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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
ディスプレイサー・コンボ:仔猫が遊ぶとマナが増える(レガシー)
マジックでは時折、生物の成長を垣間見るカードが作られる。《レッサー・ガルガドン》はその良い例だ。
4マナ6/4、イラストもかなりの体躯を誇る獣だが、これで「レッサー(小さい、低級)」ならまだまだデカくなるのか?と当時多くのプレイヤーが思ったに違いない。
このマニアの期待にデザイナーが応えてくれたのが、後に登場した《大いなるガルガドン》。
10マナ9/7、デカい! 土地の生け贄が絡んでいるデザインもレッサーとの共通点が見られてなんだかグッとくる。
さらに遅れて素の《ガルガドン》が出てきたのも笑えたな。
こちらは7/5と、パワーがタフネスより2高いというガルガドンの伝統を守っているところにジ~ンとしちゃったね。
この夏にもある生物の子どもの頃の姿がカード化された。《ディスプレイサーの仔猫》だ。
ちょうど1年前の『フォーゴトン・レルム探訪』にて登場した《ディスプレイサー・ビースト》の赤ちゃんなんだね。
元ネタである「ダンジョンズ&ドラゴンズ」におけるディスプレイサー・ビーストは体長2~6メートルとかなりデカい。そう考えるとこの子猫もイメージしているより大きいのかもしれない。非常に危険なハンターであり、群れでドラゴンなどにも襲い掛かるそうだ。仔猫と侮っていると命が危ない。
親のビーストよりもマナ総量が大きいこの仔猫は、レアリティの面でも上回っているのが面白い。そして能力もかなり強力というか、固有のものとなっている。
回避能力と銘打たれたそれは、非クリーチャー呪文を唱えることで自身の土地以外のパーマネントをいったん追放した後に戦場に戻す(通称ブリンク、明滅とも)という内容。対戦相手の除去などに対してこの能力を誘発させてシャッと回避。自身のみでなく他のパーマネントもブリンクできるのが面白い。
ブリンク系のカードは除去対策として用いるのも良いが、戦場に出ることで能力を誘発させるパーマネントを出し入れすることでその能力を使いまわしたりといったアドバンテージを得る運用も考えたいところ。ブリンク誘発の条件が非クリーチャー呪文というのがキーになるね。
というわけで今回はこの《ディスプレイサーの仔猫》デッキをご紹介!
2 《島》 4 《教議会の座席》 4 《古えの墳墓》 3 《裏切り者の都》 2 《天上都市、大田原》 4 《ウルザの物語》 -土地(19)- 3 《船殻破り》 4 《ディスプレイサーの仔猫》 -クリーチャー(7)- |
4 《水蓮の花びら》 1 《ライオンの瞳のダイアモンド》 4 《オパールのモックス》 1 《上天の呪文爆弾》 4 《厳かなモノリス》 3 《一日のやり直し》 3 《意志の力》 2 《永劫のこだま》 4 《虚空の杯》 4 《覆いを割く者、ナーセット》 4 《大いなる創造者、カーン》 -呪文(34)- |
2 《厚かましい借り手》 1 《河童の砲手》 1 《歩行バリスタ》 1 《ライオンの瞳のダイアモンド》 1 《トーモッドの墓所》 1 《ボガーダンの金床》 1 《魔術遠眼鏡》 2 《四肢切断》 1 《罠の橋》 1 《否定の力》 1 《金属の叱責》 1 《意志の力》 1 《マイコシンスの格子》 -サイドボード(15)- |
レガシーで定番の青いアーティファクトデッキがベースになっている。2マナ出る土地や《厳かなモノリス》で早いターンから《虚空の杯》《大いなる創造者、カーン》などを展開する力技で盤面を制圧。
《覆いを割く者、ナーセット》と《船殻破り》で対戦相手のドローを封じ込めながら《一日のやり直し》《永劫のこだま》で手札を根こそぎ奪ってしまうというワルなコンボも仕込んである。
ここに仔猫が加わるとどうなるか? シンプルに種を明かすと…無限コンボが可能となる!
というわけでその手順を以下にまとめた。
1.《ディスプレイサーの仔猫》《大いなる創造者、カーン》を戦場に揃える。
2.カーンの能力で《ライオンの瞳のダイアモンド》をサイドボードか追放領域から手札に加える。
3.ダイアモンドを唱える。仔猫の能力が誘発、対象はカーン。カーンがブリンクする。
4.カーンの能力で《トーモッドの墓所》をサイドボードか追放領域から手札に加える。
5.トーモッドを唱える。仔猫の能力が誘発、対象はカーン。カーンがブリンクする。
6.ダイアモンドを起動、3マナ得る。その後トーモッドを起動、対象は自分。
7.自分の墓地のカードがすべて追放される、カーンの能力で追放されたダイアモンドを手札に加える。
8.以下、3~7を繰り返して無限マナ。最後にカーンから《歩行バリスタ》でフィニッシュ!
いやぁ、凄まじいコンボである。《ライオンの瞳のダイアモンド》の枠は《水蓮の花びら》でも良いし、《オパールのモックス》2枚をグルグル回しても成立する。
カーンがいない状態でも《覆いを割く者、ナーセット》と仔猫がいればモックスなどを唱えてはナーセットを出し入れ、ナーセットの能力でアーティファクトを補充しながらカーンが見つかるまで回し続ける……なんて強引なコンボ開拓も可能だ。
コンボパーツは重くとも《厳かなモノリス》があればどうとでもなる! 1ターンに複数のモノリス起動という禁断のパワープレイ、気分が良すぎて脳が蕩けるぞ!
《ディスプレイサーの仔猫》はレガシーやヒストリックにおいて今までにありそうでなかったカードとして、コンボを大きくアシストすることになりそうだ。
4マナで2/2と難点は多く持つクリーチャーだが、気ままな仔猫を味方に付ければ向かうところ敵なし! では、かわいい猫ちゃんと楽しいマジックタイムを♪
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