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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

とことん!スタンダー道!単色の道、青編(スタンダード)

岩SHOW

やってますか~スタンダード!

 心地の良い秋空、清々しい気分になりま……ヘックショイ!いやぁ失礼、秋の花粉や寒暖差に鼻をやられててね……困ったものだ。散策でもしてお天道様を堪能したいが、ここは少し抑えておとなしく室内で過ごすかな。何か室内で楽しめるアクティビティは……ある!マジックある!という小芝居も挟みつつ、さあ今週もスタンダードを熱く追及していく、「とことん!スタンダー道!」のお時間だ。道場の扉はもう開いている!さあ、同義に着替えてアップを終えたら、とっと入ってきな!空気清浄機で鼻炎もしっかりケアした場内で、スタンダードやろうぜ!押忍!

とことん!単色道!

 スタンダードを人に勧める時に、正直にこれはちょっと障壁だなと思う部分はある。カードを集めてデッキを組めば、店舗だったりプレイヤーズコンベンションのような大型だったり、様々な遊ぶ場所は用意されているので満足することができるはず。なのだが、今のスタンダードのデッキを組むには、土地の種類が多いのがネックかなと。

 《アダーカー荒原》《カープルーザンの森》などのダメージランド、《草茂る農地》《死天狗茸の林間地》などのスローランド、これらは各10種類ずつ存在する。それらに加えて《黒割れの崖》らファストランドに《眠らずの露営》ら2色ミシュラランド、《ラフィーンの塔》《ジェトミアの庭》のような基本土地タイプを複数併せ持つトライオームなどのサイクル……さらには《英雄の公有地》とかまであって……多いよ!(笑)これだけ多いと多色のデッキも組みやすいが、同時にそれらを揃えるのは大変だったりする。気安く始めるなら基本土地のみで組めるデッキなどの方が向いているのは言うまでもないよね。

 このスタンダードには他色デッキばっかりなんてことはなく、しっかりと基本土地のみで組めるデッキも存在している。そういうことも当コラムを通じて広めていかないとな!というわけで今回は基本土地のみを用いる単色デッキより、青単をご紹介!

 《》だけでマナ基盤を作ることにメリットはあるのか?ある!《知識の流れ》でめちゃくちゃカードが引ける!島5枚でとりあえず5枚引いて2枚捨て、単純に手札の枚数が2枚増えることに。6枚、7枚と増えればそれだけ手札はパンパンに膨れ上がる。こりゃたまらんぜ!

ruin000 - 「青単テンポ」
Magic Online Standard Challenge トップ8 / スタンダード (2023年10月14日)[MO] [ARENA]
22 《
-土地(22)-

4 《傲慢なジン
3 《錠前破りのいたずら屋
-クリーチャー(7)-
4 《手練
4 《考慮
4 《衝動
4 《知識の流れ
3 《呪文どもり
3 《否認
2 《本質の散乱
4 《消えゆく希望
1 《青の太陽の黄昏
2 《渦巻く霧の行進
-呪文(31)-
4 《証人保護
2 《金属の徒党の種子鮫
1 《否認
1 《呪文貫き
1 《散乱光
2 《下支え
1 《真髄の針
1 《青の太陽の黄昏
1 《金線の酒杯
1 《発見への渇望
-サイドボード(15)-
Magic Online より引用)

 

 というわけでスタンの青単、その心臓は《傲慢なジン》!こいつがいないとはじまらない。インスタントやソーサリーのコストを軽減し、手数で戦うスタイルを大きく後押し。ジン本体3マナ+打ち消し1マナと計4マナあれば安全に展開できて、戦場に定着すれば以後のゲームはかなり優位に立ち回ることが可能だ。ジンは墓地のインスタントとソーサリーを参照してそれに等しいパワーを持つので、とりあえず3枚あればマナコスト相応の打点になる。4枚目以降は破格と呼んでいい性能となり、二桁に到達することもイージー。このジンを軸にした青単、一部のユーザーを虜にしてやまない。

 このジンと共に青単の顔として活躍しているのが《トレイリアの恐怖》。ジンと同じく墓地のインスタントとソーサリーを参照し、これはその不特定マナコストを軽減する。最大軽減で青マナ1つで唱えられるという破格のコストパフォーマンス!5/5で護法{2}も持つため攻防両面で頼りになる!……のだが、このリストではなんと不採用。たまにこういったノー・トレイリアのリストを見かけるね。墓地依存が強まることで特定のカードに弱くなるという点をケアし、また地上の5/5の攻撃が通りにくい相手が多いのであればその力を発揮できない……と、時流を読んだプレイヤーはこの海蛇の採用を避けることがあるようだ。ただ強いカードを使えば勝てるというわけじゃないのが、スタンダードの奥深さ。

 トレイリアの代わりに、というと役目が大きく異なるのでそうとも言えないが、空いたスロットに採用されているのは《錠前破りのいたずら屋》だ。このフェアリー、本人は2マナ1/3飛行・警戒と戦力としては最低限というスペック。それが採用されている理由は出来事がなかなかやりよるからに他ならない。4枚切削し、その中からインスタント・ソーサリー・あるいはフェアリーを1枚拾って手札に加える、変則的なドローである。手札の枚数自体は増えないが、墓地は増える。そのためジンのパワーを容易に上げられるのだ。このデッキは打ち消しとバウンスで時間を稼ぎつつ、ジンで殴って勝つ。その結託までに要するターンは可能な限り短くしたいので、このように一気に墓地を貯めるカードというものは有難い存在なのだ。青単を組む理由でもある《知識の流れ》に繋げて、一気に手札を補充しつつジンを育てて一気に勝負を決めたいところだ。

 このリストはテクニカルな青単の中でも、より緻密なプレイが求められるやり込みがいのあるリストと言えるね。最初は何を打ち消すか、各ターンどう立ち回るかわからないかもしれない。しかし使えば使う程、適切なプレイが見えてくる。なんでも最初は難しいもの、だったら特に難しいやつから初めてみるのも良いじゃないか。

とことん!デッキ構築?

 さて、今週の筆者・岩SHOWが使用したデッキの紹介だが……青単の説明で結構な誌面を占めてしまったので、申し訳ないが予告編的な内容で次回に繋ぐ形とさせていただこう。『エルドレインの森』スタンダード環境も煮詰まってきたというところで、お腹一杯になった人も多いかな?こういう時こそ、せっかく広いカードプールを活かして……エルドレイン環境で触っていないカードをデッキの主役としてみよう。そこで白羽の矢が立ったのが……

 《八百長試合》!そして《狩りに出るビビアン》!『ニューカペナの街角』の緑のカードをピックアップすることを宣言しよう。《八百長試合》は一時期コンボ好きの心をつかんではいたが、最近はご無沙汰だったんじゃないかな。そしてビビアン、彼女は……スタンダードで使われている姿を見ることはほとんどなかったが、個人的にはポテンシャルを秘めていると信じている1枚だ。気になったそこのあなた、僕と同様にこれらのカードを備えたデッキを考えながら……来週まで待ってくれたら嬉しいぜ!

 思ったよりも寒暖差と秋の各種花粉(うちの近所はヨモギが茂ってるからそれかな)、手ごわくて日々酸欠気味で過ごしているが……環境も終盤に差し掛かるスタンダード、まだまだ追及のし甲斐があるので脳細胞をフルで回転させなくっちゃな。さあたっぷりと深呼吸して、シャッキリした!対戦の準備はバッチリ!先攻後攻は……ハックショイ!すまねぇ、もう少し待っててくれないかな……。

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