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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
緑単アグロ:今宵のオーダーは「豪快」で(スタンダード)
ご機嫌麗しゅう、マドモアゼル。こんばんは、ムッシュ。ここへお越しいただいたということは……私、デッキソムリエに御用がおありのようですね。もちろん、いつ何時でも大歓迎で御座います。今夜のご注文は?フォーマットはスタンダードで……「豪快なもの」。ご心配なく、もちろん取り揃えておりますよ。
それでは、こちらのリストなどいかがでしょう?
2 《耐え抜くもの、母聖樹》 21 《森》 -土地(23)- 4 《隆盛な群れ率い》 4 《進化する適応体》 4 《腐れ花》 4 《クウィリーオンの獣呼び》 4 《ふくれた汚染者》 3 《ポルクラノスの再誕》 4 《ウルヴェンワルドの奇異》 3 《ドゥームスカールの戦士》 -クリーチャー(30)- |
4 《タイヴァーの抵抗》 3 《世界樹への貢納》 -呪文(7)- |
2 《古の放漫トカゲ》 3 《墓所のうろつくもの》 2 《活力を穢すもの》 2 《作業場の戦長》 1 《ぎらつく夜明け》 3 《タミヨウの保管》 2 《未認可霊柩車》 -サイドボード(15)- |
『機械兵団の進軍』環境初期、スタンダードの「緑単アグロ」でございます。スタンダードにおけるこのア―キタイプは……2022年からしばらくの間、不遇でありました。環境に溢れる多色土地により構成される2色以上、ものによっては4色5色というデッキが栄華を極める一方、単色のデッキはやや肩身の狭い思いをする状況に。
それでも白青黒赤と、緑以外の4色には単色のデッキが作られて競技シーンでも活躍したものですが、緑単色でデッキを構築することを後押しするカードは少なく……そんな流れが最新セットでついに打ち壊されたように感じます。緑マナを色濃く3つ、トリプルシンボルと呼ばれるコストを持った3マナの強力なカードが2種類も襲来し、いよいよ緑単を組むという挑戦に応えてくれるデッキが生まれるようになったというわけです。
死の国から脱出して現世に蘇り、ファイレクシアがテーロスに侵攻したことで油に感染したポルクラノス。その雄々しい姿をカード化したのが《ポルクラノスの再誕》と《破滅のエンジン、ポルクラノス》の両面カードです。第1面の再誕の方から唱えるもので、3マナ4/5と驚愕のハイスペックを誇る、テーロスの生態系の頂点に君臨するのも納得の大怪物であります。マナ・コストで見たパワーの効率が良く、攻撃役は勿論のこと到達も持っているためブロック役を任せても頼もしいものです。これだけの素晴らしい低コストクリーチャーがいれば、緑単色のアグロを組む意義もあるというものです。豪快というオーダーを満たし得る逸品では?
またこのスペックでも物足りなければ、変身させて第2面の破滅のエンジンへ。6/6とサイズアップ、絆魂も持って殴り合いにおいては向かうところ敵なし。死亡するとエンジンと名の付く例のカードを想起させるような、トークンを2体残すという除去耐性も最高です。
このハイドラは伝説のため、複数枚引いてしまうと使い道に困ることもある……と懸念する必要はありません。先に出している方を変身させれば、再誕と破滅エンジンとで名前が異なるので2体並ぶことが可能です。また、既にエンジンがいるところに2体目も変身すると、片方が墓地に置かれて両方のポルクラノスの能力が誘発。結果、4体のトークンが生成されて強固な盤面ができあがり……こうなってはクリーチャーデッキ同士の圧倒的優位に立てることでしょう。
同じトリプルシンボルのパーマネントであれば《世界樹への貢納》にも注目です。3マナで置いただけでは何もしないエンチャントではありますが、クリーチャーを戦場に出せばドローか+1/+1カウンター2個かという大きな恩恵をもたらす、使って見ると第一印象よりもずっと強力な逸品です。
アグロデッキはクリーチャーをとにかく展開して攻撃し続けるのが信条であるため、手札が簡単に尽きてしまうもの。その弱点をカバーしてくれる貢納……2枚以上ドローできればアドバンテージを得られ、4点以上ダメージを後押ししてくれても3マナというコストで見ればダメージ効率に優れていると、どんなものでもとにかくクリーチャーさえ出せれば大きな恩恵を与えてくれる1枚です。特にターンが進んでから引いてしまうと頼りない《隆盛な群れ率い》《進化する適応体》といった面々にも十分な戦闘力を付随させる働きには拍手を送りたくなるものです。
打点向上と手札をもたらすというのであれば《ドゥームスカールの戦士》もお忘れなく。賛助という新能力を持っているので、目新しいものをお求めのアグロユーザーの心を満たしてくれることでしょう。クリーチャーに+1/+1カウンターを置きつつ、ターン終了時までトランプルを付与。これだけでもトークンでポルクラノスなどをブロックして時間を稼ごうとしている相手のプランを崩してくれますね。さらにそのクリーチャーがブロックを突き抜けてプレイヤーに戦闘ダメージを与えれば……クリーチャーか土地を手札に加えられるチャンスが。気持ち良くライフを削りつつ、ダメ押しの一手を引き込みたいものです。
賛助は他のクリーチャーでなくそれを誘発させたクリーチャー自身も対象に取れることも密かに重要です。戦線崩壊後に5/4トランプルとして颯爽と登場する姿に士気が高まることでしょう。
これらの新戦力と《ウルヴェンワルドの奇異》などの戦闘に優れたクリーチャーで固め、これらでの猛烈なラッシュを《タイヴァーの抵抗》で加護してゴリ押しする……いかがでしょう?豪快に殴り勝つデッキを求めるのであれば、是非お試しあれ。それでは、今夜もマジックをプレイして楽しいひと時を。またデッキをお探しの際にはお声がけください。
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