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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
とことん!スタンダー道!白青2色デッキ2選、トークン&コントロール!(スタンダード)
来た来た、実りの秋がキタァ~!
秋は色んなものが深まり、高まる季節。マジック欲、高まってますか~ッ……うむ、良い返事だ。涼しくなって、樹々が色づき始めると……食欲が高まりますな。甘いものがね~止まらんよ。まずパッケージも見た目も、美味そうなんだよなぁ秋の商品って。パン屋さんなんかに行くと栗とか芋とか季節のものが……視界に入ると、買っちゃうよな。で、あるから食べる。これで食って終わりってんじゃ勿体ないので……そうやって摂取した糖質を脳のエネルギーとして有効活用しようじゃないか。
というわけで秋こそマジックの旬!美味いものを食べて、脳が活性化している今こそ!マジック漬けの日々を送るべし。中でもスタンダードはオススメだ。11月には新セットもやってきて、早くも環境変化が待ち受けているスタンダード。逆に言うと『エルドレインの森』環境を遊べるのは今しかない!今しかないんだぞ!遊ばないのか!?と、毎週木曜日はスタンダードをとことん極めて、スタンダー道の黒帯を目指す当コーナーのお時間だ。今週もハツラツにいってみよう!
とことん!トークン芋煮会!
秋になると羨ましいイベントがある。芋煮会というやつだ。僕は関西の生まれで、関西圏の外に住んだ経験はない。なので、秋が深まるたびにニュースで「○○県では芋煮会が開催され……」と目にするたびに「ええなぁ……」とよだれを堪えている。僕の住んできた地域ではそういう風習がなかったからね……お米の産地で新米を頬張りつつ、巨大な鍋で肉と根菜、そして芋を煮た汁を味わう……美味いんだろうなぁ最高なんだろうなぁ。天気のいい日に人がたくさん集まって、屋外ででっかい鍋を囲んでいる図がまたなんかこう、羨ましいポイントを倍増させる。秋が深まったら、芋煮をするように沢山の人々が集まるデッキを使うのも良いんじゃないか?
4 《アダーカー荒原》 4 《さびれた浜》 2 《金属海の沿岸》 1 《皇国の地、永岩城》 1 《天上都市、大田原》 4 《島》 2 《ミレックス》 7 《平地》 -土地(25)- 2 《敬虔な新米、デニック》 2 《フェアリーの黒幕》 2 《幽体の敵対者》 2 《過充電縫合体》 -クリーチャー(8)- |
4 《かき消し》 3 《骨化》 2 《太陽降下》 2 《銀の精査》 4 《婚礼の発表》 4 《忠義の徳目》 2 《セゴビアへの侵攻》 2 《新ファイレクシアへの侵攻》 4 《放浪皇》 -呪文(27)- |
2 《大天使エルズペス》 2 《金属の徒党の種子鮫》 2 《エルズペスの強打》 2 《痛烈な一撃》 2 《邪悪を打ち砕く》 2 《第三の道のロラン》 2 《軽蔑的な一撃》 1 《真髄の針》 -サイドボード(15)- |
現スタンダードの白にはトークン生成カードがたっぷりと揃っている。それらで盤面に常にクリーチャーをたんまりと並べる、それを主戦術としたデッキは《喉首狙い》など単他に除去で固められたデッキに対して相性が良い。ブロック役を大量に用意できる構成にすれば、赤単などのアグロ相手にも戦いやすい。そんなわけで「アゾリウス(白青)トークン」の登場だ。
世界選手権でも大活躍だった《忠義の徳目》、その出来事の《アーデンベイルの忠義》で騎士を滑り込ませ、《婚礼の発表》から人間を量産。序盤からトークンで盤面を固められ、これらを《婚礼の祭典》や《忠義の徳目》で強化する。少ないカードで数でもサイズでも押していく。理想的な盤面の作り方を実行する、シンプルだけど強い!それを素直に目指していくデッキだな。
トークン戦術はバトルと相性が良い。バトルはクリーチャーで攻撃して守備値を減らすことで、その第2面を唱えられる。1枚のカードからトークンを複数体生成し、それらで攻撃。多少ブロックされても抜けたトークンで成果を得られれば御の字というわけだ。このリストでも《セゴビアへの侵攻》《新ファイレクシアへの侵攻》とバトルが採用されている。そしてどちらも自身でトークンを生成するものというのが、このリストの徹底しているところだね。数では負けないという意地が伝わってくる。セゴビアは変身させれば《セゴビアの海暴君、カエトス》に。並べたトークンを召集のコストで活用できるようになるので、子の暴君には是非とも戦場に降臨していただきたい。新ファイレクシアをこの召集から唱えて、大量の騎士を炊爨させるのはさぞかし気持ちのいい瞬間になるだろうね。果たして芋煮は足りるだろうか?まだまだ芋持ってこ~い!
今週のラダーチャレンジ!
白青のデッキを紹介したところで、なんとなく自分も同色のデッキが組みたくなったので……たまには純然たるコントロールを使うかな、と。そんなわけで今週も筆者が実際にラダー(MTGアリーナのランク戦)で使用したデッキをご紹介。今月はあまり時間をさけていないのでまだまだプラチナ帯での話だが、先月に比べると対戦相手皆のデッキの洗練され具合が高まってるよね。新環境に慣れ、世界選手権も経たことでデッキの完成度も格段に上がっている印象。そんな中で選んだコントロールは……
4 《さびれた浜》 3 《アダーカー荒原》 3 《平穏な入り江》 1 《皇国の地、永岩城》 1 《天上都市、大田原》 2 《廃墟の地》 2 《ミレックス》 4 《平地》 6 《島》 -土地(26)- 3 《有角の湖鯨》 -クリーチャー(3)- |
3 《エルズペスの強打》 3 《太陽降下》 2 《魂の仕切り》 1 《冥途灯りの行進》 2 《一時的封鎖》 1 《告別》 2 《かき消し》 3 《雲散霧消》 3 《中略》 4 《速足の学び》 3 《記憶の氾濫》 4 《放浪皇》 -呪文(31)- |
2 《呪文貫き》 1 《否認》 1 《軽蔑的な一撃》 1 《方程式の改変》 3 《人狐のボディガード》 1 《消えゆく希望》 1 《痛烈な一撃》 1 《集団失踪》 2 《邪悪を打ち砕く》 1 《魂の仕切り》 1 《一時的封鎖》 -サイドボード(15)- |
こちらのリスト。使われたのはウクライナの首都キーウのショップとのこと。世界の様々な国や地域で遊ばれているゲームだなと改めて実感するね。デッキとして、スタンダードの白青2色のコントロールは『エルドレインの森』の参入を受けて……ガラリと変わったとか、そういうことはない。コントロールの立ち位置を変えてしまうような劇的な戦力が参入したわけではないのだが、それでも小回りの利く新カードはこのデッキに柔軟さをもたらしたように感じる。
《速足の学び》!最近マジックを始めたという人にとっては「???」かもしれないけど、長いことこのゲームを追いかけてきた身からすると、遂に出たか!と衝撃的な1枚。これまで3マナでカードを2枚引く呪文と言えばソーサリーの《予言》が基本であり、コモンのこれに何かプラスアルファの恩恵がつくと、条件や追加の何かを求められてアンコモンやレアになるというところ。その凝り固まった常識をこのコモンの!何の条件も追加コストもない!インスタントに!ぶっ壊されたなぁ。これは革命だ。3マナ立たせて《雲散霧消》などの打ち消し呪文を構えつつ、何事もなく対戦相手がターン終了を宣言するならこの《速足の学び》で2枚ドロー。コントロールにとってドロー呪文は生命線だ。土地が止まってしまっては相手の攻めを捌き切れず、つまりは勝てないデッキだからね。
土地の供給を止めず、対戦相手の今日に対抗する打ち消しや除去も補充して、盤面の支配を続けるにはこういった堅実なアドバンテージ源が不可欠。もちろん土地を止めないために、インスタントではあっても自分のターンに唱えることもあるよ。隙なく扱いやすいドローを得て、コントロールは随分と滑らかになったぜ。
隙のないカードと言えば《有角の湖鯨》がフィニッシャー枠に。ゲームに勝つためのカード、フィニッシャーはコントロールデッキを組む際に重要なファクター。この鯨は瞬速を持つため対戦相手のターンに出すことが可能な6/6だ。護法もついていて除去耐性も高い。自分のターンでなければタップ状態で出るため、飛び出てブロックという動きは出来ないのだが、それでも安全なターンエンドに出して次のターンにすぐさま攻撃というムーブを決められるのは強い。
そしてこの鯨には出来事のオプションが。《礁湖の決壊》で攻撃クリーチャーをライブラリーの上か下に戻すという、変則的な除去!これが強い。トークンは問答無用で追放となるので確定除去、カードであっても対戦相手が上に戻すことを選ぶとドローが飛ぶ。下に送ることを選ぶと、シャッフルでもしない限りもう会うことはないだろう。2マナでこれはかなりお手頃、攻撃クリーチャーしか対象に取れないという条件もかわいいものだ。元々コントロールは《放浪皇》に《ミレックス》と、単にフィニッシャーではなく他の役目も担うカードを優先して採用する傾向にある。この鯨も新たな除去兼フィニッシャーとして今後目にする機会が増えそうだ。
普段は攻める側のデッキを組むことが多いのだが、上記のような守りのデッキを使うことで「意外とコントロールもこういう場面だとしんどいんだな」「こう攻められると負けるのか」などと学ぶことは多い。コントロールから学んだことでラダーを登る地力を高められた……そんな気がするね。それじゃあまた来週も、スタンダードのデッキ情報を共有するのでお楽しみに。さて、じゃあ次回に備えてスタンダード、みっちり走り込んでおくか……。
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