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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
今週のCool Deck:カウ・ゲート(パウパー)
金曜の夜だ! 何を食おう。ピザ? 焼き肉? たまらねぇなぁ。クールな夕食を経て楽しい週末に繋げたいもんだ。
というわけで今週もやってきました、クールなデッキを紹介する当コーナー。クールを語るには栄養に満たされていなければならない、クールにカロリーモリモリ摂取すべし。食ってから考えろ。というわけでフライデー・ナイト・ディナーを思案中だ。海の幸? 寿司、天ぷら、最高よ。やっぱり肉も捨てがたいか? ステーキ、しゃぶしゃぶ……牛豚鶏、鶏、チキンッ! 良いじゃないか。最高のフライドチキンにかぶりつきたい気分だぜ。クリスピーでジューシー、そしてクール!
今日のデッキはチキン……というかバード(鳥)が主役だ!
4 《冠雪の島》 3 《冠雪の平地》 4 《バジリスク門》 4 《砦門》 4 《海門》 1 《岡門》 2 《灰のやせ地》 -土地(22)- 4 《聖なる猫》 4 《戦隊の鷹》 2 《ギルドパクトの守護者》 -クリーチャー(10)- |
4 《定業》 3 《渦まく知識》 1 《呪文貫き》 4 《対抗呪文》 4 《未達への旅》 4 《当世》 1 《天界のほとばしり》 1 《オルゾヴァの贈り物》 1 《息詰まる噴煙》 3 《綿密な分析》 2 《虹色の断片》 -呪文(28)- |
1 《ゴリラのシャーマン》 2 《荒廃の工作員》 4 《青霊破》 4 《赤霊破》 1 《水流破》 1 《鋭い痛み》 1 《アームズ・オヴ・ハダル》 1 《貴族階級の嘲笑》 -サイドボード(15)- |
このクールなデッキは?
Magic Onlineで開催されたパウパーのイベントにて優勝したリストだ。
コモン限定のフォーマット、この環境での鳥カードの代表格といえば、《戦隊の鷹》! これを主役とした青白デッキの登場だ。
《戦隊の鷹》といえば一時代を築いた、通称「カウ○○」デッキのキーカードだ。カウとは雌牛のことではなく、鳥の鳴き声の擬音語「caw」のこと。
この鷹は戦場に出ると同名のカードを好きなだけライブラリーから手札に加えられる。1枚1枚は1/1飛行と非力でも、確実なアドバンテージを確保できるクリーチャーがたったの2マナ!
これをフィニッシャーとしたコントロールデッキを「カウ・ゴー/Caw-Go」と呼んだ。そして特に《石鍛冶の神秘家》から《饗宴と飢餓の剣》などの装備品を得て戦うスタイルの攻めも重視したデッキを「カウ・ブレード/Caw-Blade」と呼び、このデッキはスタンダードや他のフォーマットにて最強の名をほしいままにした名デッキであった。鷹の打点の低さを装備品で補うことで、タフな戦闘もこなせるデッキへと進化した逸品だ。
そしてこのデッキは現在に蘇ったパウパー版「カウ・ブレード」である! 詳細を見ていくことにしよう。
どこがどうクールなのか?
クールポイントその1:カウの有効活用法
カウデッキが強かった理由。それは白い鷹と青い呪文の相性にあった。
《戦隊の鷹》は最大で3枚のカードを手札に加えることができる。手札の総枚数が2マナで2枚も増えるわけだ。この増えた手札を、その枚数だけでなく質も高めるために青いカードと併用するのがカウ・デッキの基本戦略だ。
スタンダードやレガシーでは《精神を刻む者、ジェイス》と組み合わせたものだ。ジェイスの[0]能力はカードを3枚引いて2枚をライブラリーに戻すというもの。鷹で水増しした手札をこの能力で入れ替えることで、その時に応じて必要な打ち消しや除去といったカードと交換できる。その上でさらに鷹を出せばライブラリーをシャッフルできるので、不要な土地などを戻しつつそれらを再度引かないようにライブラリートップをリフレッシュさせるということも可能だ。これによりカウ・デッキは物量で対戦相手を圧倒してきたのである。
パウパーであればジェイスの能力の元となった《渦まく知識》が使える。
これと鷹のコンビネーションで《対抗呪文》や《未達への旅》など相手の自由なゲーム展開を崩していくカードをかき集める。
《当世》のⅠ・Ⅱ章能力で手札を入れ替えるのも効果的に働くだろう。
クリーチャーでありながら、戦闘面よりも手札を潤すという点が重要視されている、クールなアドバンテージ獲得要素なのだ。
クールポイントその2:Blade? No no no, we need gates.
さて、カウで手札を満たしてゲームを掌握したらクリーチャーで勝ちに行こう。そこでどのようなカードを用いるか?
鷹以外に採用されているのは《聖なる猫》に《ギルドパクトの守護者》。
どちらもパウパーの白を代表するクリーチャーではあるが、これらも鷹と同じくパワーは低め。これらで攻撃して勝つには一体何ターンかかるやらわからない。
時間がかかればそれだけ対戦相手にドローの機会を与え、コントロールしきったゲームを再掌握されかねない。なので可能な限り早く勝ちたいのでコントロール・デッキはパンチ力のあるクリーチャーを好むわけだが……まあ安心してくれ。このデッキが「カウ・ブレード」の後継である理由、それはしっかりと打点アップカードを備えているからに他ならない。
使うのは装備品ではなく、なんと土地。最新セットである『統率者レジェンズ:バルダーズ・ゲートの戦い』より《バジリスク門》の登場だ!
この門はクリーチャーを自身の門の数だけサイズアップさせるという能力を持つ。これで鷹たちを5/5やそれ以上のサイズに育て、一撃で大きなダメージを与えようというのが狙いだ。
クリーチャーはそれぞれ飛行・絆魂・プロテクション(単色)と、いずれもサイズアップと相性の良い能力を備えている。小粒と思って油断している対戦相手をこれらで一気に追い詰める、クールなフィニッシャーでありながら土地でもあるのでデッキのスペースを圧迫しないのがクールすぎる!
いずれも多色土地が限られるパウパーにとっては有用な新戦力だ。2色デッキのマナ基盤を安定させるとともに《バジリスク門》の打点をゴリゴリとアップさせることが可能なのは実にクールだ。
そして《砦門》《海門》は2色目のマナを自分で選べるのがポイント。そのためメインでは《息詰まる噴煙》、サイド後は《赤霊破》など、デッキのメインカラーと無関係な強力カードを強引に運用することが可能となっている。これらの門の登場はパウパー環境をクールに激変させそうだな。
クールなまとめ
装備品ではなく門を用いて鷹たちを強化する「カウ・ゲート」を紹介させてもらった。パウパーというコモンだけのフォーマットでありながら、パワフルで奥が深いデッキ構築にはクールの一言に尽きる。『統率者レジェンズ:バルダーズ・ゲートの戦い』はコモンカードも見逃せないものになっているぞ!
今すぐカードを再確認して、皆もデッキを作ってみよう。それじゃあ今週はここまで。Stay cool! Battle for the gate!!
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