READING

戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

トークンで奇襲せよ、ボロス召集!(パイオニア)

岩SHOW

 「プレイヤーズコンベンション千葉2023」、遊びに来るか~ッ!?うん、読者の皆も会場に来てくれることを願っているよ。日曜日に会場に来られる人!時間をどっかりとっても大丈夫、むしろ朝から晩までマジックしたい!というのであれば、さあオープンイベントに参加しようぜ。6月25日の日曜日にはパイオニアのオープンイベントが君を待っているッ!

 前回のコンベンションでのパイオニアオープンもめちゃくちゃにアツいトーナメントになり、スタッフとして携わった僕も最高に楽しかった。プレイヤー参加しているのであればなおさらだろうな、と。競技イベントではあるが、誰でも参加できるという意味でオープンというイベント名になっているので、遠慮せずに折角の機会を逃さないでほしいね。日本中から集まったプレイヤーと真剣勝負を繰り広げること、それはマジックプレイヤーとして一度は経験してほしいことだな。

 そんなわけで今回はパイオニアのイベントで目にすることが多くなりそうなリストを紹介しよう。参加予定の人、ちょっと揺らいでいる人、あるいは観戦する予定の人、皆の予習になれば光栄だ。

Rafael Navarro Jimenez - 「ボロス召集」
Grand Open Qualifier Valencia 21位 / パイオニア (2023年5月27日)[MO] [ARENA]
4 《戦場の鍛冶場
4 《感動的な眺望所
4 《聖なる鋳造所
3 《マナの合流点
2 《エンバレス城
3 《
-土地(20)-

4 《羽ばたき飛行機械
4 《スレイベンの検査官
4 《ヴォルダーレンの美食家
3 《巨人落とし
4 《無謀な奇襲隊
4 《毅然たる援軍
3 《クラリオンのスピリット
4 《敬慕されるロクソドン
4 《イーオスの遍歴の騎士
-クリーチャー(34)-
4 《上機嫌の解体
2 《禁じられた友情
-呪文(6)-
1 《湧き出る源、ジェガンサ》(相棒)
3 《ゴバカーンへの侵攻
3 《引き裂く流弾
2 《炉の小悪魔
2 《溶岩の地割れ
2 《婚礼の発表
1 《真髄の針
1 《希望の光
-サイドボード(15)-
MTGMelee より引用)

 

 こちらのリストはご覧の通りボロス(白赤)カラーの2色デッキ。まず見ての通り……クリーチャーが多い!34枚という圧倒的な物量。さらに非クリーチャー呪文6枚についてもよく見ていただきたい。

 《上機嫌の解体》《禁じられた友情》とどちらもトークンを生成するカード。つまりは除去呪文すらも採用していないッ!徹底してクリーチャーを展開して殴る、それだけを徹底して追及しているアグロデッキであるという何よりの証拠だね。このデッキは最近噂の「ボロス召集」!その名の通りキーカードは召集能力を持った2大カードだ。

 まず《敬慕されるロクソドン》、5マナ4/4で普通に唱えればなんてことないただの象。これを召集によりマナの支払い代わりにクリーチャーをタップして唱えると、タップしたクリーチャーらの上に+1/+1カウンターをばら撒く。マナの支払いゼロで盤面ガッチリ強化なんてことが狙える、ちょっと懐かしい名カード。今この象さんに再びパイオニアプレイヤーの注目が集まっている。

 そのきっかけは、同じく白の5マナ4/4召集の《イーオスの遍歴の騎士》!これも素出しはなんてことはないただの4/4、されど召集でクリーチャーをタップしているとこれが化ける!寝かせたクリーチャーの枚数分のマナ総量を持ったクリーチャーカードが2枚手に入る……かもしれないアドバンテージ獲得能力を持っている。このイーオスを活かすためのクリーチャー34枚ってことだね。召集クリーチャーを除くと他はすべて2マナ以下。クリーチャー2体を寝かせればそれらの中から2枚が手札にやってくる可能性が特大!ロクソドンを用いる召集デッキは過去にも取り組まれることがあったが、クリーチャーを全力展開する=手札をすべて吐き出す勢いで消費するデッキなので、それらを《至高の評決》などでまとめてやられると立て直すのが困難という弱点があった。イーオスは盤面を作りながら手札を補充可能なため、この弱点を克服し得る新たなエースなのであるッ!

 イーオスから手に入れて最も嬉しいカードは……《無謀な奇襲隊》かな。怒涛コストで唱えた場合、全てのクリーチャーのパワー上昇&速攻付与!文字通り怒涛の展開からのもうラッシュでゲームをフィニッシュへと導く。マナを支払わない召集や、そのタネになる低コストのクリーチャーらがあれば怒涛の条件を満たすのはなんら余裕ってもの。

=

 奇襲隊で強化したり召集コストのためにクリーチャーの頭数を増やすため、トークン生成カードが色々と採用されているのは先に述べた通り。特に1マナでゴブリンを3体ももたらす《上機嫌の解体》は最高の効率を誇っている。これはアーティファクトを対象にして破壊しなければならないため、このデッキには低コストのアーティファクトが盛り込まれているのも注目ポイント。コスト{0}で飛行持ち、ロクソドンなどで強化するにも最適な《羽ばたき飛行機械》をはじめとし、《スレイベンの検査官》《ヴォルダーレンの美食家》らトークンを生成するものもナイス。

 これらを解体とあわせればカード2枚、計2マナでクリーチャーを4体用意できる。つまり、2ターン目に召集クリーチャーを唱えてしまえるってことだ。それらが3ターン目に奇襲隊の強化を受けて殴ってくるなら、20点ダメージを叩き出すなんてこともあり得るわけ。こりゃあ強いわ、というわけでパイオニアでは一気にブームを巻き起こすことに成功した、期待のニューホープである。

 デッキに瞬発力・破壊力を求めるプレイヤーにはこれをオススメするね。長丁場で安定してブン回すことができるかがキーなわけだが「今日の自分はイケる!」そんな自信を持つことがトーナメントを勝ち抜くには大事でもあるので、ポジティブシンキングな方には大会当日まで熱気を高めて当日大爆発させてほしいところ。最速ムーブをかませば並ぶもののない、自分だけのスピード。速度を極めたデッキ、一瞬の決着を見逃すな!

  • この記事をシェアする

RANKING

NEWEST

CATEGORY

BACK NUMBER

サイト内検索