沼の略奪》が加わったことに起因する。黒緑というデッキのメインカラーとマッチするこのソーサリー、コンボに必要なパーツを集めるために活躍してくれること間違いなし。土地の枚数の2倍分のカードを見られるので、10枚近く掘れば何かしらのクールなアンサーを与えてくれることだろう。

　ほとんどコンボの一例を紹介して誌面が埋まってしまったが……クールなムーブを備えたデッキであることが伝われば幸いだ。《洞窟探検》と《神秘の聖域》などの関係など、多くのプレイヤーが意識していなかったものを用いるコンボは最高にクール！

　それじゃあ今週はここまで。Stay cool! Let’s change the landscape!!