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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

今週のCool Deck:「クールランキング」スタンダード!

岩SHOW

 今週も私、岩SHOWが独断と偏見でクールなデッキをお届けするこのコーナー……なんだけどもね。毎週同じことをやっていてはそれもそれでクールじゃないのではないか?という疑問が頭をよぎった。

 単にクールなデッキを紹介するだけでなく、よりクールな紹介の仕方を考えた結果……今週はランキング形式でやってみようと思い至った。5月28日から6月3日の1週間、スタンダードのデッキリストを漁った中で「あ、これ良い感じにクールだな」と思ったリストやテクニックを3つご紹介しよう。

第3位 宝物グルール
Kenji Egashira - 「宝物グルール」
F2K United May 2021 3位 / スタンダード (2021年5月29日)[MO] [ARENA]
10 《
4 《
4 《岩山被りの小道
1 《神託者の広間

-土地(19)-

4 《エッジウォールの亭主
4 《ヤスペラの歩哨
4 《厚顔の無法者、マグダ
4 《リムロックの騎士
4 《砕骨の巨人
4 《恋煩いの野獣
3 《黄金架のドラゴン

-クリーチャー(27)-
1 《カズールの憤怒
1 《歌狂いの裏切り
4 《髑髏砕きの一撃
3 《エシカの戦車
3 《エンバレスの宝剣
2 《グレートヘンジ

-呪文(14)-
1 《運命の神、クローティス
3 《アゴナスの雄牛
2 《長老ガーガロス
1 《猛火の斉射
1 《レッドキャップの乱闘
2 《パーフォロスの介入
2 《萎れ
1 《乱動する渦
2 《アクロス戦争

-サイドボード(15)-
MTGMelee より引用)

 

 オンライントーナメント上位入賞デッキからグルール(赤緑)が3位にランクイン!

 スタンダードのグルールと言えば「アドベンチャー」。出来事能力を持ったクリーチャーと《エッジウォールの亭主》とを組み合わせて、手札を減らさずに戦場を作っていく攻めのデッキだ。

 その中でもこのリストは比較的アーティファクトが多め。二撃必殺の《エンバレスの宝剣》、《恋煩いの野獣》から4マナで唱えるのが強力なアドバンテージエンジン《グレートヘンジ》はお約束だが、これに加えて《エシカの戦車》まで採用している徹底ぶりだ。

 なぜか? その答えは《厚顔の無法者、マグダ》だ!

 彼女は宝物を生成し、それらを5つ集めて生け贄に捧げればアーティファクトかドラゴンをライブラリーから戦場に出せる。

 ドラゴン枠は単体でも強く、また宝物を生み出すことでマグダの後押しも兼ねる《黄金架のドラゴン》を採用。

 出来事クリーチャーとして《リムロックの騎士》も用いてこれらで攻撃して宝物を集め、状況に合ったアーティファクトやドラゴンを持ってきて決着に持ち込もう。

 《ヤスペラの歩哨》でドワーフをタップすることでもマグダは宝物を生成するし、《エシカの戦車》でコピーするのも手なので、これらで宝物をジャラジャラ並べてクールな戦場を作り上げよう!

第2位 サイクリングの新テクニック
_NerfHerderMTG - 「サイクリング」
スタンダード (2021年5月31日)[MO] [ARENA]
3 《ラウグリンのトライオーム
3 《サヴァイのトライオーム
4 《連門の小道
4 《針縁の小道
1 《陽光昇りの小道
1 《清水の小道
4 《河川滑りの小道

-土地(20)-

4 《繁栄の狐
4 《ドラニスの刺突者
3 《雄々しい救出者
4 《アイレンクラッグの紅蓮術師

-クリーチャー(15)-
4 《血の希求
3 《恰好の餌食
3 《型破りな協力
4 《記憶漏出
3 《プリズマリの命令
4 《天頂の閃光
4 《願い与えの加護

-呪文(25)-
3 《強迫
3 《レッドキャップの乱闘
3 《火の予言
3 《神秘の論争
3 《息詰まる噴煙

-サイドボード(15)-
_NerfHerderMTG氏のTwitter より引用)

 

 スタンダードで息の長いデッキ、サイクリング。サイクリングすることで能力が誘発するクリーチャーらで盤面を作り、墓地にある程度のサイクリング持ちカードが貯まったら《天頂の閃光》を対戦相手本体に撃ち込んで大ダメージ。

 クールなフィニッシュを抱えたコンボ要素のあるビートダウンデッキだが、このリストは定番の《夢の巣のルールス》を相棒にせずにサイドボードを15枚しっかり使用する形に組まれているのが珍しい。

 《繁栄の狐》《ドラニスの刺突者》《雄々しい救出者》らがサイクリングを打点に変えるが、テキストにサイクリングと書かれていない《アイレンクラッグの紅蓮術師》《型破りな協力》もサイクリングで同一ターンに2枚目のカードを引くことで能力が誘発するので相性◎。

 で、このドローで誘発する2枚を上手く使えるテクニックとして《プリズマリの命令》に注目!

 このインスタントはカードを2枚引いて2枚捨てるモードを持つので、これを対戦相手のターンに自身を対象にして唱えれば手札1枚と3マナで「2枚目のカードを引く」という条件を満たすことができる。

 ダメージを飛ばしたりフェアリーを呼び出したりしつつ、宝物を生成して《天頂の閃光》を唱えるマナを確保したり対戦相手のパーマネントを潰したりと、サイクリングしかすることがなかったデッキに幅をもたらす1枚だ。

 サイクリング・コストが重たいトライオームなどを3マナで2枚まとめて墓地に置けるので、閃光のダメージを最短で伸ばすことも計算に入れつつクールに使いこなそう!

第1位 世界樹から集え神々!
TopDeckKing - 「ティムール・世界樹」
スタンダード (2021年5月31日)[MO] [ARENA]
5 《冠雪の森
5 《冠雪の島
4 《ケトリアのトライオーム
4 《河川滑りの小道
4 《冠雪の山
4 《世界樹
3 《寓話の小道
2 《樹皮路の小道
2 《岩山被りの小道

-土地(33)-

1 《樹の神、エシカ
1 《運命の神、クローティス
1 《種族の神、コルヴォーリ
1 《鋭い目、ナイレア
1 《怒りの神、トラルフ
2 《長老ガーガロス
1 《星界の神、アールンド
1 《青銅血のパーフォロス

-クリーチャー(9)-
4 《霜噛み
4 《火の予言
4 《海の神のお告げ
2 《狼柳の安息所
4 《耕作
4 《プリズマリの命令
3 《ヴァラクートの覚醒
1 《髑髏砕きの一撃
4 《嵐の怒り
3 《移動経路
3 《発生の根本原理
2 《精霊龍、ウギン

-呪文(38)-
1 《空を放浪するもの、ヨーリオン

-相棒(1)-

2 《灰のフェニックス
2 《長老ガーガロス
2 《星界の大蛇、コーマ
2 《軽蔑的な一撃
2 《才能の試験
2 《神秘の論争
2 《魂焦がし

-サイドボード(15)-
TopDeckKing氏のTwitter より引用)

 

 今週の栄えあるナンバーワンクールデッキがこの「ティムール・世界樹」だ!

 一見、普通のランプデッキに見えなくもない、《耕作》や《移動経路》で土地を並べて、あふれるマナで勝負を決めるのはまさしくランプのそれだが……決め技がとにかくド派手。

 《世界樹》を10枚の土地から得た5色×2マナで起動し、ライブラリーから神・クリーチャーを戦場へ!

 いやぁ~もうこれだけでワクワククールものだ。エシカ、コルヴォーリ、トラルフ、アールンドたち一家が集結。

 さらにこれらで得た信心でクローティスやナイレアが戦闘を行えるクリーチャーとしてのタイプを維持。

 《青銅血のパーフォロス》でこれらにまとめて速攻を与えて突撃させ、ワンショットで相手をぶち抜く。絵面がクールでたまらないぜ。

 デッキに採用されているパーマネントの関係で、どうあがいてもパーフォロスは信心が足りずにクリーチャーになれないという点もチャームポイント的クールさだ(笑)。

 マナを伸ばしながら《世界樹》や《発生の根本原理》に繋げるが、その間に手札に来てしまった神々は正直なところお荷物というか、邪魔である。なのでこのデッキにはそれらのカードをライブラリーに戻すため《火の予言》《ヴァラクートの覚醒》がキッチリと採用されている点も抜かりなくてクールさアップ。

 ゲームにただ勝つという一点で見た場合、《精霊龍、ウギン》での決着の方が可能性は高い。が、ロマンあふれる奥義を持っているデッキというのはそれだけでクールなことじゃないか。

クールなまとめ

 というわけで、今週はスタンダードのクールな構築、カードチョイス、テクニックを取り上げさせてもらった。ここには載せきれなかったものでも、各々のクールさを持った素敵なデッキリストというものは膨大なネットを探し回ればゴロゴロと出てくるので、皆も暇な時にでもクール探しの旅に出てみよう。

 それじゃあ今週はこのへんで。Stay cool! Make the charts!!

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