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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
ヨーグモス・コンボ(モダン)
『モダンホライゾン2』、いや~楽しみやなぁ。
初代『モダンホライゾン』の時は実際のところどうなんのかな、スタンダードを経由せずにモダンに来るカードってどういうもんなのかな……と、未知数な部分が大きかったものだ。ふたを開けてみれば、この特殊セットのカードはモダンで大活躍し一時代を築いたのはもちろん、他の使用可能フォーマットにも大きく影響を与えた。
その血を受け継いだ「2」も、確実にヤバいぜ! モダンをはじめとするフォーマットを塗り替える。パワーカードたちの襲来に備えよう。
今回個人的に気になっているのは《戦慄の朗詠者、トーラック》!
見た目もカードデザインもカッコよくて、黒単のコントロールデッキを組みたくなる。
そういえば、初代『モダンホライゾン』では《スランの医師、ヨーグモス》に心躍ったなぁ。どうも『モダンホライゾン』シリーズの黒の神話レアは心に響く体質のようだなと自己認識。
ヨーグモスはいろいろなクリーチャーと組み合わせて悪さをしてくれという見た目の通り、生け贄コンボデッキを成立させた。リリースから2年経った、ヨーグモスデッキの最新型がこれだ。
2 《森》 1 《ドライアドの東屋》 1 《沼》 2 《草むした墓》 4 《新緑の地下墓地》 3 《花盛りの湿地》 4 《黄昏のぬかるみ》 2 《育成泥炭地》 1 《カルニの庭》 1 《ペンデルヘイヴン》 1 《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ》 -土地(22)- 4 《極楽鳥》 1 《貴族の教主》 1 《金のガチョウ》 4 《若き狼》 1 《本質の管理人》 4 《絡み根の霊》 4 《根の壁》 1 《毒物の侍臣、ハパチラ》 1 《ズーラポートの殺し屋》 4 《ゲラルフの伝書使》 4 《スランの医師、ヨーグモス》 1 《悪ふざけの名人、ランクル》 -クリーチャー(30)- |
4 《異界の進化》 4 《召喚の調べ》 -呪文(8)- |
1 《ファイレクシアの破棄者》 1 《呪文滑り》 1 《荒廃甲虫》 1 《漁る軟泥》 1 《疫病を仕組むもの》 1 《再利用の賢者》 1 《強情なベイロス》 1 《真実の解体者、コジレック》 2 《夏の帳》 1 《思考囲い》 1 《突然の衰微》 1 《減衰球》 1 《活性の力》 1 《虚空の力線》 -サイドボード(15)- |
構成要素はほぼクリーチャー。非クリーチャー呪文は《異界の進化》《召喚の調べ》とクリーチャーをサーチするもののみというわかりやすいリストだ。
そのクリーチャーも《極楽鳥》のようなマナ加速要員と、ヨーグモスと組み合わせてコンボを成立させるものの大きく分けて2種類。重要な後者も、さらに2つのグループに分けられる。その1つが「不死」という能力を持ったクリーチャーたち。コンボ成立にはこれが2体必要だ。
ヨーグモスの能力はクリーチャーを生け贄に捧げて、対象のクリーチャーに-1/-1カウンターを1個置いてカードを1枚引くというもの。
ヨーグモスで不死クリーチャーAを生け贄に捧げ、もう片方の不死クリーチャーBを対象にする。死亡した不死クリーチャーAは戦場に戻ってくる。+1/+1カウンターが1個置かれた状態でだ。このカウンターがすでに置かれている状態で死亡するともう戦場に戻ってこないというのが不死という能力。
で、Aが戻ったら今度はBを生け贄に捧げてAを対象とする。Bが死亡し+1/+1カウンターを得て戻り、Aに-1/-1カウンターを置く。+1/+1カウンターと-1/-1カウンターが同じパーマネントの上に置かれると、それらは相殺されて1個ずつ取り除かれる。つまりAはカウンターが何もない状態になり、これを生け贄に捧げてBをリフレッシュさせながら戻ってきて……と、2体の不死持ちを延々と墓地と戦場を行き来させられるのだ。
これだけでは、カードは大量に引けるがゲームに勝てるわけではない。ライフも1点ずつ支払われているので限界が訪れる。そこでこのループを勝利に繋げるカードが必要になる。
最良の1枚は《ゲラルフの伝書使》。不死持ちでありグルグル出入りさせるだけで対戦相手のライフを失わせてくれる。
《本質の管理人》《ズーラポートの殺し屋》は不死クリーチャーが死んでは戻りを繰り返しているとライフを回復させてくれるので、ライブラリーがある限りヨーグモスによる不死ループを可能とさせてくれる。《ズーラポートの殺し屋》は対戦相手のライフを失わせるので、これもまた勝ち手段だ。
ゲラルフ、ズーラポートときて3つ目の勝ちパターンは《毒物の侍臣、ハパチラ》。
クリーチャーに-1/-1カウンターを置くと蛇・トークンを生成するので、これで相手のライフを上回る量の軍団を作ってシャッと決める。
いずれにせよ、カードを引いているうちに《召喚の調べ》などでコンボパーツが揃って完成と相成るだろう。
この手のクリーチャー・コンボはいざとなればクリーチャーで殴って勝つことも可能な点が、モダンのような相手もただ黙っているわけではないフォーマットでは武器になる。《ゲラルフの伝書使》や《絡み根の霊》のように不死クリーチャーがもともと攻撃的なデザインになっているのも活きてくる。
生命をなんとも思わず、無限に生と死を循環させる残忍さはまさしくヨーグモスのイメージそのもの。このコンボが誕生した時にはフレイバーがよく効いていて良いなぁと心の底から思ったね。
『モダンホライゾン2』でも長年カード化されなかった伝説的な存在が満を持して、ファンの納得のいくデザインを与えられてモダンに降臨してくることだろう。エキサイティングなデッキを生み出すのは、一体どのカードになるだろう?
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