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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
まだ冷えるこの春……ホットな赤単2選で熱くなれ!(スタンダード)
昔から三寒四温というけれど、寒い日が三日続いてもまだ寒い気がするぞ?今年の3月中々暖かくならないな……こんな時にどうするべきか知っているかな?あったかいデッキをプレイすれば良いんだよ。炎や溶岩が描かれたカード、名前に火とか熱とか含まれているカード……つまり赤いカード。それらで固められた赤単こそが寒さ対策として効果バツグン!赤いカードを見ていると血行が良くなってくる気がするよね?それ本当に効いてるからね、これマジ。赤いものにはカプサイシンが含まれてるってわけよ。
そういえば昔々のセットで外国語のものは、パックを開けた時に独特の唐辛子のようなスパイシーな香りがしたものだ。東南アジアで印刷されていて、それで現地のそういうものを印刷に使ってるから独特の香りがするとかいうわけのわからん都市伝説を耳にしたものである。赤いカードが身体を温めるのは本当だ。ウソだと思うなら、赤単をプレイしてみてよ!
3《ミシュラの鋳造所》 1《反逆のるつぼ、霜剣山》 18《山》 -土地(22)- 4《僧院の速槍》 4《フェニックスの雛》 4《魅力的な悪漢》 3《ロノムの発掘家、フェルドン》 3《怪しげな統治者、スクイー》 2《擬態する歓楽者、ゴドリック》 -クリーチャー(20)- |
4《火遊び》 4《稲妻の一撃》 2《抹消する稲妻》 4《魔女跡追いの激情》 4《熊野と渇苛斬の対峙》 -呪文(18)- |
3《祭典壊し》 4《石術の連射》 4《焼炉の懲罰者》 4《ウラブラスクの溶鉱炉》 -サイドボード(15)- |
というわけで今回はスタンダードの赤単を2つ紹介させていただこう。まずはオーソドックスなモデルをおさらい。スタンダードのローテーション期間変更により、赤単派かなり長い期間、基本形を保つことができている。どんな環境でも使われている《熊野と渇苛斬の対峙》、この最強のダメージ源を1マナ域に据え、他に軽量で速攻を持ったクリーチャーをたっぷり採用し、最序盤からラッシュを仕掛ける。攻撃に次ぐ攻撃でノックアウト!その前のめりな姿勢は、プレイしていて体感温度を上げてくれること間違いなし。
そのクリーチャーの選定にはちょっと悩まされるものだが、このリストは《僧院の速槍》《フェニックスの雛》と2種類をフル投入し、1マナパーマネント12枚体制で臨んでいる。クリーチャーをどちらか1種類に留めたり、雛を1・2枚だけ入れたりと個人の好みで可変するこのスロット、君はどんなバランスが好みかな?
このリストは《怪しげな統治者、スクイー》を3枚用いている。彼は攻撃するとゴブリンが増える、3マナで複数体のクリーチャーになりうる高いポテンシャルを持つ1枚。殴れば殴るほど打点が向上し、しかも墓地からも唱えられるので長期戦にもつれこみそうな時にも最後の一押しを担ってくれる。トークンが戦場に出ることで《擬態する歓楽者、ゴドリック》の祝祭を満たしてくれたり、攻撃クリーチャーの頭数が増えることで《魔女跡追いの激情》のマナコスト軽減に貢献したり……赤単って脳みそまでマッスルな思考せず直進!みたいな印象があるけども、こういう細かいカードの噛み合わせに気配りをしてこそ、安定した勝利に繋がるデッキなのだよ。
3《ミシュラの鋳造所》 1《反逆のるつぼ、霜剣山》 20《山》 -土地(24)- 3《血に飢えた敵対者》 3《魅力的な悪漢》 2《ロノムの発掘家、フェルドン》 2《擬態する歓楽者、ゴドリック》 2《怪しげな統治者、スクイー》 2《ヴォルダーレンの興奮探し》 4《地質鑑定士》 -クリーチャー(18)- |
2《火遊び》 4《稲妻の一撃》 4《魔女跡追いの激情》 4《熊野と渇苛斬の対峙》 4《ウラブラスクの溶鉱炉》 -呪文(18)- |
4《祭典壊し》 4《石術の連射》 4《焼炉の懲罰者》 3《レジスタンスの火、コス》 -サイドボード(15)- |
こちらは同じ赤単で被るカードはあるものの……全く別のデッキに分類した方が良いだろう。なにせ1マナ域のクリーチャーが……0枚!ここまで思い切った構築も珍しい。1ターン目に出すのは《熊野と渇苛斬の対峙》一本、2ターン目は8枚の2マナクリーチャーが控えているので、ここから仕掛けていく。このような構築がとられている理由は《地質鑑定士》。これをメインウェポンに据えているからだ。発見3を行うクリーチャーであり、発見で捲れるカードは限りなく3マナであると嬉しい。そのため、ちょっとハズレになりがちな1マナクリーチャーを捨てて、鑑定士の威力を重視した形となっている。3マナクリーチャーを3種6枚と厚めに採用し、サイドにとられがちな《ウラブラスクの溶鉱炉》をメインから4枚!このアーティファクトをサイドインするマッチアップがあまりにも多いので、メインから入れておけばいいじゃないかという思想かもしれないね。これらの当たりを鑑定士から公開してゲームを有利に進める、3・4マナのカードを主役としたミッドレンジというのがこのリストの正体だ。
先に紹介したアグロとこのミッドレンジで、サイドボードの構成は全く持ってソックリ。先述のように溶鉱炉はメインから採用しているので、その空いたスロットには《レジスタンスの火、コス》を採用。この赤単で使えと言わんばかりのプレインズウォーカー、忘れた頃に相対するとその硬さに驚かされる。《山》をサーチする能力でマナが必要な長期戦も安心、高タフネスのクリーチャーも除去できて、紋章を得たら狩ったも同然!サイド後は中途半端な攻め手をすべてサイドアウトし、コスと溶鉱炉だけで勝つというプランを選択するのも面白いだろう。
かつて雪山で遭難したマジックプレイヤーが、たまたま持っていた赤単のデッキを一人回しし続けたおかげで体温の低下を防ぎ、朝まで乗り切れたという……信じるか信じないかはあなた次第だが、赤いデッキにはそれだけ人の心を熱くさせてくれる魅力がある。朝夕が寒い日が続いても、いつでも赤単を手にしておくことで、ぽかぽかと暖かいマジックライフを過ごそうではないか。さあ魂に火をつけようぜ!
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