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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
『神河:輝ける世界』参入後の黒単サンプルリスト:魂と、ラーメンと(アルケミー)
22 《冠雪の沼》 2 《廃墟の地》 -土地(24)- 4 《ひきつり目》 4 《よろめく怪異》 1 《隠し幕》 1 《不吉なとげ刺し》 1 《スカルポートの商人》 2 《街追いの鑑定人》 -クリーチャー(13)- |
1 《血の長の渇き》 4 《命取りの論争》 2 《冥府の掌握》 2 《パワー・ワード・キル》 4 《血塗られた刷毛》 1 《ハグラの噛み殺し》 3 《雪上の血痕》 2 《食肉鉤虐殺事件》 1 《不笑のソリン》 3 《蜘蛛の女王、ロルス》 -呪文(23)- |
1 《強迫》 1 《レイ・オヴ・エンフィーブルメント》 1 《罠を探す》 1 《冥府の掌握》 1 《パワー・ワード・キル》 2 《真っ白》 1 《魂の粉砕》 1 《雪上の血痕》 2 《食肉鉤虐殺事件》 1 《不笑のソリン》 1 《環境科学》 1 《マスコット展示会》 -サイドボード(14)- |
新しい1週間の始まり、珍しくもデッキリストからスタート。
『イニストラード:真紅の契り』環境、一部カードの能力調整が実施されたのちのアルケミーにおける「黒単コントロール」だ。
《よろめく怪異》《ひきつり目》などで相手の攻撃を受け止めつつ《命取りの論争》で生け贄にすることでライフを護りつつ手札を得て、宝物生成や《環境科学》でマナをも確保。
《蜘蛛の女王、ロルス》や《雪上の血痕》などコストの重いパワーカードで盤面をガッチリ掌握。
《食肉鉤虐殺事件》や《血塗られた刷毛》で対戦相手のライフを確実に削っていき、気が付けば逆転というストーリーをたどる長期戦デッキだ。
《冠雪の沼》ばかりで構成されていることで、能力が調整された《街裂きの暴君》の被害を一切受けないのが強みだ。
またこちらの《血塗られた刷毛》も調整によりパワーダウンしたものの、《街追いの鑑定人》や《命取りの論争》が絡めば十分に機能するまだまだやれる。
クリーチャー系のデッキ相手には(よっぽどなブン回りをされた時以外は)がっぷり四つ、正面からぶつかって受け止めることができる頼もしいデッキだ。
使ってみると《雪上の血痕》でロルスや《不笑のソリン》を使いまわすのが強くて楽しい。盤面のクリーチャーを全滅させつつ《街追いの鑑定人》を戻して手札も削ぎ落とすのも心地よい。
さて、このコラムが公開されるタイミングにはもう『神河:輝ける世界』がMTGアリーナでリリースされて数日経った頃。どんなデッキが環境の初陣に躍り出ているか、リリース前の今の僕には知ることはできない。
ただ今セットのキャッチコピーに「今こそが未来」というフレーズがある。全カードが公開された今このタイミングこそ、リリース後という未来に繋がっている。そう信じて……上記のデッキリストをアップデートしてみよう。
個人的には今回の神河、黒のカードはどれもなかなか魅力的に見えてね。派手なフィニッシャーからシブ~い脇役まで、良い感じに揃っているように見える。
そんな黒の新カードの中でも、アルケミーの「黒単コントロール」との相性がすこぶる良さそうな1枚が《魂転移》だ。
普通に使っても、クリーチャーかプレインズウォーカーへの除去であるためなかなか優秀。ソーサリーなのが玉に瑕だが、破壊ではなく追放なので死亡時の誘発などをきっちりケアできるのが偉い。
除去ではなくゲームに勝つ手段が引きたかったという時には、墓地からクリーチャー orプレインズウォーカー回収で攻めるカードに早変わり。
この二択だけでも3マナの呪文としては十分だが、エンチャントとアーティファクトの両方をコントロールしている場合、この呪文は両方のモードを選ぶことが可能になる。つまり相手は攻め手が1枚減り、こちらはそれが1枚増える。これはゲームの流れを一気に変える、プチ《雪上の血痕》みたいなものだな。
エンチャントとアーティファクトを揃えるという条件は……そう、《血塗られた刷毛》1枚で両方が確保できるので、アルケミーにおいては簡単なことなのだ。刷毛自体と血・トークン、あるいは宝物・トークンや《食肉鉤虐殺事件》と、これだけあれば十分に《魂転移》の真価を発揮させることが可能だろう。
《暗殺者の色墨》も同様にコストを低下させて2マナの万能除去として扱えそうだ。
これらで除去周りを軽くて確実性が高いものに置き換えられるようになった。どちらもプレインズウォーカーに触れるのも、対コントロールにおいてメインから無駄になりにくく褒めてあげたいポイント。エンチャントとアーティファクトを並べるのであれば土地枠に《道路脇の聖遺》も入れておきたい。土地から2枚ドローは決まれば流石に強い!
あとビジュアル的にもたまらない、これはぜひとも使いたいカードがもうひとつ。《波止場の料理人》!
お客さんはこの世のものではないですねとか、ラーメンに何入れてますのんとか、いかにもサイバーパンクなジャパンを舞台とした作品に出てきそうなオヤジの恰好とか……いろいろ最高だ。
能力はアーティファクトかクリーチャーを生け贄に捧げてカードを1枚引くというもので、《スカルポートの商人》と似たような能力を持つ。宝物が出ずタフネスが下がった分、1マナとかなり軽量化されたことで使いやすさが向上した1枚だ。
そしてなぜかこの市民はクリーチャーでありつつエンチャントでもあるので、《魂転移》らともシナジーを形成する、と。とりあえずスカルポートと入れ替えて、使用感を試してみたい。《血塗られた刷毛》から出てきた《血の芸術家》も、まさかラーメン屋のオヤジに能力を誘発させられるとは思うまい。
《食肉鉤虐殺事件》はお肉や出汁を取る骨の仕入れ先、とかいろいろと楽しくなってくる。多国籍なカードが相互作用を発生させるのがマジックの醍醐味だと考えているので、神河がまたこうしてデッキに彩りを添えてくれるのは本当に嬉しいね。
22 《冠雪の沼》 1 《廃墟の地》 1 《道路脇の聖遺》 -土地(24)- 4 《ひきつり目》 4 《よろめく怪異》 1 《不吉なとげ刺し》 2 《街追いの鑑定人》 2 《波止場の料理人》 1 《真夜中の空、殉至》 -クリーチャー(14)- |
4 《命取りの論争》 2 《冥府の掌握》 1 《ハグラの噛み殺し》 3 《雪上の血痕》 2 《食肉鉤虐殺事件》 2 《蜘蛛の女王、ロルス》 4 《血塗られた刷毛》 2 《暗殺者の色墨》 2 《魂転移》 -呪文(22)- |
1 《真夜中の空、殉至》 2 《隠し幕》 1 《強迫》 1 《冥府の掌握》 1 《パワー・ワード・キル》 2 《真っ白》 2 《食肉鉤虐殺事件》 2 《不笑のソリン》 1 《雪上の血痕》 1 《環境科学》 1 《マスコット展示会》 -サイドボード(15)- |
フィニッシャーにはやっぱり《真夜中の空、殉至》でしょ!
ってことでリストにまとめた結果こんな具合に。元のリストの完成度が高いので、試作機の骨格にするにはもってこいだね。
カードの取捨選択は、結局のところゲームを重ねてみないとわからない。この新カードは良い、やっぱりあのカードが必要、置き換えても同じ役目をするから使ってて楽しい方を……こんな具合に、新しいカードを採用した時に感じたことに素直に従って、デッキという刃を自分好みに研いでいこう。デッキをチューニングする感覚は、やっぱり環境初期こそが最も楽しいぞ。
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