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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
とことん!スタンダー道!毒性デッキのちょっとした変化(スタンダード)
もうすぐ卒業式?おめでとう!
学生の皆、もう春休みに入っているのかな?もうずいぶん前のことだからどんなタイミングだったか覚えてないが……これぐらいの時期が卒業式だったよね。もう終わった君も、これから迎える君も、おめでとう!
4月からは新たなステージ、期待と共に不安もあるだろうけど……一つ変わらないことがあるから安心しておくれよ。マジックだ!スタンダードだ!新セットが出るのはまだもう少し先、色々忙しくなるこの時期に、変わらないマジックがあるのはほっこりするね。この時期特有の心細い、寂しいことがあったりしたら……マジックやろう!スタンダードやろうぜ!というわけで学生中心に挨拶させてもらったけども、もちろん全てのマジック好きな人に同じメッセージを。
さあ、今週もとことんスタンダードのデッキを紹介しよう!
とことん!毒で勝て!
19《森》 1《ミレックス》 -土地(20)- 4《敬慕される腐敗僧》 -クリーチャー(4)- |
4《巨大化》 4《無鉄砲》 4《薮打ち》 4《痛烈な質問》 4《王のもてなし》 4《タミヨウの保管》 4《タイヴァーの抵抗》 4《芽吹く生命の行進》 4《大ドルイドの魔除け》 -呪文(36)- |
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《敬慕される腐敗僧》!呪文の対象になると対戦相手に毒を乗せる、一種の勝利条件カードのようなクリーチャーだ。毒を10個得たプレイヤーはゲームに敗北するので、腐敗僧でこの条件を満たして勝利するのを狙うコンボデッキというわけだ。自身も毒性持ちなので攻撃して毒を乗せるのはもちろん、自分でこれを対象に《巨大化》《無鉄砲》などを連打して毒を投げつけて勝つ、他のデッキとは一風変わったプレイ感を味わえるコンボを組むことができる、一般的なプレイヤーからマニアまでハートをつかむナイスなファイレクシアンだ。1マナと軽いのが素晴らしいね。
『カルロフ邸殺人事件』からはこの腐敗僧を対象に取れる新カードの一つとして《痛烈な質問》が加わった。《薮打ち》などの格闘や、クリーチャーがダメージを与える類の除去が増えたことで、対戦相手がビートダウンを仕掛けてきても対応できる可能性がアップ。この質問もまた1マナというのが最高に使いやすく、まさに腐敗僧デッキにとって待望の1枚だ。
腐敗僧は自分自身だけでなく、これをコントロールしているプレイヤーの他のクリーチャーが呪文の対象になっても誘発する。つまり複数体並んでいる状況でクリーチャーを対象に取れば、えげつない数の毒を対戦相手に与えることが可能だ。そのため《芽吹く生命の行進》は腐敗僧の相方的な存在になっている。このインスタントは対象に取ったクリーチャーと同じものをライブラリーから戦場に出せるので、腐敗僧を増やし、そしてそれを対象に取ってフィニッシュに繋げる……デッキの潤滑油としてこの上ない1枚だ。
そして腐敗僧サーチの新たな1枚として、《大ドルイドの魔除け》もこのラインナップに加わった!この魔除けはクリーチャーを手札に加えられるので、そもそも腐敗僧を引けていないという状況も打開する。これで腐敗僧は実質的に8枚あるようなものなので、デッキの安定感が大幅上昇。そしてこれもまた疑似的な格闘のモードを備えているので、除去であり同時に腐敗僧を誘発させる……デッキに噛み合いすぎる1枚!この緑のトリプルシンボルの呪文を唱えるためにこのリストは緑単にまとめられているが、既存の腐敗僧コンボのように青を足したりするのも面白いはずだ。あるいはこのリストのようにコンボに傾かずに、他の毒性クリーチャーを採用して殴り勝つルートを強化しても良いかもしれないね。
今回はこの流れでとことん毒デッキの紹介といこう!マニア向けコンボもあれば、各種トーナメントでも上位に名を連ねる、幅広い層のニーズを獲得しているビートダウンも存在している。
2《アダーカー荒原》 2《ヤヴィマヤの沿岸》 4《金属海の沿岸》 4《剃刀境の茂み》 3《種子中枢》 2《ミレックス》 1《天上都市、大田原》 2《耐え抜くもの、母聖樹》 1《島》 -土地(21)- 4《敬慕される腐敗僧》 4《這い回る合唱者》 3《離反ダニ、スクレルヴ》 4《顎骨の決闘者》 2《殺戮の歌い手》 2《別館の歩哨》 1《世慣れた見張り、デルニー》 -クリーチャー(20)- |
4《終焉よ来たれ》 3《消えゆく希望》 2《血清の罠》 3《渦巻く霧の行進》 4《タイヴァーの抵抗》 3《スクレルヴの巣》 -呪文(19)- |
2《呪文貫き》 4《痛烈な一撃》 2《邪悪を打ち砕く》 2《血清の罠》 2《別館の歩哨》 1《世慣れた見張り、デルニー》 1《生ける治療、メリーラ》 1《スクレルヴの巣》 -サイドボード(15)- |
バント(緑白青)カラーの毒性アグロはすっかりお馴染みの存在に。白の《顎骨の決闘者》や《スクレルヴの巣》といった効率よく毒を与えるクリーチャー陣、青の打ち消しやバウンスといった相手への妨害、そして腐敗僧。これらでの攻めを《ミレックス》や《種子中枢》で後押しする。
このデッキの勝ちパターンに大きく貢献するのが《渦巻く霧の行進》。クリーチャーをフェイズ・アウト、つまり戦場に居ないかのような状態にすることによって、対戦相手のブロック役をまとめてどかしたり、あるいは自身のクリーチャーを除去や戦闘から守ったりと、器用過ぎる1枚だ。これで腐敗僧を複数かい誘発させるフィニッシュも信頼感のおけるもので、「バント毒性」の地位を支えている。
ご存知の通り毒性を持ったクリーチャーやその他の毒に関するカードというものは、ここ1年間で新たに追加されたわけではない。それでも『カルロフ邸殺人事件』ではこのデッキをきりりと引き締めてくれそうな、新たなフレイバーをもたらすスパイス的な1枚が加わった。《世慣れた見張り、デルニー》!パワー2以下のクリーチャーを強化するもので、まずはパワー2以下のクリーチャーがパワー3以上によってはブロックされなくなる。サイズ負けしていても一方的に打ち倒されることを恐れずにガンガン攻撃を仕掛けられるのだ。ダニ・トークンなど素のサイズが小さい毒性持ちが最後の一撃をお見舞いできる。ブロックの指定が完了してから《種子中枢》を起動してダメージを上昇させるテクニックも忘れずに。
そしてデルニーはパワー2以下によって誘発させられる能力を倍にする。これまた強い!腐敗僧をはじめ《這い回る合唱者》など、毒性持ちは自然と誘発型能力を持ったものが多い。《別館の歩哨》で2枚追放など心が躍ること間違いなし。ブロックされなくなる能力とは相反するが、《殺戮の歌い手》のサイズアップも倍になってとんでもない盤面に。デルニー自身はもちろん毒性を持たないが、だったら《離反ダニ、スクレルヴ》で持たせてやれば問題なし!ちなみに毒性はダメージを与えると毒を与える常在型能力であり、誘発型ではないということを念のため共有しておこう。
さあ、スタンダードが君を待っている。今日も明日も明後日も……ちょっと時間がある時、余裕があるタイミングで構わない。無理せず長く付き合う、まったりを信条に。これがスタンダードを遊び続けるコツだ。では、ダイスを振らせてもらおう……2!もうそっちが先攻で良いよ、じゃあマリガンチェックだ。
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