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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
今週のCool Deck:俺が巨人でお前がミノで(新スタンダード)
今週もクールなデッキをお届けするこのコーナー、始まりましたッ。いやぁ『カルドハイム』、クールだねぇ。世界観もカードデザインも独自色が強く打ち出されていて、今後クールなデッキを量産してくれる期待に満ちているよ。
そういえば先日、凄まじくクールなコンボを目の当たりにした。まずは《秘儀での順応》。これを出してミノタウルスを指定する。
そして《死呻きの鬨の声》。
この2枚によりライブラリー内から好きなクリーチャーを何でも4種類4体、戦場に出すことが可能になる。そこで持ってくるのが……《女王スズメバチ》《造反の代弁者、サムト》《孔蹄のビヒモス》そして《冒涜されたもの、ヤロク》。
スズメバチの能力が2回誘発してトークンが8体。それらを含むすべてのクリーチャーをその数分、ビヒモスが2回強化。そしてそれらすべてにサムトが速攻を与えるので……300点以上のダメージを叩き出せるという。一体何ゲーム分のダメージを与えるんだよというロマンにあふれたクールコンボだ。こういう、良い意味でバカげたデッキってのは使っていて本当に楽しい。
そんなぶっ飛んだコンボに近い挙動が、この度スタンダードでもできるようになるかもしれない。《死呻きの鬨の声》はTheme Booster収録カードなので見落としがちだが、スタンダードでも使えるのだ。
そして《秘儀での順応》に代わるカードとして『カルドハイム』からやってくるクールな1枚が《仮面林の結節点》!
このアーティファクトを戦場に出せば、こちらのコントロールしているクリーチャーはおろか、唱えたクリーチャー・呪文や戦場以外の領域にあるクリーチャー・カードもすべて、すべてのクリーチャー・タイプを持つようになる。ライブラリーに眠るすべてのクリーチャーが人間でありエルフでありゴブリンでありマーフォークでありゾンビであり……そしてミノタウルスになる! さあ、8マナから何でも4枚連れてきて、戦場へと送り出そう。
これを書いているタイミングではまだ『カルドハイム』のカードがすべて公開されてはいないので、ベストな形のデッキを考察することはできないが……可能な限りのクールを追求してみよう!ってことで今回は最新セットのカードを使ったクールなデッキを組んでみる特別編だ!
目指すべきクールとは
クールポイントその1:ワンショット
今回構築するのは《仮面林の結節点》と《死呻きの鬨の声》によるコンボを搭載したデッキだ。ありがたいことにパーツの片方は無色のアーティファクトである。鬨の声が赤のトリプルシンボルで8マナと使えるデッキが限定されるカードなだけに、無色のコンボパーツによりデッキに自由度がもたらされるのは実に助かる。
こうなると《死呻きの鬨の声》から連れてくるクリーチャーをどうするか考えてからデッキの色を決めていこう。とりあえず、速攻持ちのクリーチャーは絡めたい。鬨の声を唱えて即殴って、大ダメージ、あわよくば勝利というリターンが欲しい。ヒストリックのサムトのように、自軍のクリーチャーに速攻を与えられるものがいれば、後はデカいのを並べれば良いね。
調べてみると《青銅血のパーフォロス》《帰還した王、ケンリス》、そしてMTGアリーナのBO1スタンダードのみになるが《オーガの戦駆り》(MTGアリーナの「基礎セットB」に収録)なんかがその役目を担えそうだ。
自身が攻撃に行けるか厳しいが、赤の信心が稼げれば打点も高いパーフォロス、速攻付与にはマナが必要になるがその他の能力も強く生き残れば勝ちなケンリス、そして仲間に速攻を与えつつパワーも上げるオーガ……どれもそれぞれの魅力がある。
もともと速攻を持っているクリーチャーの中では《さまよう怪物、イダーロ》が最大級のものになるか。
また、新しいカードであれば《巨怪な略奪者、ヴォリンクレックス》は速攻も持っているし能力も強い。同じく『カルドハイム』からのカードで注目すべきものは《災厄を携える者》だ。
巨人である発生源からのダメージは2倍! たとえばこれとヴォリンクレックスとイダーロと《岩山鎧のベイロス》の4枚を持ってきたら……速攻持ち3体が攻撃して対戦相手に与えるダメージは、40点! 2ゲーム分のオーバーキル気味なダメージではあるが、トランプル持ちにより相手にある程度のクリーチャーがいても関係なしにブチ抜いて勝てるというのはクールだ。パワーの値にこだわらなければ赤単色でパーツをまとめられるかもしれない。
ミノタウルスを参照するカードと巨人を参照するカードで、それらを全く用いずに勝つ。なんともクールなワンショット(一撃)コンボになりそうだ。
クールポイントその2:殴れなくてもワンショット
なんらかの妨害により、せっかくクリーチャーを展開しても攻撃できないという状況もありそうだ。《巨人落とし》でタップさせられるとかね。そういった状況で《死呻きの鬨の声》を唱えても勝てない、ってのはクールじゃない。
《災厄を携える者》というカードのおかげで、そのような状況でも勝利をもぎ取れるコンボは組める。パッと思いついたのは《災厄を携える者》《朱地洞の族長、トーブラン》《轟く火花魔道士》《無作法な挑発者》。
火花魔道士が戦場に出てその能力が誘発、対象は挑発者。すべてのクリーチャーがすべてのタイプを持っていて、この4体でパーティーがすべて揃っているので4点ダメージ、《災厄を携える者》で倍にするので挑発者に8点(トーブランの効果はここでは適用できない)。これを受けた挑発者は対戦相手に受けた分のダメージを与える。トーブランで2点加点してから携える者で倍にできるので、合計ダメージは(8+2)×2=20点! 巨人のパーティーの内輪もめで挑発者ブチギレワンショット! 絵面もわけがわからなくて個人的にクールかつファニーだと、決まった光景を思い浮かべて悦に浸ってしまうね。
……《峰の恐怖》と《災厄を携える者》とあとなんか2体で良いじゃんって? 上記のコンボ思いついた後にカードリスト見て気付いたさ……クール脳は当たり前のことを見落としちまうからいけねぇなぁ。
クールに煮詰めろ
コンボの中核は決まった。赤単で勝てる形にできるのであれば、それに越したことはない。トリプルシンボルのマナ加速、《アイレンクラッグの妙技》だって使えるのだから色事故回避しつつコンボ自体の速度もかなり高められる。
後はコンボ成立までの時間稼ぎとなる、クリーチャーやプレインズウォーカーなどへの除去をしっかりと用意すればちゃんと戦えるものになる!……はずだ。
16 《山》 4 《光輝の泉》 -土地(20)- 4 《砕骨の巨人》 4 《峰の恐怖》 4 《黄金架のドラゴン》※ 2 《災厄を携える者》※ 4 《さまよう怪物、イダーロ》 -クリーチャー(12)- |
2 《火の予言》 4 《戦利品奪取》※ 4 《アイレンクラッグの妙技》 4 《仮面林の結節点》※ 4 《死呻きの鬨の声》 4 《髑髏砕きの一撃》 -呪文(28)- |
※:『カルドハイム』収録カード
キーカード2枚の英名からとって、デッキ名は「マスクウッド・ウォークライ」! とりあえず形から入るのもクールデッキ愛好家の務め。まだ現物を触れないので各カードの枚数は適当だ。リリース後はここから納得のいく形にまとめるかもしれないし、もっとクールに感じるカードやデッキに目移りしているかもしれないが、誰かの参考になれば幸いだ。
《仮面林の結節点》を置いて《死呻きの鬨の声》を放って即勝利が目標だ。《峰の恐怖》《災厄を携える者》、あと何か2体の組み合わせで大ダメージを相手本体に叩き込んでフィニッシュ。
残りの枠はある程度のパワーがあればなんでも良いのだが、手堅いチョイスにしておいた。除去も兼ねる《砕骨の巨人》、サイクリングでデッキの動きを円滑にしつつ殴る要員としても頼もしい《さまよう怪物、イダーロ》。
そして単体で普通に強い、こちらも殴り役の《黄金架のドラゴン》。
このドラゴンがデッキと絶妙に噛み合っている。なぜなら、これがいると宝物から得られるマナが2マナになるからだ。《死呻きの鬨の声》という重いカードをゴールにしているので、このブーストはありがたい。除去されても対象になる呪文の的になったのであれば宝物の置き土産を残していくので、鬨の声がグッと近づくのだ。
このドラゴンと相性の良い《戦利品奪取》も採用し、仮面林と鬨の声のキーカードを引き込みつつそれらを唱えるためのマナを確保だ。なんだか回りそうな気がしてきたぜ(当社比)。
クールなまとめ
『カルドハイム』、クールすぎてヤバいセットの予感がプンプンする。最近はあまり時間が取れなくて自分のデッキを作って調整するということができていなかったが、ちょっとガッツリやってみようかという気になってきた。僕が思いつく以上に皆はクールなデッキを生み出せるはずだ! 『カルドハイム』は君の挑戦を待っている!
それじゃあリリースされるその日まで、Stay cool!!
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