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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
ダンジョンズ&ヴァルキリーズ(ヒストリック)
まずは、いきなりだけれどもデッキリストを見てもらおう。『フォーゴトン・レルム探訪』リリース以前のヒストリック環境のものだ。
7 《平地》 2 《寺院の庭》 1 《陽花弁の木立ち》 4 《枝重なる小道》 1 《神無き祭殿》 2 《孤立した礼拝堂》 4 《陽光昇りの小道》 1 《アーデンベイル城》 -土地(22)- 4 《魂の管理人》 4 《天界の語り部》 4 《翼の司教》 4 《若年の戦乙女》 4 《輝かしい天使》 4 《正義の戦乙女》 3 《薄暮薔薇の棘、ヴィト》 2 《生命力の天使》 1 《太陽冠のヘリオッド》 -クリーチャー(30)- |
4 《集合した中隊》 2 《エメリアの呼び声》 2 《群れの力、アジャニ》 -呪文(8)- |
3 《無私の救助犬》 3 《封じ込める僧侶》 2 《アダントの先兵》 1 《太陽に祝福されしダクソス》 3 《スカイクレイブの亡霊》 1 《静寂の守り手、リンヴァーラ》 2 《英雄的介入》 -サイドボード(15)- |
白単色に緑と黒を足したタイプの「ヴァルキリー・カンパニー」や「ライフ・アグロ」など呼び方はさまざまなクリーチャー主体デッキだ。
ヴァルキリーの名が示す《正義の戦乙女》は、天使やクレリックと組み合わせることで大量のライフをもたらし、その結果すべてのクリーチャーを強化する。
これをキーカードとして、ライフ回復と関係のある天使やクレリックを詰め込み、それらをカンパニーこと《集合した中隊》で展開してアドバンテージを得るとともに一気に盤面を形成。
《太陽冠のヘリオッド》《群れの力、アジャニ》といったライフ回復とシナジーを形成するカードも採用している延長線上に、黒を足しての《薄暮薔薇の棘、ヴィト》というゴールを設定。
ライフを得て、対戦相手のライフを直接失わせて……という徹底ぶりだ。土地も豊富なヒストリックであれば、ほぼ白単のデッキに色マナシンボル1つのカードを足すなど造作もないってことだね。
ライフを毎ターン得られるので対クリーチャーデッキの殴り合いに強く、コントロールデッキに対しては《神の怒り》の返しでの《集合した中隊》で再展開も容易とあって、比較的対戦相手を選ばずに自分のゲームを押し通せるのが強みのデッキだ。
さて、すでにその身で体験しているプレイヤーも多いことかと思うが、『フォーゴトン・レルム探訪』の白と緑にはライフを得ることに関してなんらかのボーナスをもたらすカードが複数枚用意されており、1つのテーマとなっている。
白と緑ということはこのデッキの色と合致している。そして肝心のカードの性能も、その代表格と言える《月の踊り手、トレラッサーラ》はバッチリ噛み合っている。
2マナ2/2でライフを得るたびにサイズアップと、《レオニンの群れ仲間》を彷彿とさせるが、これにさらに占術1までついてくるのだから、そりゃあ強いな伝説だわなと。さらにクリーチャータイプにクレリックを含むので、《正義の戦乙女》とも相性バッチリ◎。
というわけで、トレラッサーラほか新カードを上記リストのようなライフシナジー×中隊デッキに放り込んでみたリストが以下のものだ。
10 《平地》 4 《寺院の庭》 4 《陽花弁の木立ち》 4 《枝重なる小道》 1 《アーデンベイル城》 -土地(23)- 4 《魂の管理人》 4 《天界の語り部》 4 《翼の司教》 2 《若年の戦乙女》 4 《正義の戦乙女》 3 《輝かしい天使》 1 《太陽冠のヘリオッド》 3 《無私のパラディン、ナダール》 2 《月の踊り手、トレラッサーラ》 2 《隠れ潜むローパー》 -クリーチャー(29)- |
4 《集合した中隊》 2 《エメリアの呼び声》 1 《群れの力、アジャニ》 1 《エリーウィック・タンブルストロム》 -呪文(8)- |
3 《浄光の使徒》 2 《封じ込める僧侶》 2 《傑士の神、レーデイン》 2 《スカイクレイブの亡霊》 3 《ガーディアン・オヴ・フェイス》 2 《隠れ潜むローパー》 1 《エリーウィック・タンブルストロム》 -サイドボード(15)- |
ザックリと組んだものだし、リリース直前に執筆しているのでまだ実際にプレイできたわけではないので使用感などは言えないが……フォーゴトン・レルムの要素をふんだんに取り入れた「ダンジョンズ&ヴァルキリーズ」だ。うん、このデッキ名を言いたかっただけかもしれない。まあそれは良いとして、トレラッサーラ以外の新カードも紹介していこう。
まずは《隠れ潜むローパー》!
緑のホラーという非常に珍しいクリーチャーだが、その能力もなかなか個性的。3マナ4/5という稀に見る優れたボディの持ち主で、普通にはアンタップさせられないというデメリット持ち。ただライフを得ればアンタップ可能なので、その手段が豊富なこのデッキではデメリットはあってないようなものと言えるね。となれば純粋なサイズの暴力で押していけるはず。
ある程度攻める体制が整うまで、クリーチャーサイズ自体は押されがちなこのデッキにとっては、素でデカい3マナクリーチャーというのは頼もしい。アグロデッキ相手には攻撃せずに立たせているだけで仕事をするし、ここに除去を使ってくれたらキーカードの戦乙女らが生き延びると考えれば問題なしだ。メインとサイドに分けて使ってみて、どれぐらい頼りになるか試してみたいね。
ダンジョンズを名乗る以上、ダンジョン・カードも使わないとなということで《無私のパラディン、ナダール》と《エリーウィック・タンブルストロム》でダンジョンを探索だ。
《狂える魔道士の迷宮》と《ファンデルヴァーの失われた鉱山》にはそれぞれライフを得られる部屋能力が設定されている。これでライフを得て、各種カードのシナジーを誘発させるもよし。そのためだけのライフ回復カードと違って他にもトークンを生成したり、いろいろと小技があるのでデッキの引き出しが増えるのは良いことだ。
ライフ回復やダンジョンとは関係はないが、これは強いと言える1枚が《ガーディアン・オヴ・フェイス》。
全体除去などからこちらのクリーチャーを護ってくれる類のカードだが、フェイズ・アウトという形なので《神の怒り》のような破壊系はもちろん、《絶滅の契機》や《衰滅》のような破壊以外の方法での全体除去にも対処可能なのが優れている。《英雄的介入》のようなカードと違ってコストに見合ったクリーチャーでもあるので、戦場や手札に何もない状況で引いても戦力になるのが偉いね。
この時期は本当に何でもかんでもいろいろ試すのが楽しい、マジックの醍醐味と言える期間だ。冒険の選択肢は数あれど、新セットリリース直後を逃すというチョイスはオススメしないね! 手に入れたカードの可能性を君の手で引き出そう。その土台として今回のように既存のデッキを使用すれば、構築のハードルも上がりすぎないはず!
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