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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
オムナスランプ×フェリダーコンボ:スタンダードのカードは強い(モダン)
最近のスタンダードのカードはとても強い。
マジックはどんどんと新しい体験のできるカードが生み出されており、その新世界の懸け橋となるカードは旧来のカードよりも秀でていることが多かったりするからだと、個人的には考えている。黎明期にはまだどんなゲームになるか模索中だったがためにぶっ飛んだカードが多く作られたが、それらにも負けず劣らず最新のカードたちだってパワフルだ。
昔はスタンダードで活躍したからといって、そのカードがそのまま他の、よりカードプールが広いフォーマットでも活躍するかというと、しないことの方が多かった。しかし今では多くの場合、スタンダードで強かったカードがそのまま他のフォーマットでも強力なデッキを生み出すということが珍しくなくなってきている。
『ゼンディカーの夜明け』で言うなら《創造の座、オムナス》。
4色のクリーチャーでここまでの暴れっぷりを見せたものは過去には見当たらない、まさしく新たな時代を切り開いた1枚だ。ドローができ、回復もダメージもこなす万能っぷりだが、ともかくマナが出るのが強い。除去できずにターンを返してしまったら最後、《寓話の小道》のような2回上陸を促す、いわゆるフェッチランドを用いて爆発的にマナが増えてしまう。
どんなフォーマットでもこれは脅威になるが、同じフェッチランドでも元祖フェッチである《溢れかえる岸辺》などが使えるフォーマットの方がそのポテンシャルを最大限に引き出せるのは明白。というわけでモダン!
今日はモダンにおけるオムナスデッキの一例を紹介……するのだが。その全容は冒頭で述べた「最近のスタンダードで活躍したカード」の詰め合わせとも呼べるものだ。
1 《平地》 1 《島》 1 《冠雪の島》 1 《神秘の聖域》 1 《山》 1 《森》 1 《冠雪の森》 1 《神聖なる泉》 1 《寺院の庭》 1 《平穏な茂み》 1 《蒸気孔》 1 《繁殖池》 1 《踏み鳴らされる地》 1 《ケトリアのトライオーム》 1 《ラウグリンのトライオーム》 4 《溢れかえる岸辺》 3 《沸騰する小湖》 4 《霧深い雨林》 2 《吹きさらしの荒野》 1 《冠水樹林帯》 2 《死者の原野》 2 《廃墟の地》 -土地(33)- 4 《自然の怒りのタイタン、ウーロ》 4 《守護フェリダー》 4 《創造の座、オムナス》 -クリーチャー(12)- |
4 《ニッサの誓い》 3 《楽園の拡散》 4 《流刑への道》 3 《稲妻》 4 《成長のらせん》 2 《マナ漏出》 2 《差し戻し》 3 《否定の力》 3 《レンと六番》 4 《サヒーリ・ライ》 3 《時を解す者、テフェリー》 -呪文(35)- |
1 《空を放浪するもの、ヨーリオン》 -相棒(1)- 2 《夏の帳》 3 《霊気の疾風》 3 《減衰球》 2 《ドビンの拒否権》 2 《炎渦竜巻》 2 《至高の評決》 -サイドボード(14)- |
80枚の相棒入り!
『イコリア:巨獣の棲処』で登場した《空を放浪するもの、ヨーリオン》を用いたスタイルはモダンでも人気で、さまざまななバリエーションが試されている。通常の構築よりもデッキの最低枚数を20枚増やさなければならないというデメリットを課してくるヨーリオン。デッキ内に採用できる上限枚数は一種につき4枚までと変わらないので、単純に目当てのカードを引きにくくなる。しかしこれは同時に、60枚デッキに収まりきらなかったカードも思う存分詰め込める!というポジティブな要素として捉えることもできる。さて、80枚のおもちゃ箱に詰め込まれたのは……。
《成長のらせん》と《自然の怒りのタイタン、ウーロ》。青緑のランプデッキ(土地を戦場に出すカードを用いることで使えるマナを増やして戦うデッキ)の地位を大きく押し上げたこの2種類、モダンでは現役なので思う存分序盤から土地が伸ばせる。
オムナスが戦場に出た後は上陸を2回目まで誘発させるために大仕事。ウーロは消耗戦の末に墓地から這い出て、これだけでもゲームに勝てるフィニッシャーも務める。
上陸は誘発させないが使えるマナを増やす《楽園の拡散》、土地を見つけてくる《ニッサの誓い》と揃えば4色をまかなうのは無理難題ではない。フェッチランドをはじめとする多色土地も強いしね。
フェッチランドを《レンと六番》で使いまわしているだけでもマナ基盤は盤石になっていくだろう。彼女もオムナスとの相性は◎。
このランプ戦略と同居しているのがコンボ、しかも2枚揃うとゲームに勝てるモダンの定番……フェリダーコンボだ。
自分のコントロールしているパーマネントを追放し、すぐさま戦場に戻す《守護フェリダー》。これを《サヒーリ・ライ》の[-2]能力でコピーし、コピーが戦場に出た時の能力でサヒーリを追放。戻ってきたサヒーリは追放前とは別のパーマネントという扱いになるので、また能力を起動できる。忠誠度も初期値に戻っているのでそのまま[-2]をおかわり、コピーが出てまた追放され、戻ってきてコピーを作って……サヒーリが出入りしながら速攻を持ったフェリダーのトークンを好きなだけ生成する。それらで攻撃してワンショットで決めるのだ。
白青赤、この3色が揃っていればデッキに仕込みたくなる必殺コンボ。ヨーリオンが生み出した20枚のポケットに収まっているということだ。
フェリダーは単にコンボパーツとして見る以外にも価値のあるカードで、《ニッサの誓い》を出し入れして手札を増やす、《楽園の拡散》を張り替えてマナ加速するなど細かいテクニックにあふれている。
このフェリダー、土地も出し入れできるので……つまりはオムナスの創造を手助けするということ。フェリダーを出して上陸させて出た4マナからサヒーリ唱えてコンボ、なんて展開もあるだろう。
また、オムナス自身を出し入れするという手もある。2回目の上陸まで達成したオムナスを追放、再登場したことで1枚ドローしつつ上陸のカウントは0に巻き戻っているので、《成長のらせん》やウーロが手札にたっぷりという時には1ターンに2度4マナを生み出すなんて暴れっぷりを見せられるかもしれない。夢にあふれているって良いことだなぁ。
長期戦になったら《ニッサの誓い》などをヨーリオンでも出し入れしてアドバンテージに繋げる。フェリダーをヨーリオンで追放し、戻ったヨーリオンが再びフェリダーを追放、次のターンの終了時にフェリダーが戻ってヨーリオンを再利用して……というループも形成できるので、他に再利用して美味しいパーマネントを並べてゴリゴリにアドバンテージを獲得したいところ。
また、長期戦となるとこれまた近年のスタンダードで猛威を振るったランプの象徴である《死者の原野》も火を噴く。
散らしてある土地構成が、7種類以上の土地を並べるという条件を達成させる。後は土地が出るたびに2/2のゾンビを生成し、気付けば戦場の主導権はこちらが握っているだろう。ランプとコンボが融合した実に恐ろしいデッキだ。
We are from 2019-2020、最新のカードを駆使してさまざまなフォーマットを戦おう。
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