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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

赤単ドラゴン:空が燃える時、力弾ける?(スタンダード)

岩SHOW

 前回は既存のデッキに新カードを足すという形で『神河:輝ける世界』への期待を高めてみた。では今回もその手法で新環境のスタートを切るデッキ候補を考えてみよう。

 ちょうど、1月末の禁止改定に対応した、最終盤のスタンダード環境の独自色が強くてアツいリストを見つけたところだ。ではまずはそのリストから見ていただこう。

Platinum-Mythic Rank Player - 「赤単ドラゴン」
スタンダード (2022年1月31日)[MO] [ARENA]
18 《冠雪の山
1 《バグベアの居住地
2 《這い回るやせ地

-土地(21)-

3 《くすぶる卵
1 《墓所の門番
3 《マナ形成のヘルカイト
4 《黄金架のドラゴン

-クリーチャー(11)-
2 《霜噛み
2 《棘平原の危険
4 《無謀なる衝動
3 《轟く叱責
2 《燃えがら地獄
2 《ドラゴンの火
1 《削剥
2 《錬金術師の計略
3 《夜を照らす
2 《髑髏砕きの一撃
1 《ツンドラの噴気孔
1 《弾ける力
3 《勝負服纏い、チャンドラ

-呪文(28)-
2 《血に飢えた敵対者
1 《髑髏砕きの突撃者
2 《星山脈の業火
3 《バーニング・ハンズ
2 《燃えがら地獄
4 《マジック・ミサイル
1 《マスコットの横取り

-サイドボード(15)-

 

 赤単色のドラゴン・デッキだ! 実に温度の高いリストで、童心に火がつけられてしまう。

 《マナ形成のヘルカイト》の能力に注目し、インスタントやソーサリーをたっぷり採用しこれらを唱えることで速攻を持ったトークンを安定して生成させ、毎ターン大ダメージを叩き出して勝利することを狙っている。

 また、それらの呪文の中には《夜を照らす》《弾ける力》と対戦相手に直接ダメージを与えられるX呪文も含まれている。

 マナを注げば注ぐほどダメージが上がり、ヘルカイトが生み出すトークンも巨大になる。

 そのためのマナをスタンダード最強ドラゴン筆頭候補、《黄金架のドラゴン》が供給してくれるという寸法だ。

 なかなかに腕白なリストで、見ていて回したくなってしまう。せっかくだからこれを新環境に対応させようぜ、というのが今回の趣旨である。

 赤い新カードといえば……《燃え立つ空、軋賜》!

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 プレビュー期間よりもさらに先に公開されていたので、多くのプレイヤーが認識している1枚になっていることだろう。我々日本語圏のプレイヤーからするとドラゴンの名前が「アツシ」というのはなんだか面白いのだけれども……イラストもかっこよく、性能もかなりガチ寄りの1枚に仕上がっている。

 4マナ4/4飛行にさらにトランプルと、ドラゴンのメインカラーに恥じないマナ効率の良さでサイクルの他のドラゴン・スピリットと差をつける。そして死亡時に選ぶ能力は……ライブラリーの一番上からカードを2枚追放し次のターンまでそれが唱えられるという《無謀なる衝動》と同様のアドバンテージ獲得。そしてもうひとつが宝物3つの生成だ。

 これらの能力、おそらくは2枚追放の方がメインになるだろう。使い切りのマナよりはカード1枚が2枚に化けるアドバンテージの方が一般的には価値が高いからね。

 だからといって宝物が無価値というわけではない。そう、《黄金架のドラゴン》がいればこれは計6マナにもなるからだ。黄金架と軋賜が並んでいる状況で、4マナを支払って2枚目の軋賜を戦場に出し、伝説ルールで1枚を墓地に送ることでこの宝物能力を誘発させて6マナ得て……と、マナ加速に使えるケースもあるだろう。そこから《弾ける力》とかのX呪文でフィニッシュ、したくないか?

 ということで上記の「赤単ドラゴン」をベースに、《燃え立つ空、軋賜》などの神河新戦力を投入したサンプルリストを作ってみたぞ!

岩SHOW - 「新・赤単ドラゴン」
スタンダード (『ゼンディカーの夜明け』~『神河:輝ける世界』)[MO] [ARENA]
16 《冠雪の山
2 《バグベアの居住地
2 《反逆のるつぼ、霜剣山

-土地(20)-

4 《くすぶる卵
2 《マナ形成のヘルカイト
4 《黄金架のドラゴン
4 《燃え立つ空、軋賜

-クリーチャー(14)-
3 《棘平原の危険
3 《ドラゴンの火
4 《炎血の発想
2 《夜を照らす
4 《髑髏砕きの一撃
2 《弾ける力
2 《勝負服纏い、チャンドラ
2 《災厄招来
4 《無謀なる歓喜の行進

-呪文(26)-
2 《血に飢えた敵対者
2 《星山脈の業火
3 《バーニング・ハンズ
2 《燃えがら地獄
3 《マジック・ミサイル
1 《環境科学
1 《ご破算
1 《マスコット展示会

-サイドボード(15)-

 軋賜&黄金架で《弾ける力》をぶっ放すのをメインのミッションに据えて構築してみた。

 軋賜以外にもアドバンテージが稼げる新カードをピックアップしている。まずは《無謀なる衝動》と置き換えてみたのが《無謀なる歓喜の行進》。

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 同じ2マナで唱えた場合は《無謀なる衝動》より効果が落ちるが、土地が並び宝物も余ったゲーム終盤ではかなり多くの枚数を追放して理想の2枚を見つけられるだろう。土地の枚数を削り《棘平原の危険》《髑髏砕きの一撃》をその枠に採用することで、この《無謀なる歓喜の行進》の代替コストに回せるカードの割合も増しているので、いざという時は手札を切って必要なものを探しに行こう。追放するのが1枚であれば元は取れるしね。

 もう1つ、インスタントとソーサリーが主体のデッキに噛み合う1枚として《災厄招来》も使いたいところ。

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 マナ総量の合計が6以下になるように手札&墓地から呪文を唱えられるので、使い終わった火力呪文をおかわりして一気にライフもアドバンテージ差も付けてしまおう。《炎血の発想》を本体に撃ち込みながら履修して手札も補充できれば最後の詰めにピッタリだ。

 ただこれで唱えるカードはマナが支払われていないので、《くすぶる卵》や《マナ形成のヘルカイト》でカウンターが置かれたりトークンが出てきたりはしないのでそこのところだけは気を付けて。

 現環境の時点でキャラクター揃いの赤いドラゴンたち。ここに加わる《燃え立つ空、軋賜》は新たなエースとなって我々を勝利へ導いてくれるだろうか。いや、そうに違いない! 期待しかないカッコいいドラゴンで、君も空をアツく燃え上がらせろ!

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