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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
今週のCool Deck:「五者会談ビッグマナ」を組む!(スタンダード)
今週もきたぞ、きたぞ、きたぞ。クールなデッキを取り上げるお時間だ!
『ニューカペナの街角』、こいつは……言うまでもなくクールなセットだぜ! これが掲載されるタイミングでは、ちょうどデジタルのリリースも店頭での販売も始まっていることだろう。
いや~3色セットというのはやはり良いものだよ、金色フレームの多色カードがたっぷり、そこに並ぶ3つの色マナシンボル。3色のカードは言うまでもなく、唱える難易度が1色や2色のカードと比べて格段に上になる。その分、それらのカードは同じマナ総量やレアリティのものに比べて強力なものにデザインされている。見た目にもクールなコストを持った呪文をどう扱うか、今からデッキ構築が楽しみでしょうがない。
この3色推奨セットにおいて並々ならぬインパクトを放つ1枚が《五者会談》。
3色セット唯一の5色の呪文! この時点でもうクールではないか。
アートに描かれているのはラフィーン、ザンダー、ジアトラ、ジェトミア、ファルコ・スパーラの五者。ニューカペナを支配し繁栄させてきた五大一家それぞれの長だ。
一家はそれぞれにデーモンによって統べられている。このデーモンが一堂に会したシーンがこの《五者会談》だ。アートも設定もマナ・コストもむちゃくちゃクールじゃないか!
して、その性能は? ライブラリーの上から10枚追放して、その中から3色のカードを唱えられるという変則的なアドバンテージ源だ。同時に各色のマナを2つずつ得て、このマナを使ってその3色呪文のマナを支払うことが可能だ。
全10マナで3色の呪文ってことは、最大でマナ総量3・3・4と3つの呪文を唱えられることになる。8マナでそれだけのアドバンテージを得られれば、ゲームの流れはガラリと変わる。
今回はこのクールすぎるソーサリーを使ったデッキを考える回としよう!
フォーマットは……カードプールが広いとキリがないので、スタンダードにしようか。ニューカペナ導入前のスタンダードに存在する3色のカードはわずかか3枚、《敬愛されるレンジャー、ミンスク》《二天一流、一心》《暁冠の日向》。いずれも専用デッキ向きな少々癖があるカードなので、会談から唱える呪文の候補はニューカペナから探すのが良いだろうな。
そこで注目すべきは、やはり「魔除け」!
3つのモードを持つ3色のインスタントのサイクルだ。モードを持つことであらゆる状況に対処可能な無駄になりにくいカードなので、押している or 押されている状況問わず、会談からめくれて仕事を果たすことが期待できる。
《常夜会一家の魔除け》《土建組一家の魔除け》と、除去や打ち消しとして序盤を生き延びるためのコントロールカードとして働くものが多いのも特徴で、これを会談から3連打、あるいは2連打+4マナの呪文と動ければクールな瞬間を体感できそうだな。
軽い呪文だけでは手数で押してもカードパワーに太刀打ちできない可能性もあるので、マナ総量の大きい3色呪文も採用しておきたい。《蒐集家、ザンダー卿》なんかはうってつけだな。
戦場に出ただけで対戦相手の手札を捨てさせてアドバンテージ差をつけ、攻撃しだすとみるみるうちに相手のデッキから有効なカードを削り落としてしまう。かと言って除去するとそれはそれでパーマネントを道連れにされて……と、かなりの厄介者だ。
同じく7マナのクリーチャーから《解脱の魂》も採用してみたい。
パーマネントを最大3つ破壊し、そのオーナーは代わりに3/3飛行の天使を得る。対戦相手の《放浪皇》のような厄介なパーマネントをまとめてフッ飛ばしてトークンに置き換えても良いし、自分のパーマネントを割って天使の軍団で一気に勝ちに行くというのもクールな光景だ。
これらのフィニッシャーを据えた「五大一家ビッグマナ」を、とりあえずたたき台としてこんな感じで組んでみたよ!
2 《平地》 2 《島》 2 《沼》 2 《山》 2 《森》 1 《スパーラの本部》 1 《ジアトラの試練場》 1 《ジェトミアの庭》 2 《枝重なる小道》 4 《岩山被りの小道》 2 《樹皮路の小道》 2 《闇孔の小道》 1 《連門の小道》 1 《河川滑りの小道》 -土地(25)- 4 《裕福な亭主》 4 《俊足の踊り手》 2 《解脱の魂》 1 《蒐集家、ザンダー卿》 -クリーチャー(11)- |
4 《世界樹への道》 1 《常夜会一家の魔除け》 1 《貴顕廊一家の魔除け》 2 《土建組一家の魔除け》 2 《斡旋屋一家の魔除け》 3 《虚空裂き》 1 《豪火を放て》 1 《終わりなき迂回》 4 《大勝ち》 2 《古き神々への拘束》 1 《神の乱》 3 《五者会談》 -呪文(25)- |
まとめきれずに61枚になってしまったが、ひとまずこんなところからスタートしたいなと。
《裕福な亭主》《大勝ち》で宝物を生成、《古き神々への拘束》で森タイプを持つ3色土地をサーチ、《世界樹への道》で基本土地を得るなど、ゲーム開始時からマナ基盤を整えながらターンを進める。
その道中で遭遇するクリーチャーなどのパーマネントを、3色を中心とした各種除去で対処する。
ボード・コントロールと呼ばれる戦術で対戦相手の好きなようには展開させず、そうこうしているうちに5色含む8マナ揃えば《五者会談》で攻守を一転させ、一気にフィニッシュまで持っていく。
こんなクールなストーリーラインをたどれれば良いが……まあそう簡単にはいかないよな(笑)。なので、実際にプレイが可能になったらデッキパーツの取捨選択をゲームを重ねながら行っていき、ブラッシュアップしたいなと考えている。このベースとなるリストが誰かの参考になればクールすぎる幸いだね!
デッキの主役である《五者会談》は迷った末に3枚に。この手の主役を据えたコンセプトでデッキを組む際に、いつも悩むことである。
冷静に考えれば8マナの呪文をデッキに4枚入れると、必要以上に引いてしまって手札のお荷物になりがち。でもこれを使うぞ!と決めたカードを引けないのも寂しい話ではあるし……このジレンマの末に今回は3枚で妥協した形である。
4枚だとゲーム開始時の手札にやってくる確率が高く、しかも2枚以上引いてしまうことだってザラにある。3枚に抑えることでそういったダブつきのリスクを避けるとともに《大勝ち》《斡旋屋一家の魔除け》《土建組一家の魔除け》で引き込めることを計算している。そういう意味では2枚でも十分かもしれないが、その辺は「堅実に機能して勝てるデッキ」か「クールなカードを堪能するデッキ」を組むかで各自調整するのが良い結果につながるだろう。自分のやりたいことを信じて、それを実現できる枚数をクールに選択するべし!
魔除け×2、あるいは《虚空裂き》などとの組み合わせに、最後の一手として絡めるべき4マナ域……これにはちょっと迷ったのだが、《俊足の踊り手》がクールかなと思った次第。
4マナ5/4でとトランプルに絆魂に速攻……印刷間違いか?とさえ思える攻撃的なスペックがたまらない。減ったライフを回復する役割も兼ねるので、対戦相手の盤面を掃除しつつこれを走らせてライフ差を逆転させにかかろうじゃないか。
疑似除去として採用している《終わりなき迂回》は自身の墓地のカードを対象にすることも可能なので、《五者会談》を2ターン連続で行うという会談延長コースで勝てれば最高にクールかなとね。
いや~こうして書いているだけでも、やっぱり3色のカードってできることが幅広くて、ワクワクしてくるもんだなぁ。
というわけで今回のクールなデッキは、本日より始まる新環境において体感できるクールな1枚の筆頭候補《五者会談》を使ったデッキを考察してみた。クールに見えたのなら嬉しいし、そうでなかったら実際にプレイを重ねてそう思ってもらえるリストを目指すのみだ。
どっちにせよゴールは常にクール! 皆も『ニューカペナの街角』で3色の力を体感しようぜ。それじゃ今週はここまで。Stay cool! Meet the five demons!!
(編集より:5月2~6日は休載させていただきます。次回掲載は5月9日(月)となります。お楽しみにお待ちください。)
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