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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
今週のCool Deck:「ウルザズ・サーガ」ランキング!(モダン)
今週もCoolなデッキを紹介するコーナーの始まりだ!
今日のテーマは「思い出クール」、やっぱりクールに感じるものにはその人の思い出や青春が関わってると思うわけですよ。僕の場合は初めて買ったマジック製品の一つである『ウルザズ・サーガ』がやはり思い入れが強い。未だに地元の仲間と「サーガ懐かしいなぁ」なんて話で盛り上がるものでね。
そんな人間にとって、《ウルザの物語》は心に響くに決まっている。
このカードの英名は「Urza's Saga」……『ウルザズ・サーガ』じゃねぇか!と、テンション上がってしまうのは自然な反応だ。
この土地は英雄譚でもあり、それゆえにいつまでも戦場に留まることはできない。だが使い捨てというハンデを背負ったこの物語は、他の土地には到底できないような強力な能力が与えられている。構築物・トークンを最大で2体生成でき、{0}か{1}のアーティファクトが手に入る。その上できちんとマナも出ると隙が無く、その名前と同じくクール極まる1枚だ。
モダンやレガシーにおいてアーティファクトを多数搭載したデッキを大きく強化し大ウルザ旋風を巻き起こしている様は、「ウルザ世代」の自分には最高にクールに見えるものだ、
というわけで今回はモダンより、『モダンホライゾン2』の《ウルザの物語》を採用したデッキの中から個人的に「これはクールだ」と感じたリストのトップ3を紹介しよう! 6月17日付けのランキングなので、このコラム公開後にもっとクールなリストが出回っているかもしれないが、そこはご容赦いただければ。それじゃあいってみよう!
第3位 オール「ウルザの」大進撃
5 《島》 1 《涙の川》 1 《雲の宮殿、朧宮》 1 《トレイリア西部》 1 《アカデミーの廃墟》 1 《宝石の洞窟》 4 《ウルザの塔》 4 《ウルザの鉱山》 4 《ウルザの魔力炉》 2 《ウルザの物語》 -土地(24)- 1 《宝物の魔道士》 1 《粗石の魔道士》 1 《ワームとぐろエンジン》 1 《マイアの戦闘球》 1 《隔離するタイタン》 2 《歩行バリスタ》 -クリーチャー(7)- |
4 《探検の地図》 1 《大祖始の遺産》 3 《差し戻し》 3 《撤廃》 1 《サイクロンの裂け目》 1 《好奇のタリスマン》 1 《発展のタリスマン》 4 《知識の渇望》 2 《精神隷属器》 4 《卑下》 1 《仕組まれた爆薬》 1 《虚空の杯》 1 《バジリスクの首輪》 2 《精霊龍、ウギン》 -呪文(29)- |
1 《宝石の洞窟》 3 《大祖始の遺産》 2 《霊気の疾風》 2 《虚空の杯》 1 《ハーキルの召還術》 2 《四肢切断》 2 《神秘の論争》 2 《仕組まれた爆薬》 -サイドボード(15)- |
「ウルザの」といえば、まんまそのタイプが存在する。《ウルザの塔》《ウルザの鉱山》《ウルザの魔力炉》の3つはそれぞれが「ウルザの・○○」というタイプを持っている。
《ウルザの物語》もその系譜に名を連ねる形で「ウルザの」のタイプを持っているが、今のところこのタイプのみを参照するカードはないので今後に期待というところ。
さて、初代ウルザの土地3枚は、全種類が揃えば生み出すマナが大幅に増えるという爆発力を備えている。大量に得た無色マナは往々にしてアーティファクトに用いられる。ということは、《ウルザの物語》も一緒に使えば相性良いんじゃないの?というわけで今週第3位はこのリスト。「青トロン」と呼ばれるコンボ要素を持ったコントロールだ。
ウルザの土地を揃えるための《探検の地図》を《ウルザの物語》から持ってこられるので、それらが揃うまでは青の打ち消しでのらりくらりと相手の攻めをかわしていく。
マナ製造工場が完成したら、攻勢に躍り出る。《精霊龍、ウギン》で戦場をリセットし、各種アーティファクト・クリーチャーで攻撃態勢に。
《精神隷属器》を《アカデミーの廃墟》で毎ターン使いまわせるようになればゲームオーバー。クールな勝利を物語がしっかりサポート!
第2位 アミュレットが欲しけりゃウルザにお願い
3 《森》 1 《繁殖池》 1 《霧深い雨林》 4 《セレズニアの聖域》 4 《シミックの成長室》 1 《グルールの芝地》 1 《ボロスの駐屯地》 4 《ウルザの物語》 2 《魂の洞窟》 3 《ギャレンブリグ城》 1 《成長の揺り篭、ヤヴィマヤ》 2 《溶鉄の尖峰、ヴァラクート》 2 《トレイリア西部》 1 《処刑者の要塞》 1 《軍の要塞、サンホーム》 1 《崩壊する痕跡》 1 《光輝の泉》 1 《ヴェズーヴァ》 -土地(34)- 4 《桜族の斥候》 1 《樹上の草食獣》 4 《イリーシア木立のドライアド》 2 《迷える探求者、梓》 4 《原始のタイタン》 -クリーチャー(15)- |
4 《召喚士の契約》 4 《精力の護符》 1 《探検の地図》 2 《探検》 -呪文(11)- |
1 《ボジューカの沼》 1 《幽霊街》 1 《樹上の草食獣》 2 《不屈の追跡者》 1 《トーモッドの墓所》 1 《真髄の針》 2 《四肢切断》 1 《忍耐》 2 《活性の力》 1 《基盤砕き》 2 《仕組まれた爆薬》 -サイドボード(15)- |
既存のモダンデッキを《ウルザの物語》で強化、という観点で見れば「アミュレット・タイタン」はその最たる例かもしれない。
タップ状態で戦場に出る土地を《精力の護符》で無理やりアンタップすることで、本来成し得ないような大量のマナを瞬間的に得ることを狙ったコンボデッキだ。
《探検》《イリーシア木立のドライアド》《迷える探求者、梓》で1ターンにプレイできる土地の枚数を増やし、《シミックの成長室》や《セレズニアの聖域》などを出しては戻してを繰り返し、そうして得たマナから《原始のタイタン》へと繋げる。
タイタンからは《処刑者の要塞》を持ってきて速攻を与えて攻撃し、また持ってきた《軍の要塞、サンホーム》で二段攻撃を与えて大ダメージ。
一見ギャグのようなコンボだが、これがなかなかどうしてクールに決まる。このデッキは《イリーシア木立のドライアド》登場以降はこれによって、すべての土地が山タイプを持つことに注目し、《溶鉄の尖峰、ヴァラクート》で勝つというクールな別ルートも備えるようになった。
そして2021年はウルザの参入だ。《ウルザの物語》は何といってもコンボのキーパーツ《精力の護符》を手札に加えられるのが素晴らしい。いくらマリガンで最善を尽くしても手札に来ないこともあるし、もし運良く引けても捨てさせられたり打ち消されたり破壊されたり……そんな中、土地という捨てさせられたり打ち消されたりすることがない形で護符をサーチできるのは最高にクールだ。
ついでに土地コンボが封じられた際の勝ち手段にもなる。《トレイリア西部》から持ってきたり、《シミックの成長室》などで手札に戻したりといった、土地だからこそのシナジーでそのポテンシャルを引き出せるのもクール極まるぜ!
第1位 ウルザの物語は終わらない
4 《島》 4 《銀色険の橋》 4 《ダークスティールの城塞》 3 《尖塔断の運河》 2 《ちらつき蛾の生息地》 2 《産業の塔》 4 《ウルザの物語》 -土地(23)- 3 《呪詛の寄生虫》 4 《湖に潜む者、エムリー》 4 《最高工匠卿、ウルザ》 4 《思考の監視者》 -クリーチャー(15)- |
4 《ミシュラのガラクタ》 4 《感電破》 2 《魔法の井戸》 1 《バネ葉の太鼓》 1 《上天の呪文爆弾》 1 《黄鉄の呪文爆弾》 1 《探検の地図》 1 《真髄の針》 4 《金属の叱責》 2 《仕組まれた爆薬》 1 《影槍》 -呪文(22)- |
3 《トーモッドの墓所》 3 《頑固な否認》 1 《ギラプールの希望》 1 《真髄の針》 3 《霊気の疾風》 2 《減衰球》 -サイドボード(13)- |
『ウルザの物語』は英雄譚なので、戦場に出て2ターン後にはⅢ章能力が誘発し生け贄に捧げられる。それじゃあ満足できないよ、という貪欲なプレイヤーは、いつまでもウルザの物語を楽しみたい一心でとんでもないカードに目を付けた――そう、《呪詛の寄生虫》だ。
このクリーチャーはパーマネントの上からカウンターを取り除ける。つまり、これの能力で伝承カウンターを取り除き続ければ、《ウルザの物語》の能力をⅡ章で維持することが可能になる。戦場に留まった物語から毎ターン構築物を生成し、そのサイズで押し切ろうという作戦だ。
ウルザの宿敵であるファイレクシアのテクノロジーで彼の物語を終わりなきものにするというのは、打倒ファイレクシアに取り憑かれて正気を失い、最後にはファイレクシアという次元の完璧さに感動さえ覚えたウルザの行く末を示しているようで最高にクールである。
青赤のコントロールデッキとして立ち回り、物語か《最高工匠卿、ウルザ》本人で勝利する。
ちっぽけなアーティファクトもウルザの手にかかればマナになり、そしてダメージ源になるということを象徴しているようだ。デッキとしての強さ、プレイしていての楽しさ、ビジュアルのカッコよさ、すべてにおいて今週の栄えある1位に相応しいリストだ。
クールなまとめ
やっぱり、マジックのクールな主人公と言えばウルザ。ウルザを見て育った世代は懐かしさに浸り、初めてウルザを知った世代はパワーカードで偉大なプレインズウォーカーの強さを体感する。クールな時代になったものだ。
いつかまた、ウルザを主人公にしたセットがリメイク的な形で出てもおかしくないんじゃないのかと信じつつ、今週はここまで。Stay cool! Urza's Saga is the best!!
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