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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
『カルロフ邸殺人事件』環境の事前調査:ランプの事件は温室で起きている(スタンダード)
今日もマジックのデッキを紹介してその魅力を深堀りするぞ、デイリー・デッキ!今回は早速リストをチェック!
4《カープルーザンの森》 4《銅線の地溝》 4《落石の谷間》 4《不穏な尾根》 3《魂の洞窟》 2《山》 5《森》 -土地(26)- 3《剛胆な古生物学者》 4《装飾庭園を踏み歩くもの》 4《巨体の猛竜》 4《嘶くカルノサウルス》 4《ティラナックス・レックス》 3《原初の征服者、エターリ》 1《暴走暴君、ガルタ》 -クリーチャー(23)- |
3《アイレンクラッグ》 4《中心核の瞥見》 4《ゼンディカーへの侵攻》 -呪文(11)- |
4《骨集めのドラコサウルス》 4《温厚な襞背》 2《兄弟仲の終焉》 4《勝利の噛み砕き》 1《魂の洞窟》 -サイドボード(15)- |
スタンダードのグルール(赤緑)カラーのデッキ……打ち出されたメインテーマは御覧の通りの恐竜!スタンダードにはかなりの数の恐竜クリーチャーが揃っており、それらを主役とした野性味あふれる逞しいデッキを組むことが可能だ。《原初の征服者、エターリ》に《暴走暴君、ガルタ》!巨体とそこから生み出される驚異的な展開力が武器の恐竜たち。これらをのっしのっしと戦場を闊歩させるのは楽しすぎる。ただこれらのカードはマナ総量が大きい、とにかく重い!そこでヘビー級の恐竜を用いるのであれば、何かしらのマナ加速は必須だ。
幸い、恐竜そのものがマナ加速を兼ねていたりするからデッキは組みやすい。大量のマナを必要とする、所謂ランプ系のデッキでは定番の《装飾庭園を踏み歩くもの》。これを3ターン目に出せて、4ターン目に手札から土地も出せれば計5マナと、対戦相手との差をつけられる。2ターン目に《剛胆な古生物学者》や《中心核の瞥見》など他のマナ加速も挟めていれば、4ターン目に《嘶くカルノサウルス》が出せるのだ。このルートは《巨体の猛竜》からでも進んでいくことが可能だ。2ターン目マナ加速からの3ターン目猛竜、4ターン目のメインフェイズ開始時に猛竜が緑マナ2つを加えて、カルノサウルスどころかエターリや《ティラナックス・レックス》までも狙えてしまう!もちろん除去されるとプランは崩れるが、そうされなければリターンは計り知れない。これらのマナ加速恐竜がデッキを支えて、この恐竜型のランプデッキは成り立っているのだ。
さて、『カルロフ邸殺人事件』環境に突入するとこのデッキはどんな恩恵を受けるだろうか?まず、ラヴニカは恐竜が生息しているような太古の自然が生き続けている次元ではない。巨大生物が生息してはいるが……それらはビーストやワームだ。残念ではあるが巨大な新恐竜を迎え入れることは見込めない。しかし、このリストに思わず採用したくなる新カードの姿を見つけることが出来た!
その名も《密室の温室の事件》!今セットにてデビューとなる事件カード。解明条件を満たすことで解明完了のボーナスを受けられるようになるエンチャントであり、その条件がどれほどのハードルなのか?現時点では未知数のものが多いが……この《密室の温室の事件》はわかりやすい、土地7枚をコントロールしていればそれで真相を解明できるのだ。今回紹介した恐竜ランプなどでは土地7枚という条件はそう難しいものではないだろう。この事件そのものも手札からプレイできる土地の枚数を1つ追加してくれるので、手札とライブラリーから土地を展開して一気に解明完了へ。そうなるとライブラリーの上から土地をプレイ&クリーチャーとエンチャントが唱えられるようになるので、一気にアドバンテージを獲得することが可能となる。この手のライブラリーの上から呪文を唱える能力は過去にも見られたものであり、それらに共通する弱点はライブラリーの上に土地が並んでしまうこと。こればっかりは運任せであり、せっかく美味しい思いをする準備を整えても、ただ毎ターン土地を出すだけで終わるという味気ない展開もありがちだ。その点この事件自体が土地のプレイ枚数を追加しているので、たとえライブラリーの上に土地が2枚並んでも、それらをどかせて呪文が見える可能性に繋げられる……これはかなり夢に溢れた1枚だ。早速、恐竜ランプに採用してみることにしよう!
4《カープルーザンの森》 4《銅線の地溝》 4《落石の谷間》 2《不穏な尾根》 2《商業地区》 3《魂の洞窟》 2《山》 5《森》 -土地(26)- 3《剛胆な古生物学者》 3《装飾庭園を踏み歩くもの》 4《巨体の猛竜》 3《骨集めのドラコサウルス》 4《嘶くカルノサウルス》 2《罪人の焼却者》 2《ティラナックス・レックス》 3《原初の征服者、エターリ》 1《暴走暴君、ガルタ》 -クリーチャー(24)- |
3《アイレンクラッグ》 4《中心核の瞥見》 1《ゼンディカーへの侵攻》 3《密室の温室の事件》 -呪文(11)- |
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《密室の温室の事件》で土地を増やしてドカドカとアドバンテージを稼ぐ、恐竜ランプの次期環境バージョン。土地を追加でプレイできるというところに着目して《骨集めのドラコサウルス》をメインに採用。これで追放したカードが2枚とも土地でも、無駄なく両方活用だ。またドラコサウルスを扱うのであれば……と、新カードから《罪人の焼却者》も投入!名前おっかねぇ!ラヴニカで悪事をするとシャレにならん結末が待っていそうだな。このクリーチャーはドラゴンであり恐竜ではないのだが、かなり強そうでランプ向けのデザインでもあるのでここはなんとかねじ込みたいなと。攻撃が対戦相手に通ると、証拠収集を好きな数だけ行える。そのマナ総量分だけ対戦相手のクリーチャーとプレインズウォーカーにダメージ!攻撃1回で盤面が文字通りひっくり返るこの派手さ、これぞランプが求めている火力ッ!タイプがドラゴンということで、恐竜でありドラゴンでもあるドラコサウルスと共通。《魂の洞窟》でドラゴンを指定してもちょっと安心というか、他に使い道があるので無理なく共存できるかなと。とにかくこの焼却者は1枚で勝てる系のカードなので、マナを伸ばして安定運用するデッキを組んで大空の支配者となりたいものだ。
今回はスペースの都合で採用は見送ったが、今回のセットには結構な数のランプ系カードが収録されており、ちょっとそれらのカードにも触れておこう。新しい3マナの土地サーチ《こっちに行ったぞ》はカード名を思わず口にしたくなる。同マナ域には《装飾庭園を踏み歩くもの》がおり、他にも選択肢が多くて激戦区。アーティファクトを上手く使える構成ならお呼びがかかるか、あるいは今秋のローテーション後は一気に有力候補になるかもしれない。《事件現場の分析者》は墓地経由でのマナ加速。手間はかかるものの、墓地の土地全てを戦場に出せるので、これ1枚から一気に二桁マナまで伸ばすこともできちゃうかも?ロマンあふれる設計に対して、同じく墓地利用カードの《下生えの偵察者》はアップキープに墓地の土地1枚を戦場に戻す、堅実仕様。こういうカードもありそうでなかったので、自ら切削をし続けるようなデッキを組んでこれらを用いる墓地ランプという新ジャンルが生まれるかもしれない。
多色だと白を含む《庭園への埋設》も魅力的だ。《骨化》と《肥沃な大地》が合わさったようなオーラであり、追放できるパーマネントが土地以外という範囲の広さが「おっ」と思わせてくれる。パーマネント除去とマナ加速の両方を同時に担うカード、こういうものはいつだってグッとくる。なんとも使いたくなる1枚、5色ランプなどに組み込まれることになるだろうか?土地の枚数が増えるわけではないので、版図などの能力とは相性が良いわけでないので気を付けたいところ。
巨大なカードは良いものだ。ランプデッキは楽しいものだ。そこに恐竜やドラゴン、巨大な爬虫類がいれば……最高だ。さあ、皆もカルロフ邸環境のランプデッキを考えてみよう。マナがあればなんでもできる、この言葉に偽りはない!
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