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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
ラクドス・ドラゴン:イニストラードは竜の名産地(スタンダード)
マジックに欠かせない要素として、ドラゴンを挙げないわけにはいかない。
次元によってはそれが生息していないこともあって、未収録のセットもあるにはある。しかしドミナリアをはじめ、多元宇宙の各所にはその次元における最強の捕食者であり、永遠の時を生きる知恵深き者であるドラゴンが君臨しているものだ。
最初のドラゴンである《シヴ山のドラゴン》から今日に至るまで、数えていけばキリがないほどのドラゴン・カードが世に送り出された。それらのカッコよさに痺れ、その強さに震える。これぞマジックをプレイする理由だと豪語するドラゴン好きプレイヤーもいるはずだ。あなたのお気に入りドラゴンは《黄金架のドラゴン》? 《破滅の龍、ニコル・ボーラス》? 《雷口のヘルカイト》?
僕は《稲妻のドラゴン》かなぁ。
いろいろな次元に多種多様なドラゴンが生息しているので、その違いを見るだけでも楽しくなってくる。
直近のストーリーの舞台となっているイニストラードは、ゴシックホラーな次元で吸血鬼・狼男・ゾンビといった面々が生息しているのは有名な話。しかしながらここにもファンタジーの化身であるドラゴンは生息している。
イニストラード産のドラゴンの特徴は、首が長いこと。スラリと伸びた首は高貴な美しさをたたえている。そして、翼が透けて見える昆虫の羽根のようであり、さながらステンドグラスの如き輝きを放っている。煌びやかで見惚れるようなこの次元のドラゴンは、悪しき者と戦う人々にとって希望の象徴として映るに違いない。
意外とカードのバリエーションも豊富なイニストラードのドラゴンたち。今回はそれらで戦うデッキを紹介ッ!
6 《沼》 1 《山》 4 《憑依された峰》 4 《荒廃踏みの小道》 2 《バグベアの居住地》 4 《目玉の暴君の住処》 -土地(21)- 4 《隠棲した絵描き、カレイン》 3 《嘘の神、ヴァルキー》 3 《ヴォルダーレンの末裔、フロリアン》 4 《マナ形成のヘルカイト》 3 《月の帳の執政》 4 《黄金架のドラゴン》 -クリーチャー(21)- |
2 《棘平原の危険》 4 《ドラゴンの火》 3 《冥府の掌握》 3 《オーブ・オヴ・ドラゴンカインド》 2 《魂の粉砕》 4 《髑髏砕きの一撃》 -呪文(18)- |
3 《スカイクレイブの影》 4 《強迫》 3 《バーニング・ハンズ》 1 《削剥》 1 《燃えがら地獄》 1 《冥府の掌握》 2 《真っ白》 -サイドボード(15)- |
スタンダードのドラゴン・デッキと言えば、世界選手権で高橋優太選手を優勝へと導いたのも記憶に新しい「イゼット(青赤)ドラゴン」が思い浮かぶが、このリストは青ではなく黒を赤の相棒に据えている。「ラクドス・ドラゴン」となるわけで、もうその名前がカッコイイな。
赤はドラゴンの色でもあるのでドラゴン・デッキを組むのであればここは譲れないとして、なぜ黒が選ばれたのかという点も含めてリストを解析していこう。
まずはデッキの勝ち筋から。これは言うまでもなくドラゴンであるわけだが、さてその顔ぶれは。トップバッターはイゼット型でも定番、歴代ドラゴンの中でも屈指のパワーカードである《黄金架のドラゴン》。
5マナ4/4飛行・速攻という文句なしなスペックに加えて、攻撃するか呪文の対象になると宝物生成、さらに宝物から出るマナが2マナに……と、今さら解説するまでもない、スタンダードの赤を代表する1枚だ。
出して殴って2マナ出しつつ、それを《ドラゴンの火》のコストに充てるという動きが非常に強力で、これが生き延びてしまうと手数に大きく差がついて圧倒されてしまうことになる。
この最強ドラゴンとともに用いるのが《月の帳の執政》。
速攻こそないが4マナ4/4飛行は十分な戦力、さらにカードを引いたりダメージを飛ばしたりと多彩な能力を持ち、一筋縄ではいかないクセモノだ。
ドローもダメージも、唱えた呪文の色やパーマネントの色を参照するので、2色以上のデッキでこそ真価を発揮するドラゴンとなっている。リスト内に見られる黒赤の2色呪文と上手く組み合わせて、ザクザクとカードを引いていきたいところ。
これら既存のドラゴンに加えて『イニストラード:真紅の契り』からやってきたのが《マナ形成のヘルカイト》。
これまたイニストラード産らしい、幽玄なルックスがたまらない。MTGアリーナだとこの怪しげなドラゴンが戦場を横切る演出も相まって、プレイしていてビジュアル面でマジックに求めているものを満たしてくれるドラゴンだ。
これまた4マナ4/4飛行とグッドスペック、そしてこのヘルカイトはインスタントとソーサリーに反応し、ドラゴンの幻影であるトークンを生成。ターン終了時までの儚い存在ではあるが、速攻を持ち、唱えた呪文のコスト分のサイズなので、これで空からガツンと喰らわせろと、攻撃的なデザインが施されている。
このデッキには《ドラゴンの火》をはじめとする赤のインスタントとソーサリー除去を備えており、そこにさらに《冥府の掌握》《魂の粉砕》と黒の除去を足してある。
これらで相手のクリーチャーをどかしつつ、ドラゴンとイリュージョンで攻撃する、対クリーチャーデッキを意識した中速デッキというのがこのリストの正体なのである。
非クリーチャー主体デッキ相手にはサイドボードの《強迫》《真っ白》とこれまた黒の強みで勝負。これらでもヘルカイトでトークンを生成できるようになっているというわけ。
クリーチャーをドラゴンで揃えることで得られる恩恵は《ドラゴンの火》……だけでなく、4マナ以上のドラゴンたちをいち早く戦場へと送り出す《オーブ・オヴ・ドラゴンカインド》を採用できるという点。
マナが十分にあるゲーム終盤ではドラゴンを得る手段にもなって無駄になりにくい。
そしてこのオーブとともにドラゴンの速度を高めるのが《隠棲した絵描き、カレイン》。
宝物を生成してマナ加速を行うだけでなく、宝物のマナで唱えられたクリーチャーのサイズをアップさせるという能力も、特に後手番ではサイズ負けせずに戦えるという点で役に立つ。宝物を生成する黄金架との相性は筆舌に尽くしがたいもので、とんでもないサイズのドラゴンで文字通り圧殺してしまえる。カレインもまた黒を足す理由として十分足り得るカードだな。
ドラゴンたちの容姿同様に美しくまとまっているデッキリストだが、実際にプレイしてみて僕個人の好きな形にいじくりまわしてみたので、参考までにMy「ラクドス・ドラゴン」も掲載しておこう。皆もそれぞれのデッキでドラゴンを自由に飛び回らせてみよう!
6 《沼》 1 《山》 4 《憑依された峰》 4 《荒廃踏みの小道》 2 《バグベアの居住地》 4 《目玉の暴君の住処》 -土地(21)- 4 《隠棲した絵描き、カレイン》 4 《マナ形成のヘルカイト》 3 《月の帳の執政》 4 《黄金架のドラゴン》 -クリーチャー(15)- |
3 《棘平原の危険》 2 《戦慄の遁走》 4 《ドラゴンの火》 3 《冥府の掌握》 2 《オーブ・オヴ・ドラゴンカインド》 2 《魂の粉砕》 2 《ドラゴンの介入》 1 《悪意の熟達》 1 《影の評決》 4 《髑髏砕きの一撃》 -呪文(24)- |
1 《真紅の花嫁、オリヴィア》 1 《不死のプリンス、オルクス》 3 《強迫》 2 《燃えがら地獄》 1 《削剥》 1 《バーニング・ハンズ》 1 《冥府の掌握》 3 《真っ白》 1 《遺跡の碑文》 1 《影の評決》 -サイドボード(15)- |
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