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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
とことん!スタンダー道!流行りのエスパーとその対抗馬……?(スタンダード)
祝!幕張にてスタンダード熱、大爆発!
しつこいようだが、プレイヤーズコンベンション千葉、最高だったなぁ……まだ余韻が続く中これを書いているよ。どうも、スタンダードをとことん突き詰める当道場のスタッフを務める岩SHOWです。
プレイヤーズコンベンションの会場内では、土・日それぞれでスタンダードのイベントが複数回開催され、日本中から集まったスタンダードプレイヤーが和気あいあいとマジックを楽しんでいる姿が見られた。中でも参加費無料のイベントは大熱狂!2回開催されたどちらも定員200名を超える参加希望者が集い、大盛況。このイベントのためにスタンダードのデッキを組んでみたという方も多数で、日本のスタンダードプレイヤーを増やすことにも貢献していてこれ以上の成功はないだろうという大収穫。素晴らしい光景をありがとう……次はスタンダードのオープンが開催されて参加者がすごいことになることを祈っているよ。じゃあ今週もとことんスタンダードの話、いってみよう!
とことん!仮想敵考察!
スタンダードをやっていて最近思うこと……コントロール多くね?ラダー(MTGアリーナのランク戦)やってるとコントロールデッキとマッチする確率がかなり高い(ように感じる。個人の感想です)。実際のところ、トーナメントなどの上位リストにもコントロールデッキが名を連ねることが多くなってきた(これは事実でしょう)。
流れはコントロールにあり、特に増えたのはエスパー(白青黒)。白と黒のパーマネント除去、青の打ち消しとドロー、クリーチャーカードの採用ほとんどなし……古き時代より面々と続く純然たるコントロールの血脈だ。特定のデッキが増えているのであれば、それと戦えるデッキを組むことで勝率の大幅上昇を狙える。彼を知り己を知れば百戦危うからずってやつだ、まずは相手のデッキを知ることからはじめよう!
4 《ラフィーンの塔》 4 《闇滑りの岸》 4 《さびれた浜》 2 《難破船の湿地》 2 《砕かれた聖域》 2 《アダーカー荒原》 2 《地底の大河》 1 《皇国の地、永岩城》 1 《天上都市、大田原》 2 《ミレックス》 1 《平地》 1 《島》 1 《沼》 -土地(27)- -クリーチャー(0)- |
3 《切り崩し》 2 《喉首狙い》 2 《シェオルドレッドの勅令》 2 《虚空裂き》 3 《太陽降下》 2 《告別》 3 《かき消し》 2 《雲散霧消》 1 《軽蔑的な一撃》 1 《否認》 4 《記憶の氾濫》 1 《銀の精査》 1 《眼識の収集》 1 《黄昏の享楽》 2 《虚空裂き》 1 《セレスタス》 4 《放浪皇》 -呪文(33)- |
3 《金属の徒党の種子鮫》 2 《黙示録、シェオルドレッド》 1 《軽蔑的な一撃》 1 《否認》 2 《強迫》 2 《眼識の収集》 2 《黄昏の享楽》 2 《一時的封鎖》 -サイドボード(15)- |
こういうリストが最近よく見るエスパーコン。「手堅く強い」を体現するかのようなリストだ。このデッキ……とにかくパーマネントに干渉する力が強い!
エスパーカラーを象徴する除去、《虚空裂き》。土地以外なら何でも壊せて、そして打ち消されない。コントロール同士での攻防で何もケアせずに唱えられるのはもちろんのこと、《墓地の侵入者》などの護法を持ったパーマネントに対してもそれを無視して破壊できるのが嬉しいやつ。
そして全体除去には《太陽降下》、現スタンダードの定番中の定番だ。クリーチャーをすべて追放させるので破壊不能や呪禁も無視して全滅させる。それだけでも十分に使用に値するのに、培養までついてくるのがスゴイ。負けている状況から1枚で攻守を切り替える、最強のリセットボタンだ。同じく全体追放で、かつクリーチャー以外や墓地も追放できる《告別》と併せることで戦場にぺんぺん草も残らない。
打ち消しと上記の除去で捌いて、培養器から生まれるファイレクシアンや、その他フィニッシャー(勝利手段)勝利を確固たるものにする。除去も兼ねる《放浪皇》は4枚積みがデフォルト。それから対戦相手のデッキからカードを奪う《眼識の収集》も実にいやらしい。こっちのフィニッシャーが抜かれて枚数が減り、それを相手に使われるというのはまさしく地獄。序盤は土地が止まらないように確保するというように堅実に運用し、フラッシュバックで重いカードを取りに行くのが王道だ。
この眼識の枚数はサイド後増える。特に同じコントロールや中速デッキ相手には増量されてカードをガシガシ抜かれる可能性があるので注意したい。
サイド後と言えば、エスパーのお約束的な1枚が《金属の徒党の種子鮫》。このリストのようなクリーチャーを1枚も出してこない、せいぜいトークンくらいな相手とメインデッキで戦った後は、思わずクリーチャー除去をサイドに落として減らしてしまいがち。コントロールサイドからすればそれもまた漬け込む隙になる。除去されにくい前提の中繰り出される種子鮫の強さと信頼度といったら。以降は打ち消しやドローしているだけで培養器が増え、インスタントを構えながら安全なタイミングでファイレクシアンへと孵化させる。これだけで盤面を制圧してしまえる、激ヤバクリーチャーなので……コントロールを相手にしても、《喉首狙い》などを完全に抜いてしまうとひどい目にあうぞ!と心に刻んでおこう。
何を手に取る?
では総数を増やしてきたエスパーコンという仮想敵に対して、何で戦うか?重要になってくるのはやはりクリーチャーか。クリーチャーを出す→除去される→また出す→また除去される……この繰り返しでは埒が明かない。つまりコントロールの手の平の上で躍らされない攻めができるクリーチャーを用いたい。
一つは除去耐性、即ち呪禁や護法、破壊不能を持つ連中。これらで除去を空ぶらせて殴り勝つ。そしてもう一つは速攻。ソーサリー除去を受ける前に、少なくとも1回は攻撃することで元を取るという考え方だ。ソーサリー除去を撃たれた返しで速攻で畳みかけることで攻めを途切れさせずにプレッシャーをかけ続ける。この後者、速攻戦術を用いるのが……ご存知赤単だ。
17 《山》 4 《ミシュラの鋳造所》 2 《反逆のるつぼ、霜剣山》 -土地(23)- 4 《僧院の速槍》 4 《フェニックスの雛》 4 《血に飢えた敵対者》 3 《ロノムの発掘家、フェルドン》 4 《焼炉の懲罰者》 -クリーチャー(19)- |
4 《火遊び》 4 《稲妻の一撃》 2 《ナヒリの戦争術》 4 《熊野と渇苛斬の対峙》 4 《タルキールへの侵攻》 -呪文(18)- |
2 《血の裏切り》 4 《石術の連射》 2 《ナヒリの戦争術》 2 《抹消する稲妻》 3 《勝負服纏い、チャンドラ》 2 《焦熱の交渉人、ヤヤ》 -サイドボード(15)- |
クリーチャー15枚+《熊野の食刻》で計19体の速攻持ちを擁する、兎に角スピード重視の赤単だ。タイムラグは嫌いだ、出してすぐ殴るのがジャスティス!そういう人にはこのアーキタイプしかないだろう。ただ速攻を持つだけでなく、果敢や飛行や墓地から戻ったり墓地の呪文を唱えられたり……他にも能力を持っているクリーチャーが好ましく、有難いことにスタンダードの赤の低マナ域には見事なまでにこれらの要望に応えてくれるスタッフが揃っている。
クリーチャー以外にライフを詰める要素としてバーン(火力)呪文を使えるのが赤単のセールスポイント。時にクリーチャー除去として用い、エスパーコンなどが相手だと判明したらボンボン投げ込んで一気にライフを追い込んでいこう。早いターンのうちはクリーチャーを展開することを優先し、除去や打ち消しを合わせてくるようなターンから火力で様子見しつつ打ち消されたら除去が飛んでこないので攻撃したり、その逆を狙ったり……うまく駆け引きに持ち込んで速やかにライフを削り取りたいね。
このリストは火力の枠に、ドラゴンは不採用ながら《タルキールへの侵攻》を仕込んである。守備値を0にして《果敢な雷口》に変身させれば、攻撃と能力により6点ダメージを与えられる。守備値は5なので、5点のダメージが次のターンの6点ダメージへと繋がるわけだ。対戦相手本体を攻めるか、あるいは侵攻を攻撃するか、この辺も臨機応変にやっていくことでコントロール相手にも効率の良い攻めが決められるはずだ。
速攻を持たない唯一のクリーチャーとして採用されている《焼炉の懲罰者》はエスパー相手にかなりのやり手。先のエスパーのリストを見てもわかる通り、基本土地の採用枚数は3枚とごく少数である。基本土地を2枚以上コントロールしていない相手に毎アップキープ攻2点のダメージを与えられるので、実質速攻持ちのように機能する。3色以上の基本土地をおろそかにした遅いデッキにとって、これほど怖いやつもいないぜ。
幕張の大盛り上がりを目の当たりにして、スタンダードをプレイしたいと願っているプレイヤーが沢山いたことに胸が熱くなったよ。より大きな規模でのスタンダードのイベントが開催される、その日まで……じゃあ今日もスタンダード、練習しますかね!
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