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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

『イニストラード:真夜中の狩り』構築の時が来た? 目指すは手札13枚!(特殊フォーマット)

岩SHOW

 デジタルゲームでは『イニストラード:真夜中の狩り』がリアルに先駆けてリリースされ、ローテーションが行われたスタンダードをはじめとして、さまざまな環境が変化を迎えた。各々好きなフォーマットで、新カードや評価が変わったカードをプレイするのにかかりきりで忙しいよ~という状態なんじゃないかな。

 MTGアリーナのプレイヤーであればこれに加えて、新セットリリース直後は恒例の特殊フォーマット祭りも控えている。勝利することでさまざまなカードスタイルなどの賞品が手に入るやつだね。

 毎回のようにこのシリーズで出てくるのが新セットのみを使った、通称・限定構築。さまざまなセットのカードが入り乱れ数々の能力が共演するのが構築フォーマットの魅力ではあるが、あるセットやブロックのみを用いた「限定」構築はその名の通り限られた能力を追求するという楽しみがある。良い機会なので、一度遊んでみてほしいね。

 というわけで今回は『イニストラード:真夜中の狩り』構築デッキを考えてみよう!

 スタンダードでは活躍できるかわからないようなカードでも、選択肢が限られる構築であれば全てにチャンスがある。なのでまずは、どのカードに魅力を感じるのかというところから始めよう。

 パックを剥いたりシールドをしたりで実際に手に入ったカードを眺めつつ、ビビッと来るカードを厳選していこう。今回イニストラードの全カードリストを眺めてみたところ……やっぱり気になるのは特殊勝利カードである《十三嗜好症》。

 『イニストラードを覆う影』にて多くのプレイヤーを惹きつけた《十三恐怖症》に連なる、不吉な数字13シリーズの第2弾だ。

 今回は手札13枚ピッタリで自ターンを迎えられれば勝ちという、達成するのはなかなか難しそうな条件ではある。ライフを減らすなど正攻法でない形で勝利するカードは、そりゃあ簡単には勝たせてはくれないもの、むしろ難しい方が燃えるというものだ。それでは今回は《十三嗜好症》デッキを考えるぞ!

 改めて《十三嗜好症》というカードを解析していこう。まず、クリーチャーである。2マナ1/3の人間・ウィザードで、つまりはその気になればブロックなど戦闘に回すこともできる。

 そして同時に、クリーチャー除去で潰されるということでもある。しっかり守ってやらねば、勝利どころか7枚を超えた手札を捨てるというもったいない展開になることも。

 なので、打ち消しなどでこのウィザードの無事を確保する、コントロールデッキで用いる形におのずとなってくるだろう。打ち消しは《雲散霧消》と《回路切り替え》があるのでこれらは必須パーツと言っても良いね。ちょっと重いけども《悪賢い隠蔽》も採用する可能性も。

 そして《十三嗜好症》の起動型能力もチェック。シンプルに4マナでカードを1枚引ける。正直なところ、インスタントを構えながら何もなければこれでドロー、というのを繰り返すというだけでも十分に強そうだ。

 そしてマナを支払えば支払うだけカードが引けるということは、そういう仕組みをデッキに忍ばせておけば勝利が近づくデッキを組めるということでもあるね。そこでパッと思いつくのが……《日没を遅らせる者、テフェリー》。

 これでマナが出るアーティファクトとクリーチャー、そして土地の3つをアンタップして3マナ得られれば、かなり効率よく《十三嗜好症》でカードを引くことができる。この体制が完成すれば実質勝負アリのようなものだな。「テフェリー」そして「13」、これをデッキの主軸に考えていきたいね。

 マナ能力を持つアーティファクトはこのセットには2種類。《セレスタス》と《神秘の頭蓋骨》だ。

回転

 伝説である《セレスタス》は複数採用するのにややリスクがあるのだが、頭蓋骨はマナが増えるわけではないので前者を用いるしかなさそうだ。好きな色マナを得られるという点で不便することはないだろう、複数枚引いた時のために処理できる手段があれば文句なしだ。

 また、アーティファクトをアンタップするのはマナを得るだけが恩恵じゃない。《不思議な秘本》はカードが引けるので、デッキの勝ち筋にも噛み合っている。

回転

 変身後にテフェリーの能力で《凍える伝記》をすぐさまアンタップ。これでテンポよく相手のクリーチャーをタップして時間を稼ぎつつ秘本に再変身させて次のターンもカードを引く、という隙のない運用が可能になる。この組み合わせは『イニストラード:真夜中の狩り』構築に限らずにスタンダードでも機能しそうな予感はするね。

岩SHOW - 「十三嗜好症」
『イニストラード:真夜中の狩り』構築 (2021年9月)[MO] [ARENA]
9 《
7 《平地
4 《さびれた浜
4 《進化する未開地
-土地(24)-

4 《十三嗜好症
2 《またたかぬ観察者
-クリーチャー(6)-
4 《鍵の秘密
3 《蝋燭罠
2 《信仰の繕い
2 《運命的不在
4 《雲散霧消
3 《回路切り替え
3 《セレスタス
2 《不思議な秘本
3 《大群退治
4 《日没を遅らせる者、テフェリー
-呪文(30)-

 上述の考察に基づいて白青2色のコントロールデッキを考えてみた。セット限定構築は開催期間の限られたものなので、なるべくこれのためだけにワイルドカードを消費しないようレアの種類や枚数は抑え目に……というのもベースにあるので。各自それぞれの所持カードに併せて自分に合った形にしてもらえると嬉しいね。

 テフェリーに秘本、そして《またたかぬ観察者》と揃えば、メインで動いてかつ相手のターンにしっかりインスタントを構えてという動きが無理なく行えるだろう。浮いたマナは《十三嗜好症》でドローに還元して圧倒的なリソースの差をつけて勝つ。

 そのためにも結構な時間を稼がなければならないので、青の打ち消しに加えて白のクリーチャーなどを除去する呪文も揃えている。これらと《凍える伝記》で攻撃を防ぎ、生き延び続けられれば勝利をその手にできる……のかもしれない。

 パックを剥きまくって土地などに余裕もあるのであれば、緑を足すのも良いだろう。土地を伸ばすための《収穫祭への道》やテフェリーとも高相性のマナクリーチャー《根のとぐろの忍び寄るもの》などマナ関連の選択肢が増える。

 白青2色でも《記憶の氾濫》や《シガルダの輝き》など、気になるカードはまだまだある。

 そして各パーツを他のセットのカードにアップグレードすればスタンダードでも《十三嗜好症》で勝てる……勝てたら良いなぁ。そんな夢を抱きながら『イニストラード:真夜中の狩り』がもたらす新しいマジック体験を味わっていきたいね。

 皆もいろいろなフォーマットでマイデッキ、作っていこうぜ!

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