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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
アゾリウス・ミッドレンジ:初手にあると嬉しいカードとは……(スタンダード)
僕は野球が好きなので、日米ともにプロフェッショナルなリーグ戦のデータを眺めて、ひとり「おぉ~スゲー」と数字が醸し出す凄さを味わっている。
野球には打率や防御率など有名なもの以外にも、いくつも指標というものがある。1人の選手の能力を、膨大な数字から読み取ることができるのだ。数字が必ずしも正しいというわけではないし、想定外の事態が起こるのも野球の魅力ではあるが……超一流の選手は素晴らしい数字を持っているというのも事実。そこが面白いんだよなぁ。
個人的にはマジックも野球のようにデータで見る楽しみ方が可能だと考えている。プロツアーなどの大舞台の配信において、ちょろっと「○○選手は競技イベントでのドラフトでの勝率が××%で……」などと興味深い指標が画面に表示されることがある。そこをもっと掘り下げても面白いのになぁと常々思っている。そんな僕の願望に応えてくれそうな、つぶやきを発見した。
「スタンダードのラクドス、8200以上のゲームにおいてゲーム開始時の手札に含まれていて最も勝率の高いカードがわかった。」
おいおいおい、そんなん知りたいに決まってるって! MTGアリーナの世界的配信者であり、大会運営などでもアリーナ界隈を盛り上げているStephen Croke氏のツイートだ。デジタル代表とも呼べる氏のことだから、説得力も増すというもの。気になるそのカードは《鏡割りの寓話》? 《税血の収穫者》? 《食肉鉤虐殺事件》?
ノーノ―ノー、答えは……《血溜まりの洞窟》!
Made a very interesting discovery during some Moneyball deckbuilding. Highest winrate card in Rakdos opening hands in Standard? Over 8,200 games? Bloodfell Caves.
— Stephen Croke (@crokeyz) September 12, 2022
The numbers don't lie. +1 life = game winning pic.twitter.com/UkjoU9A4mf
えぇ? 土地というのは納得ではある、初手に土地なしでキープすることはありえないもんな。でも《硫黄泉》とか《憑依された峰》でもなく、タップ状態で戦場に出るのが確定している《血溜まりの洞窟》というのは意外な結果だ。1点のライフ回復、それが勝負を分ける……のだろうか。この土地が本当に勝利に貢献しているのか、データを信じるかはあなた次第!
……だが、Croke氏はこの1点土地への信頼度が上昇中の模様?
7 《平地》 5 《島》 4 《アダーカー荒原》 4 《さびれた浜》 4 《平穏な入り江》 1 《皇国の地、永岩城》 1 《天上都市、大田原》 -土地(26)- 4 《神憑く相棒》 3 《敬虔な新米、デニック》 3 《輝かしい聖戦士、エーデリン》 3 《夜明けの空、猗旺》 -クリーチャー(13)- |
4 《かき消し》 4 《婚礼の発表》 2 《告別》 2 《中略》 4 《勢団の銀行破り》 3 《放浪皇》 2 《日没を遅らせる者、テフェリー》 -呪文(21)- |
3 《選定された平和の番人》 1 《賢明な車掌、トルーズ》 1 《呪文貫き》 2 《邪悪を打ち砕く》 1 《軽蔑的な一撃》 1 《否認》 2 《痛烈な一撃》 2 《告別》 2 《未認可霊柩車》 -サイドボード(15)- |
というわけで《平穏な入り江》4枚フル投入! アゾリウス(白青)のミッドレンジ(中速)デッキを紹介しよう。
続けてデータの話をするなら、このデッキの勝敗はランク戦にて13勝1敗。素晴らしい勝率を叩き出しているそのデッキの中身を見てみると……奇抜なカードや戦術を用いるものではなく、非常にオーソドックスなものにまとまっている。王道こそが最強、って感じでカッコいいぜ。
攻めにも守りにも対応できるミッドレンジ同士がぶつかり合う、中速大戦と化しているスタンダード環境において《平穏な入り江》のもたらす1点回復の意味は大きいのかもしれないな。
そしていざという時の最強リセットボタン《告別》!
ミッドレンジではあるが、どちらかというとコントロール的要素の強めなカードチョイスだ。
これらに加えて《輝かしい聖戦士、エーデリン》で自分より出足の遅いデッキを攻めていく要素も足してあるのでミッドレンジに分類される、ってとこだね。
このデッキでは3枚も採用された《敬虔な新米、デニック》に注目。
最近スタンダードで見る機会が増えてきた、2マナの伝説クリーチャーだ。彼は一体何をするのか? その能力は墓地のカードが対象とならなくなる、というもの。《墓地の侵入者》《ギックスの残虐》《未認可霊柩車》などなど、墓地のカードを対象とするカードがたっぷり存在するスタンダード。それらへのアンチカードとして働きつつ、《敬虔な心霊、デニック》として死亡後も働いてくれるので、今後のスタンダードではかなりのやり手として君臨することになりそうだ。絆魂持ちなので、《婚礼の祭典》で強化されたりするとライフもガッチリ守ってくれる。
《血溜まりの洞窟》《平穏な入り江》などの1点ライフのオマケ付き2色土地。コモンなので容易に入手できるこれらのサイクルは、「たかがコモン」と侮ってはいけない勝利の立役者かもしれない。
データから見るマジック、皆も気になることについて調べて数字を把握しながら対戦してみてね!
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