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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

とことん!スタンダー道!:白と緑の喧嘩自慢!(スタンダード)

岩SHOW

 さあスタンダードだ!新環境開幕だッッ!

 日本時間で4月19日、MTGアリーナおよびMagic Online上での『機械兵団の進軍』がリリースされた。テーブルトップでは発売日やオンラインより一足早く、プレリリース期間にはもう新環境に突入していたのだが、やはりオンラインでの手軽なプレイを全世界のプレイヤーが同時に行うことが環境への理解を一気に進めるものである。

 というわけで新カードの参入で進化していくスタンダードに胸を躍らせるリリース当日にこれを書いている。スタンダード、こっからさらに盛り上がっていくこのフォーマットに置いていかれないように、今週もデッキリストを2つ紹介だ!スタンダー道を駆け上っていこうぜ!

とことん!+1/+1カウンター!
SwayzeMTG - 「バント喧嘩屋」
スタンダード (2023年4月19日)[MO] [ARENA]
2 《スパーラの本部
3 《金属海の沿岸
3 《剃刀境の茂み
2 《さびれた浜
2 《草茂る農地
3 《夢根の滝
2 《ヤヴィマヤの沿岸
1 《皇国の地、永岩城
1 《天上都市、大田原
1 《耐え抜くもの、母聖樹
4 《平地
1 《
-土地(25)-

4 《薄暮軍団の決闘者
4 《植物の喧嘩屋
3 《輝かしい聖戦士、エーデリン
-クリーチャー(11)-
3 《カイラの命令
2 《斡旋屋一家の魔除け
3 《ゴバカーンへの侵攻
2 《打ち砕かれた尖塔、オゾリス
3 《斡旋屋一家の隆盛
3 《珠眼の寺守り
3 《放浪皇
2 《大天使エルズペス
3 《華やいだエルズペス
-呪文(24)-

-サイドボード(0)-
AetherHub より引用)

 

 今回のセットにおける白と緑の2色に与えられた役割は+1/+1カウンター。その象徴とも言えるのは《植物の喧嘩屋》だ。

 2マナで+1/+1カウンターが2個乗って戦場に出てくる。この喧嘩屋は他の自分の各パーマネントにこのターン最初に+1/+1カウンターが置かれることにより能力が誘発。喧嘩屋自身にも同カウンターが置かれるという便乗サイズアップ能力持ちだ。他のクリーチャーを複数展開し、それらにカウンターをばら撒けばばら撒くほど、この喧嘩屋自身もパンパンに膨れ上がって対戦相手を打倒してくれるという、クリーチャーの数でもサイズでも両方で上回りたい欲張りなプレイヤーの願望をかなえるようなデッキで活躍が見込める。

 というわけで組まれたのがこのカウンターばら撒きデッキ。カラーリングは白緑に青も加えた3色、バントカラー!この色にはおあつらえ向きな1枚がある、《斡旋屋一家の隆盛》だ。ターン終了時ではあるが全クリーチャーにカウンターを乗せ、さらにプレインズウォーカーの忠誠度も上昇させる。これで毎ターン喧嘩屋が大ハッスル!《打ち砕かれた尖塔、オゾリス》も合わせて、継続的にクリーチャーを強化する手段に長けたデッキを目指して構築されている。

 喧嘩屋の他にも白のカウンターに関するスペシャリストが採用されているのも見逃せない。《薄暮軍団の決闘者》は1ターンに一度だけではあるがカウンターが置かれるとドローをもたらす。盤面を強くしつつ手札も潤うって最高だ。カウンターが置かれたクリーチャーを除去されると、手間をかけた分ターンもカードも損してしまうものだが、この吸血鬼はその問題を和らげてくれる可能性に満ちている。

 《ゴバカーンへの侵攻》が守備値を失い変身する《光盾の陣列》も《斡旋屋一家の隆盛》のように毎ターン。オートでカウンターを量産してくれるので、そのようなエンチャントと決闘者で崩壊してしまった盤面や手札などの資源(リソース)を一気にリカバリーできるかも。粘り強さに期待しよう。

 《斡旋屋一家の隆盛》はクリーチャーだけでなくプレインズウォーカーにも潤いを与える。なので、これらを併用しない手はない。《大天使エルズペス》はまさに持ってこいの1枚で、カウンターを乗せるためのクリーチャーとして兵士の生成、カウンターを2個置いて飛行も与えると、まさにカウンター重視のデッキで本領を発揮する1枚。彼女や《放浪皇》でトークンを並べて強化し、面での攻めとトランプルを持った巨大な《植物の喧嘩屋》での天での攻めを両立して攻めていく……というのがこのリストの理想形だな。

今週のラダーチャレンジ!

 新しいセットが導入され、ラダー(MTGアリーナのランク戦)も気分を一新してゼロから楽しめるというもの。新環境に切り替わったその瞬間からパックを剥いて、飛び出たカードでデッキを作ってラダーへ突撃!

 とりあえずサイドボードをどう組むかはまだ様子見で、BO1(一本勝負)でやるか……とスタートしてみるも。BO1は赤単や白緑の毒性デッキなど、アグロの巣窟である!これらのデッキ相手に後手になるとそのまま押し切られて負け、となってラダーを登る効率も非常に悪かった(苦笑)。もちろんアグロを対策したアグロ狩人の如きデッキで臨めばまた話は別だろうが、今は新カードを使いたい気持ちが勝るので…だったらサイドボードを作ってBO3、マッチ形式のランク戦に挑もうという結論に。環境最初期にアグロが多いのはいつものことだが、今回はそれが色濃く出ていたなぁ。

 さてBO3でどんなデッキを使うかだが、今回は上記で紹介した「バント喧嘩屋」デッキを元に、自分でもカウンターでクリーチャーを強化するデッキを組んでみた。パックから出た。カードと相談しつつ、色はセレズニア(白緑)2色にまとめて「セレズニア喧嘩屋」を追求してみたぞ。

岩SHOW - 「セレズニア喧嘩屋」
スタンダード (2023年4月20日)[MO] [ARENA]
4 《低木林地
4 《剃刀境の茂み
4 《草茂る農地
1 《皇国の地、永岩城
1 《耐え抜くもの、母聖樹
6 《平地
4 《
-土地(24)-

4 《有望な信徒
4 《植物の喧嘩屋
4 《薄暮軍団の決闘者
4 《祝祭の出迎え
4 《包囲の古参兵
1 《加護をもたらす戦乙女
2 《土の勇者
-クリーチャー(23)-
2 《骨化
4 《珠眼の寺守り
2 《打ち砕かれた尖塔、オゾリス
2 《潜伏工作員、アジャニ
2 《放浪皇
1 《大天使エルズペス
-呪文(13)-
2 《痛烈な一撃
2 《用心棒の荒事
2 《骨化
2 《聖戦士の奇襲兵
1 《アトラクサの討死
2 《放浪皇
2 《未認可霊柩車
2 《鉱炉と前線の剣
-サイドボード(15)-

 喧嘩屋と決闘者、先のデッキにおけるエース格のクリーチャーをそのままに、さらに継続してカウンターを置く要員として《包囲の古参兵》を採用。毎ターン戦闘の開始時にクリーチャーを強化できるので、強引な攻撃に繋げられる。古参兵は兵士が死亡すると兵士・トークンを生成する形でカウンターを置くクリーチャーの頭数を維持してくれるのも頼もしい。《薄暮軍団の決闘者》は兵士なので、密かに噛み合っているのがミソ。対戦相手がこの組み合わせを使ってきた時には注意しよう。

 機械兵団の到来により、ようやく居場所が見つかったと言えそうなカードたちも。《土の勇者》は自身にも他のクリーチャーにもカウンターを乗せるので、喧嘩屋が大ハッスル!特に緑マナを4つ支払って唱えれば4マナ8/8というマナ効率の良さ!単体でハードパンチャーを務められるクリーチャーを喧嘩屋以外に水増ししようという狙いだ。

 《潜伏工作員、アジャニ》も色と能力がしっかり噛み合うデッキの成立に歓喜していることだろう。[-3]能力は喧嘩屋をわけわからないぐらいデカくして、かつ警戒を与えるので攻防一体。長期戦にも強いアドバンテージ源なので、是非とも喧嘩屋系デッキで試して欲しいね。

 《有望な信徒》は喧嘩屋と組ませると不思議な動きを見せる。喧嘩屋の方がサイズが上回っている状態でこの2体で攻撃すると、訓練が誘発して信徒がサイズアップ。そしてこの訓練により信徒がカウンターを得たことで喧嘩屋もサイズアップ!この謎の便乗で一気にパンプアップしたコンビで対戦相手のライフを詰める!さらに信徒はカウンターを取り除くことで、アーティファクトやエンチャントを破壊する能力も有する。喧嘩屋は毎ターンカウンターを置くカードらと組み合わせて、対戦相手のパーマネントを積極的にバキバキ破壊することが勝利への近道だ!

 勝率的にはまだまだ五割。お互いにカードの挙動を完全に理解できていないものもあるので、うっかり取りこぼしたり謎の勝利があったり、THE環境最初期って感じだ(笑)。サイドボードも流行デッキを見つめながら練っていって、ラダーを一気に登っていけるデッキを目指すつもりだ。もちろん前回までこのコラムで作っていた《金属の徒党の種子鮫》デッキもカードが揃い次第、組んでいこうと思っているので今後ともよろしく!

 それじゃあ今回はこの辺で。やっぱりスタンダードはセットが出るたびに新環境が始まり、新鮮な気持ちで遊べるのが魅力だ。皆もこの旬の時期を逃さず、スタンダードを遊ぶ機会があったらまったりゆっくりでも良いので楽しんでね。それじゃあ、原稿も終わったしスタンダード、やるぞッ。

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