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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
ドルイド・コンボ:献身に応える?タイヴァーの鉄拳炸裂!(モダン)
数々の名だたるプレインズウォーカーたちが完成化し新ファイレクシア勢力に吸収されていく中、完成化を逃れて生存し抵抗戦力として期待できるプレインズウォーカーもいる。その顔触れはどちらかといえば新顔勢が多く、ある種の世代交代も予感させる。生身のままのプレインズウォーカーの一部は『ファイレクシア:完全なる統一』にてレアとして収録されており、それぞれにどのようなデッキで活躍するのかも楽しみなところ。
その中でも《歓喜する喧嘩屋、タイヴァー》は「こういうデッキを組んでくれ」と言わんばかりのデザインで、皆もデッキ構築に脳内のリソースを割いている真っ最中ではないだろうか?
通算2枚目になるタイヴァーは、嬉しそうにファイレクシアンをブン殴っているイラストがなんだかほっこりする。このタイヴァー、クリーチャーに疑似的な速攻を与える常在型能力を持つ。攻撃できるわけではないが、召喚酔いを無視してタップシンボルを含む能力を起動できるようになるってことだ。
タイヴァーの設定上の種族はエルフ。エルフと言えばタップしてマナを加える能力を持つものが多数。それらが速攻を持っているかのように戦場に出たターンにマナを加えられるようになれば、エルフを出す→マナを加える→そのマナでエルフを唱える→出てきたエルフがまたマナを加えて……と、ループを形成して怒涛の展開が可能になる。タイヴァー自身の能力で能力を起動してタップ状態のクリーチャーをアンタップし、もう一度起動することも可能。こりゃあエルフデッキで使うのが楽しみだね。あるいは部族デッキに限らず、特に注目されているのはあるエルフとの組み合わせ。
4 《吹きさらしの荒野》 2 《湿地の干潟》 4 《寺院の庭》 4 《地平線の梢》 4 《ハイドラの巣》 1 《樹木茂る砦》 2 《平地》 1 《森》 -土地(22)- 4 《ルーンの与え手》 3 《ブレンタンの炉の世話人》 4 《献身のドルイド》 4 《療治の侍臣》 4 《石鍛冶の神秘家》 2 《救出専門家》 1 《スカイクレイブの亡霊》 1 《孤独》 1 《歩行バリスタ》 -クリーチャー(24)- |
3 《霊気の薬瓶》 2 《死後の一突き》 1 《破滅の終焉》 4 《エラダムリーの呼び声》 1 《カルドラの完成体》 1 《殴打頭蓋》 1 《ヴィリジアンの長弓》 1 《ジアーダの贈り物、ラクシオール》 -呪文(14)- |
3 《忍耐》 2 《ヴェクの聖別者》 2 《流刑への道》 2 《夏の帳》 2 《万物の姿、オルヴァール》 1 《孤独》 1 《辺境地の罠外し》 1 《自然の要求》 1 《ガドック・ティーグ》 -サイドボード(15)- |
モダンにおける「ドルイド・コンボ」だ。主役は《献身のドルイド》。マナエルフであり、-1/-1カウンターを置くことでアンタップできる能力持ちだ。タフネスは2しかないので、1回こっきりの特別な1マナボーナス……というところだが、なんらかの手段でこのエルフが死亡しないようにしてやれば、思う存分アンタップしてマナが得られる。このリストでのパートナーは《療治の侍臣》。-1/-1カウンターが置かれる数を一つ減らしてくれる。
これによりドルイドの上には1つもカウンターが乗らず、望むだけアンタップしてやれるようになる。無限マナだな。2マナクリーチャーが2枚揃えばという手軽さがこのコンボの最大の魅力だね。
ではそんなコンボからどう勝つか?現時点でのドルイド・コンボの最新型は面白いアプローチをとる。まずは《歩行バリスタ》。これはわかりやすい。Xに途方もないマナを注ぎ込んで、対戦相手本体に無限にダメージを飛ばしまくる。それから同じX呪文で《破滅の終焉》。こちらはXが10を超えると全クリーチャーのサイズを爆発的にデカくした上に速攻を付与。攻撃して勝つための手段であり、コンボパーツを戦場に揃えるためのサーチも兼ねる。
さらなる勝ち手段は《石鍛冶の神秘家》だ。一見コンボと無関係に見えて、実はドルイドが無限にアンタップすることを最大減に活かしたフィニッシャーである。
この装備品をサーチする定番クリーチャーから《ヴィリジアンの長弓》を持ってきて、侍臣がいる状況下でドルイドに装備させる。タップして1点のダメージを飛ばし、カウンターを0個置いてアンタップ。これを延々繰り返せば対戦相手のライフも盤面も、全てを射貫いてしまえるというわけ。
石鍛冶は実は侍臣の代役も兼ねる。《ジアーダの贈り物、ラクシオール》を持ってきてこれをドルイドに装備させる。-1/-1カウンターが何個乗ろうが、その個数分タフネスが増えるので何も気にせずに無限マナ!
このコンボの入りは実にカッコいい。どうしてもコンボが決まらないという時には切り替えて、石鍛冶からの《カルドラの完成体》《殴打頭蓋》で殴り勝つプランも遂行出来てデッキの隙がなくなるのだ。
この非常に楽しいコンボデッキにタイヴァーが加わると……まず上記のように、兎に角クリーチャーのタップシンボルを持った起動型能力を用いるデッキだ。ドルイドが実質速攻でタイムラグなくコンボが決められるようになるとは、これ以上の何かを望むのは贅沢ってなもんだ。このタイムラグの解消であり、除去や手札破壊による妨害へのアンサーとして上記リストでも《死後の一突き》を用いてはいる。が、タイヴァーはこの呪文によく似た墓地からのクリーチャー再利用能力まで持っており、3マナとコストは上昇したが寄り安定感があり持続性も持ったコンボサポートとして大車輪の活躍を見せてくれる……かも?コンボを封じられてもこれで石鍛冶をリアニメイトしつつ即座に能力起動でカルドラが走る…みたいな動きで対戦相手を圧倒してしまえそうで、これは使いたくなってしまうぞ。黒を含むことになり、自ずと3色以上のデッキにはなるが、その価値は大いにありそうだ。
さあ、気になったらデッキを作ってみよう。ファイレクシアには負けない剛拳、タイヴァーを用いたデッキは可能性の塊だ!
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