多元宇宙工場見学！ 今日は良い子の皆と、この工場で何を作っているかを見てみよ～っ。

　訪れたフォーマットはモダン、鉄鋼業や機械工学が発達した環境だね。じゃあ早速工場に入ってみよう！

　看板には「ラクドス・アンヴィル」と書いてあるね。ラクドスというのは黒と赤の２色のこと、アンヴィルというのは英語で金床のこと。読みは「かなとこ」、鉄床とも書くね。ハンマー台とも呼び、その名の通り熱した鉄などの金属をこの台に乗せ、ハンマーで叩いて加工するんだ。つまりここは……金属を使って何かを作る工場なんだね！

　向こうにフロアマップ(デッキリスト)があるよ、見てみよう。

　ここからは《ゴブリンの技師》さんが、この工場について一緒に教えてくれるよ！ 技師さん、よろしくお願いしますね！

技師：あぁ、うん。リストを見てもらえば分かる通り、この工場に勤めるクリーチャーでまともに会話できそうなのって私くらいだからね……。

　猿に猫や……それからリスも働いてる工場なんですね！ あと、なんだか怪しげな人？

技師：《敏捷なこそ泥、ラガバン》はモダンで赤ければとりあえずってやつで、この工場だと宝物生成も他のデッキと意味が違ってくるね。

技師：《大釜の使い魔》と《貪欲なるリス》はヒストリック環境でもお馴染みのコンビだね。あと《大霊堂の信奉者》もあれはあれで大事なスタッフだね。

　それらのクリーチャーとアーティファクトを組み合わせたデッキなんですね。

技師：その通りだね。キーカードは工場名の通りアンヴィル、《鬼流の金床》さ。

　アーティファクトを生け贄に捧げて、対戦相手からライフを奪えるカードですね。鬼の顔した金床なんてカッコいい！

技師：重要なのはあれで何を作るかということ。あれは自分のターンの最初にアーティファクトが戦場を離れることで、１/１の構築物を生成するんだ。自身の能力での生け贄ももちろん、宝物とか《ミシュラのガラクタ》とか他の形で墓地に置かれるものでもOK。そしてこれを複数並べれば、１個のアーティファクトをもとに、たくさんの構築物が並ぶことになるんだ。

　なるほど～それを技師さんや先ほどの動物さんたちでサポートしてるんですね。

技師：そうだね。私は金床など必要な機械を持ってくるのが仕事だよ。その中の１つには《魔女のかまど》もある。

技師：そう、これは《大釜の使い魔》と組み合わせて力を発揮するものだね。使い魔をかまどで生け贄に捧げて食物・トークンを生成、食物生け贄で使い魔を戦場に戻す。これを毎ターン繰り返すわけだ。

　この工場は食べ物まで作ってるんですね！

技師：その食物を使い魔で生け贄に捧げることで、金床の能力も誘発する。さらに《貪欲なるリス》や《大霊堂の信奉者》もその生け贄をきっかけに仕事をしてくれて、対戦相手のライフをじわじわと確実に奪っていくことができるシステムが完成していくんだ。

　《実験統合機》からアドバンテージを得ながら、お侍さんを呼び出したりもするんですね！

技師：それを《爆片破》で生け贄に捧げるのがここで働く喜びかもしれないねぇ……《感電破》と併せて、あっという間にライフを０にしてしまうサプライズも楽しい瞬間だよ。

　この剣はなんなんですか？

技師：それこそうちの工場のモダンらしさかな。《弱者の剣》が墓地にある時に１/１のクリーチャーが戦場に出ると、これが墓地から出てきてそのクリーチャーに装備させられるんだ。《鬼流の金床》でこの剣を生け贄に捧げると構築物が出てきて、即座に剣は戦場に戻るんだ。何の損失もなく相手のライフを失わせつつクリーチャーが増えるってわけさ。《大釜の使い魔》が《魔女のかまど》とでグルグル回ることでもこの剣が戻ってきたりするね。そしてこの剣を墓地に持ってくるのが私《ゴブリンの技師》の仕事なんだ。

　うわ～とっても強そう！ 宝物、構築物、食物とアーティファクト・トークンを使ってゲームに勝利する工場なんですね！ で、いろんなものが生成されてるんですけど……ここって結局何の工場なんですか？

技師：う、う～ん…それは……細かいことは気にせず、おじさんたちは働いているよ！