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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
『カラデシュリマスター』参入後の赤単(ヒストリック)
『カラデシュリマスター』がリリースされ、ヒストリック・フォーマットがまた大きく注目を集めている。
当時強かったカードが既存のデッキに組み込まれるのはもちろんのこと、強さが証明されているものを使って一気に勝つのがランク戦を駆け上がるにはベストな選択だろう。
ただ「当時はデッキは組めなかったがヒストリックのカードプールであれば活きてくる」、そんなカードを使って独自のリストを組んでみるというのも面白く、アプローチがハマれば読めない分より勝利をあげることができるかもしれない。
今日はこの「リマスター」がもたらしたカードを用いた同じ色のデッキを2つ紹介しよう。前者は上記のようにすでに強さが知られているカードを従来のデッキに組み込んだもの、そして後者は現ヒストリック環境ならではの新しいデッキである。どちらも魅力的だぞ。
15 《山》 4 《ラムナプの遺跡》 -土地(19)- 4 《損魂魔道士》 3 《ボーマットの急使》 1 《狂信的扇動者》 4 《炎樹族の使者》 3 《義賊》 2 《地揺すりのケンラ》 4 《砕骨の巨人》 1 《熱烈の神ハゾレト》 -クリーチャー(22)- |
4 《ショック》 4 《稲妻の一撃》 4 《舞台照らし》 4 《髑髏砕きの一撃》 1 《炎の職工、チャンドラ》 1 《紅蓮の達人チャンドラ》 1 《反逆の先導者、チャンドラ》 -呪文(19)- |
1 《ゴブリンの鎖回し》 1 《暴れ回るフェロキドン》 2 《墓掘りの檻》 1 《魂標ランタン》 3 《マグマのしぶき》 2 《レッドキャップの乱闘》 1 《猛火の斉射》 3 《削剥》 1 《乱動する渦》 -サイドボード(15)- |
『カラデシュ』および『霊気紛争』のカードがスタンダードで使用可能だったころ、猛威を振るっていたデッキが「赤単アグロ」。特に『破滅の刻』時点での「ラムナプ・レッド」と呼ばれたそれは強烈な強さを誇ったものだ。
ヒストリックにおいて『アモンケットリマスター』と『カラデシュリマスター』が揃ったことで当時のデッキが再現可能となった。さらに言うとヒストリックならではの強力カードも加わって、全盛期よりもさらにデッキパワーは上昇したと言えるだろう。
新カードとして加わるのは《ボーマットの急使》。
1マナ1/1速攻とサイズこそ小さいが、1ターン目から攻めに行ける姿勢、そして攻撃するたびにライブラリーの一番上のカードを追放し、能力起動によりそれらを手札に加えられるというアドバンテージの稼ぎ方が半端じゃない。
「赤単アグロ」は攻撃を通すために《ショック》や《稲妻の一撃》を相手のクリーチャーに撃ち込む。それと同時にクリーチャーも展開するので手札の消費は言うまでもなく激しい。この弱点をボーマットの能力は見事なまでに補ってくれるのである。かつては競技最高峰の舞台でも、これにより4枚以上の手札を得るという決定的なムーブが飛び交ったものだ。
ボーマットは後半の息切れを数でリカバリーしてくれるが、質で補うカードも欲しいとなるのが人情。ゲームが長引けばどんなカードでもなるべくダメージの起点として用いたい。「ラムナプ・レッド」の名の由来である《ラムナプの遺跡》は土地をダメージ源としてくれる点が優秀。そして『カラデシュリマスター』から加わるのは《反逆の先導者、チャンドラ》だ。
1番目の[+1]能力でライブラリーの一番上のカードを追放し、良いカードであればプレイし、不要であれば代わりに2点ダメージ。継続したダメージ源兼、手数を増やす要員として大活躍すること間違いなしである。
このリストでは新たにやってきたチャンドラの枚数は1枚に抑え、他の4マナチャンドラについても併用している。カードが手に入らないうちはこのような構成でゲームを重ね、ゴールドやワイルドカードが集まったら反逆の先導者にシフトする、というようなプランで遊んでいくのもオススメだ。他のチャンドラにもそれぞれの良さがあるからね!
21 《山》 4 《ドワーフの鉱山》 -土地(25)- 4 《峰の恐怖》 -クリーチャー(4)- |
4 《ショック》 4 《火の予言》 4 《禁じられた友情》 3 《削剥》 4 《海賊の略奪》 4 《不屈の独創力》 4 《炎の侍祭、チャンドラ》 4 《崇高な工匠、サヒーリ》 -呪文(31)- |
2 《溶岩コイル》 4 《神々の憤怒》 2 《主無き者、サルカン》 2 《目覚めた猛火、チャンドラ》 -サイドボード(10)- |
もう1つのデッキは「《不屈の独創力》コンボ」!
アーティファクトやクリーチャーを破壊し、それの代わりをライブラリーから直接戦場に出すド派手な呪文である。
デッキを構成するカードのうち、アーティファクトとクリーチャーの数を極限まで絞り、トークンを生成する呪文で固めることでこの独創力から狙った大物を戦場に叩きつけることができる。そこで赤のトークン生成カードをしこたま詰め込んだのがこのリストだ。
《炎の侍祭、チャンドラ》《崇高な工匠、サヒーリ》などプレインズウォーカーも絡めて、トークンを大量生成してビートを刻むことでも勝利を目指せるが、最後には独創力がシメてくれることだろう。
独創力をX=2以上で唱えると、《峰の恐怖》が複数体同時に出現する。
お互いがお互いのダメージを与える能力を誘発させるので、大ダメージを相手本体に叩き込めるというわけだ。具体的に言うと4体同時出現で60点! 3体でも30点入るので勝利するには十分だ。
アグロとコンボ、アプローチが全く異なるデッキだが、どちらの赤単もカラデシュ次元からの恩恵を色濃く受けて組まれているものだ。さらに共通するのは、どちらも勝てて楽しい良いデッキであるという点。せっかく組むデッキならこれは満たしたいところだからね。
そういう意味でも安心して組めるヒストリックの赤単。どちらもオススメなので、余裕があれば組んで遊んでみてね。
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